皆さんは、インフルエンサーがブランドに与える価値に着目して考えたことはありますか。

情報過多の現代において、生活者に情報を到達させるために、テレビCM、雑誌、交通広告、SNS、デジタルなど、各企業があらゆる手を尽くしてプロモーションを打っています。その中で、ブランドが生活者に伝えたい情報を“浸透させる”のに一役買っているのがインフルエンサーを起用した施策です。

情報の深度を高めるためにインフルエンサーからの発信は効果的です。
しかし、影響力の強いインフルエンサーの起用は必須と理解はしていても未だに、「購買につながらないから」「WEBサイトへリンクしないから」など直接的なコンバージョンが見えにくいからと二の足を踏んでしまうブランドも多く存在します。

ちなみに、インフルエンサーと一口に言っても、ブログやInstagram(インスタグラム)、Twitter、Youtube、Snapchatなど活動範囲も多岐にわたり、さらに芸能人やマイクロインフルエンサー・一般人と、情報が伝播する階層も様々です。

今回は、マーケティングのどの立ち位置・役割でインフルエンサーを起用するのか、という点についてわかりやすく解説していきます。

参考:
直撃取材!なぜインスタグラマーは、この時期ピクニックに行くのか?|ferret
  

そもそもインフルエンサーの価値って

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デジタルでインフルエンサーにアプローチする際、各プラットフォームや利用者の属性を考慮しながらも、以下のような役割は外さずに考える必要があります。

●ブログ
対象物の機能や使用感などの"体験レビュー"を伝えるのに長けている

●インスタグラム
製品のデザインや綺麗な景色・場所など"イメージ"を伝達するのに長けている

●Twitter
思い付き、気付きを吐露する場合。即時性を重視してキャンペーン情報やライブなど"「今」起きていることをつぶやく"のに長けている

●Youtube
テキストで伝わらない使い方や実況、感情など"臨場感を伴った動的なレビュー"をするのに長けている

このように、プロモーション設計をする際は、プラットフォームごとの役割やそのプラットフォーム利用時のユーザーの接触態度を把握しておくことが重要です。

ただし、上記は活用するツールの役割であって、そこで発信すれば必ずしも狙いたい情報伝達が実現するという訳ではありません。「誰が」「何を」紹介しているのか、「〇〇が紹介しているからちょっと気になる、真似してみたい」というフォロワーに対するエンゲージメントをいかに高めるかを考えるべきです。

私たちが考えるインフルエンサーの価値は、「無意識に受け入れる状態を創ること」つまり他人行儀なブランド情報を、昔からの知り合いかのように生活者が自身のテリトリーに招き入れるほどの自然な信頼性のある情報に変えることにあります。
  

デジタルでも感情を伴って伝える

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そもそもインフルエンサーは、ブランド視点の主観的な情報に対し、第3者の客観的なオススメが加わることによって、そのブランドへの興味や好意度、信頼感を高めるエッセンスとなる希少な存在です。

その影響力から、多くの人にリーチさせることが良しとされていますが、昨今ではどれだけ「"本音"で語ってくれているか」というのが外せない価値になってきています。マスメディアで発信された情報の“リーチの補完“としての役割に加えて”リーチの浸透“という役割もインフルエンサーの価値に加わっていると考えればブランドがすべきことが見えてきます。

インフルエンサーに依頼する際にこれまでのような単発で単純なギフティングではなく、より継続的かつリアルな体験の場を用意するなど、ブランドがインフルエンサーに対しても価値を提供する必要があります。