データベースマーケティングのメリット

【1】受注可能性が高まる

データベースマーケティングでは、主に自社の既存情報をデータベースします。もともと自社を利用していたり、興味を持っていたりする顧客であるため、段階に応じてアプローチすることで受注の可能性が高まります。

また、顧客のニーズ発生を的確にとらえることができれば、取りこぼしを防ぎ、機会損失を回避することも可能です。

【2】効率のいい販売促進活動が行える

データベースを管理・運用することで、これまで人手で行っていたデータ管理やアプローチの工数を削減することができます。また、データを蓄積すればするほど精度が上がるため、適切な行動をとれるようになることで効率の良い販売促進活動が行えます。

【3】顧客との関係性強化

顧客情報は、それぞれの営業担当の感覚に頼っていることも多く、属人的になりがちです。しかしデータで一元管理することで、社内の誰もが同じ粒度で情報を共有することができます。

常に同じクオリティで顧客にアプローチすることで、きめ細やかなサポートが可能となり、顧客との関係性強化に繋がります。

データベースマーケティングの注意点

【1】データ活用の目的と用途の明確化

ただ闇雲にデータを収集しただけでは、使いこなすことはできません。データの収集・分析を行う前に、その目的と用途を明確にする必要があります。

例えば、短期的な売上増加を狙うのであれば、現在ニーズが顕在化している顧客のデータから、直近または前年同月の購買活動を分析することが考えられます。逆に長期的な売上増加を狙うのであれば、直近ニーズの有無に関わらず、顧客の行動履歴に基いて情報提供などを行うことが考えられます。

【2】CRMとの使い分け

前述したとおり、CRMと正しく使い分けをすることで、効果的にデータベースマーケティングを行うことができます。

CRMで全ての顧客のデータを管理し、長期的なアプローチを継続していきます。その中で目的に応じてデータを取捨選択し、用途に応じた活用をしていくことが重要です。

事例

顧客の求めるタイミングに適したアプローチ施策

横浜銀行は、顧客に必要とされるタイミングで適切にアプローチできる仕組みづくりのために、「ブランディングの推進」と「データベースの活用」の2つの取り組みを進めています。

金融業界は、顧客への強いプロモーションやダイレクトメールなどが好まれない傾向があります。顧客のタイミングを把握した上でのアプローチに加え、顧客自身が第一想起してくれるようなブランディングの構築が重要です。

そこで横浜銀行は、店舗デザインやパンフレットの統一、コーポレート・アイデンティティの創出を行いました。コーポレート・アイデンティティとは、企業の文化や独自性をデザインやメッセージを使うことで統一し、社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略のひとつです。

また、地方銀行でビッグデータを共同活用する「共同MCIFセンター」の運用を通して、約2,000万人の顧客データ分析に基づいたマーケティング施策にも取り組んでいます。

参考:
横浜銀行が歩んできたマーケティング10年間の挑戦--最新技術で顧客志向へ|CNET JAPAN

スシロー

株式会社あきんどスシローが運営するスシローは、北海道から九州まで店舗を展開している回転寿司チェーン店です。

スシローでは全てのすし皿にICタグを取り付け、寿司の鮮度や売上状況を管理しています。いつどの寿司が注文されたのか、どのくらい廃棄されたのかなど、毎年10億件以上のデータを蓄積しています。

これまでは現場の店長の勘と経験に頼る部分もありましたが、今はQlikViewというシステムを導入し、優秀な店長のノウハウを全店に共有することができています。

参考:
ビッグデータの高速分析で、隠れていた課題や問題点を可視化。回転寿司業界のNo.1を支える迅速な経営判断と店舗オペレーションを実現|株式会社アシスト

ヤクルト

飲料メーカーである株式会社ヤクルト本社では、データの可視化と分析を行うSpotfireというツールを利用することで、オランダでの売上を15〜20%伸ばしています。

ヤクルトはアジア地域では各家庭や職場への配達、西欧ではスーパーマーケットの店頭販売を行っています。これまではデータが分散しており、属人的になっていたものを、Spotfireを利用して全て一元管理を始めています。

1スペースあたりの商品の回転率や、競合商品の売上比較などを出力することで客観的なデータをもとに戦略を立て、売上の増加に貢献しました。

参考:
ヤクルトの売り上げを大幅に伸ばしたデータアナリティクスの秘密|ITmediaエンタープライズ