マーケティング界隈では、2000年以降に成人になった人々の世代を*「ミレニアル世代」*と呼びます。「パソコンよりスマートフォンを利用している」「あまりモノを買いたがらない」などのイメージはありますが、ミレニアル世代には具体的にどのような特性があるのか、明確に理解している方は少ないのではないでしょうか。

今回は、ミレニアル世代の価値観や特性を解説します。ミレニアル世代をターゲットとしたサービスもあわせてご紹介するので、ぜひ自社の戦略に活かしてみてください。

ミレニアル世代とは

ミレニアル世代とは、2000年以降に成人になった人々の世代のことです。ミレニアル世代は、幼少時代や学生時代からパソコン・インターネットがある環境の中で育ってきました。

デジタルネイティブ

ミレニアル世代に近い意味で、「デジタルネイティブ」という言葉もあります。

年代は20〜30代と、ミレニアル世代より若干年齢層が高いものの、自然とインターネットソーシャルメディアに親しんできた世代としての共通点があります。ただ、厳密な定義では10歳ほど年齢が離れるため、ペルソナを設定する際は注意しましょう。

ミレニアル世代のインターネット利用状況

ミレニアル世代は当たり前のようにインターネット環境で育ってきたため、他の年代に比べてインターネット利用率は高い傾向にあります。

年齢階層別のネット利用率.png

引用:
平成29年版情報通信白書|総務省

モバイルでのインターネット利用が増加

PC・モバイルのネット利用時間推移.png

引用:
平成29年版|情報通信白書

近年はスマートフォンが普及した影響で、スマートフォンの利用時間が増加しており、パソコンの利用時間は減少しています。20代は仕事でパソコンを利用するため微減にとどまっているものの、10代では2012年から2016年の間で半減していることが分かります。

企業のホームページインターネットサービスのスマートフォン化が進んでいるのも、この背景が大きな理由です。今後も、スマートフォン向けのサービスに需要が集まりそうです。

ミレニアル世代のSNSの利用状況

n1100000.pdf.png

引用:
平成29年版|情報通信白書

ミレニアル世代のスマートフォンの利用時間が増加していると前述しましたが、その利用時間の多くはSNSに費やされています。その分、メールでのやり取りは減少しています。

SNSがコミュニケーションの中心に

トラヒック推移.png

引用:
通信量からみた我が国の音声通信利用状況【平成 27 年度】|総務省

上図は、固定電話や携帯電話といった音声データ通信の回数と時間の推移を示したグラフです。年々減少していることが分かります。

代表的SNSの利用率の推移.png

引用:
平成29年版|情報通信白書

続いて、年代別のSNSの利用推移を見てみましょう。どの世代も増加傾向にありますが、ミレニアル世代の伸び率が顕著に高いことが分かります。

メールと電話の利用が減少している一方、SNSの利用が増えています。ミレニアル世代のコミュニケーションは、SNSに移行しているようです。

SNSは特定の人と連絡を取り合うだけでなく、情報公開や情報収集の場でもあります。ミレニアル世代が多く利用するSNSをビジネス活用することで、企業やサービスの認知度向上に繋げることもできるでしょう。

SNSでのコミュニケーション

SNSでの経験.png

引用:
|情報通信白書

ミレニアル世代は、SNSを積極的に活用する傾向にあります。以前連絡が途絶えてしまった友人とSNS上で再会するなど、インターネットならではのつながりも増えています。
しかし一方で、常に対人関係を意識しなければならないこと、学校や職場のグループで利用せざるを得ない状況になることも多く、*「SNS疲れ」*も起こっています。

SNS上でプロモーションやイベントを企画する際は、そういった側面も意識してユーザーに負担をかけ過ぎない工夫が必要です。