2017年3月に「働き方改革実行計画」がまとめられ、日本の労働環境が大きく変化しつつあります。いわば働き方改革元年ともいえる現在、経営者や人事部は社員の働き方について改めて見直す必要性に直面しています。

「働き方改革」がカバーするトピックは様々ですが、勤怠管理はその中でも重要なテーマの1つです。長時間労働や残業代未払いなどが騒がれる中、こうした問題をクローズアップされた企業は「ブラック企業」として著しいイメージダウンがつながりかねません。

そこで今回は、社員全員の勤怠を正確に、そして効率的に管理するための勤怠管理ツールについてご紹介します。

特に、これまで勤怠管理ツールを使ったことがなく「どこを判断基準として選定すればよいのかわからない」という中小企業担当者の方にオススメです。ぜひ本記事を参考に自社導入などを検討してみてはいかがでしょうか。
  

勤怠管理ツールを採用するメリット

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勤怠管理ツールを導入すると、どのようなメリットとがあるのでしょうか。まず、下記では5つのポイントからご説明します。
  

1. 勤怠管理の正確性と利便性が高まる

勤怠管理ツールを導入することで、どの社員が、いつ出勤したかを正確に把握することができます。指紋認証や生体認証を利用したタイプのものなら、高い不正防止効果を得ることが可能です。

現在、勤怠管理ツールとしてリリースされている様々なサービスをみてみると、デスクで勤怠を打ち込む方法だけではなく、スマートフォンからも申請できるものが多いのもポイントです。これまでは1度会社に戻るか、翌日に修正申請を出す必要がありましたが、そうしたムダを排除できます。そのため、直行直帰が多い営業マンやテレワークを行う社員にとってはとても便利になるでしょう。
  

2. コンプライアンス順守に役立つ

勤怠管理を正確にすることで、社員1人ひとりの働き方がより明確になります。また、休日・休暇の取得状況も一目瞭然なので、働き過ぎている社員がいるかどうかが可視化されます。

サービスによっては、規定以上の労働時間に達しそうになるとアラートで警告してくれるものもあります。このようなきめ細やかな勤怠管理をフォローすることで、コンプライアンスを順守した優良企業への一歩となるはずです。
  

3. 給与計算が簡単に

多くの勤怠管理ツールは、データを給与管理システムにインポートできるようになっています。そのため、給与計算の作業を一括してでき、効率化が図れます。

正社員だけではなく、契約社員やアルバイト・パートなどの雇用形態に合わせた計算にも対応し、残業代の計算も簡略化されます。これにより、経理担当者の毎月の作業負担が軽減されるはずです。

4. 労働基準法の改定に振り回されない

労働基準法は1947年に成立して以来、何度か改定されている「労働基準法」。その都度、様々な点が変わるのですが、特に割増賃金は変化しやすいポイントです。

法律が見直されるたび、計算方法が変更されて給与計算が煩雑になり、時間がかかってしまって余計な人件費がかかっている中小企業も多いのではないでしょうか。前述のとおり、勤怠管理ツールは給与計算とも連動していることが多く、これをアップデートすることで現行法に見合った計算方法に変更が反映されます。

これにより、改定の度にシステムを作り替える必要がなくなるのです。
  

5. コストカットにつながる

勤怠管理と給与計算を連動させることにより、経理課の負担が軽減され生産性がアップします。つまり、同じ人件費でよりたくさんの仕事をこなせるようになります。表計算ソフトや手書きの管理では膨大な工程が必要でも、全て自動で管理できるようになり、工数の大幅カットが実現できます。

また、手書き管理している会社においては、紙の購入代や印刷代も減らせます。一見それほど大きな金額ではないように見えますが、毎月のムダな固定費を削減できることは長期的に見て大きなメリットとなるはずです。