CSの目標には何を据え置くべきかについては、「事例で学ぶ!カスタマーサポート(CS)が重要視すべきKPIとは」の記事でCSKPIとなる一例をご紹介致しました。今回はそもそも目標をどのように打ち立てるべきか、どこから考えるべきか、目標設定方法をご紹介致します。

目標を設計するリーダー、マネージャー等の中間管理職の方向けになりますが、上司や先輩と目標設定に悩む非管理職の方にも自分の目標を見直すきっかけになればと思います。

参考:
事例で学ぶ!カスタマーサポート(CS)が重要視すべきKPIとは|ferret [フェレット]

目標設定とは

目標設定には「KGI」「KPI」と一貫している指標があります。

KGI:(Key Goal Indicator=重要目標達成指標)
KPI:(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)

旅行を例とし、「6時間で東京主要観光スポットを巡る」をKGIと設定した場合、KPIは「道順をどう設定するか」「移動手段には何を使うか」などのKGI達成に対するパフォーマンス要素の集合体となります。

要するに、「KGI=ゴール」であり「KPI=要素」です。

KPIを要素と考えると、主目標となるKGIを見ずして目先の課題や目標に対してのKPIを立ててしまうと、進捗をチェックすることも出来ず、はたまた目標からズレている危険性もあります。

なぜ目標設定が必要なのか?

では、なぜ目標設定が必要なのか。会社の視点で見た場合、全員が同じ動きをしても生産性は高まりません。会社に属する各役割(チーム)が同じ目標(指標)を共有し、目標を達成させるための要素を行動に落とし込むことによって全員が1つの目標に対し各々の役割を認識しあらゆる方向で目標達成に導くことが可能です。

目標設定することでのメリット

では、目標設定をしなければどうなるのでしょうか。

至極当然のお話になりますが、以下では目標設定をしなかったことによるデメリットと、目標設定をしたことによるメリットをご説明します。

●目標設定をしなかった場合に起きる事象
・義務よりも権利を主張するようになる
・全員の目標が共通していないので補完しあうことが出来ない
・何のためにやっているのか目的が分からなくなり、道に迷うメンバーが出る
・迷子になったメンバーをフォローするための時間が必要になる

このように、目標設定が無い組織は混乱状態になります。
次は、目標設定をするとどういったメリットが生まれるのか?

●目標設定が適切に行われている場合に起きる事象
・全員が共通で目的意識を持っているため、目標達成に向けた役割分担が生まれる
・個々が達成すべき目標が明確なのでゴールが大きくズレることは無い
・その目標から逆算し、いつまでに何をしなければならないのかが明確になる
・目標が動機付けにも繋がっていると、メンバーがセルフコントロールを行えるようになる

目標が明確に存在することによって、何をいつまでに行動すべきかが“見える化”するため「何をやるべき」で「何をやらないべきか」をシンプルにまとめることが出来ます。

また、困った時や悩んだ時にはその目的に立ち返ることができるので途中で迷子になったとしても道しるべにもなるでしょう。

では、この目標設定を具体的にどう落とし込んでいくべきかを「チーム」「個人」「役割」の3つの分類ごとにまとめます。