演じるのではなく、ささくれだった温度を作る

ferret:
櫻田さんが先日Twitterで「いまは、温度のあるコトがしたいんだな」と投稿されてました。温度のあることって具体的にどういうことがしたいのでしょうか?

櫻田 氏:
やっぱり個性の出ることですよね。例えば、本を執筆する時、ビジネスパーソンに寄せた世界観を演じてきたところがあって。でも、本当はもっと尖ったことがやりたいという思いがありました。尖ったことに、“ささくれだった温度”を感じるんです。

演じるとやはり、温度が失われていくなと感じていました。そこで取り組んでいるのが、アナログへの回帰です。たとえば、TEDやWIRED、ナショナルジオグラフィックなどを読んでノートに手描きで図説しています。

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デザインというニッチな領域でも、ビジネスパーソン向けの本を執筆したことで多くの人に届けられるという感覚が得られました。そこで、今までニッチに行ってきたことをカスタマイズすることで、さらに違う波が作れるんじゃないかと思っています。

ロックバンドに置き換えるならば、メジャーデビューしたてのパンクバンドです。インディーズで音楽を続け、ようやくポップなレコードを作れたという感じですね。
  

まとめ

思考の整理や物事の理解を深めるための手段として、櫻田 氏は“図説”を提唱しています。思考のパターンに合わせて7つの図を利用することで、誰でもデザイン思考の土台を身に着けることができるでしょう。

また、櫻田 氏自身が図説をとおして、音楽という1つのカルチャーからテクノロジー、経済と思考の幅を広げ深めていったことからわかるように、思考ツールとして大いに活用できます。

情報収集を行っているものの、理解度に課題を感じる方や学び続けることに課題感を感じている方にとってのヒントになるのではないでしょうか。