当たり前のように使用しているビジネスワードにも関わらず、例えば新入社員や新卒社員から「これはどういう意味の言葉ですか」と聞かれると答えられずに困ってしまった、という経験はないでしょうか。

ボトルネック」という言葉は、さまざまなビジネスシーンでよく使用されるキーワードのひとつです。

業種や役職などを問わず、多くのビジネスマンが耳にしたことのあるキーワードですが、意味を正確に理解できているでしょうか。

今回は、ボトルネックの意味を正しく理解して意味を聞かれた時でも簡潔に分かりやすく答えられるようにご紹介します。
あわせて、ボトルネックと関係の深い問題解決の手法のひとつ「TOC理論」についても簡単にご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. ボトルネックとは
  2. ボトルネックと関係が深いTOC理論
    1. TOC理論の実践方法
      1. 1.ボトルネックを発見する
      2. 2.ボトルネックを改善する
      3. 3.新たなボトルネックが発生する
      4. 4.発見・改善発生のサイクルを繰り返す
  3. まとめ

ボトルネックとは

ボトルネックとはビジネス用語の1つで、全体の作業工程のうち、処理能力や容量などが1番低い部分を指す言葉です。

元々はワインボトルなどの瓶の首にあたる1番細い部分を指す言葉でした。
瓶の首が細ければ細いほど、一定時間あたりに口から出る液体の量は少なくなります。

ここに由来して、ビジネスシーンでは「物事の最大限度を決定する要因」「制約」などの意味で使用され、目的を達成する際に障害や問題となる部分を「ボトルネック」と呼びます。

例えば、あるプロジェクトをコントロールするディレクターがサイト構築に必要なプログラミング知識がまったくないと仮定します。

知識がないために毎回「エンジニアに確認します」と言っていては、非効率でなかなかプロジェクトが進行しません。
この場合、完璧ではなくともある程度の知識を持ち合わせておくべきディレクターに「知識がない」ということが、プロジェクト全体におけるボトルネックとなります。

他の作業工程がどれほど効率がよくても、作業全体の効率はボトルネックで決定してしまうと言っても過言ではありません。
すなわち、ボトルネックをどのようにして改善するかがビジネス効率化のカギになります。

ボトルネックと関係が深いTOC理論

ボトルネックを理解したら、あわせて知っておきたいビジネス理論のひとつが「TOC理論」です。

TOCとは「Theory of Constraints」の頭文字を取ったもので日本語では「制約条件の理論」と訳され、ビジネス上の制約条件(=ボトルネック)を解決していくことでビジネスの効率化を図ることができることを示した理論です。

物理学者のエリヤフ・ゴールドラットが考案し、有名なビジネス書「ザ・ゴール」で取り上げられて以降多くのビジネスマンに知られることとなりました。

参考:
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か | エリヤフ・ゴールドラット, 三本木 亮 | Amazon

TOC理論の実践方法

TOC理論は大きく4つのステップで説明することができます。

1.ボトルネックを発見する

TOC理論でのビジネスの効率化は、ボトルネックを探すことから始ます。
業務の作業工程を見直し、最も効率が悪いポイントがどこかを探ります。

ボトルネックの洗い出しとしてオススメの方法は、現在の問題点を考えつく限り書き出してそれらを重要度別に分類するという方法です。書き出した問題点の中で最も重要度が高い問題点が、ボトルネックとなります。

例えば、ネットショップを運営していて売上が伸び悩んでいると仮定します。売上が伸び悩む理由はさまざまで、そもそも商品に魅力がない、高額すぎる、アプローチしているターゲットが誤っている、カゴ落ち率が高いなどが考えられます。

これらの考えうるすべての要因について分析を行い、その中でも売上の伸び悩みに最も影響を与えている問題点はどこかを明確にします。

2.ボトルネックを改善する

ボトルネックを特定したら、改善作業を行います。ボトルネックの作業量が全体の作業量を決定しますので、できるだけ最大の効果が得られるように改善を図ります。

改善方法の決定をする際にも、考えられる限りの解決策を書き出した後に最も理想的な解決策を決定します。

先述した例においてボトルネックは「カゴ落ち率」だった場合、どのような解決方法が考えられるでしょうか。

カゴ落ち率が高い原因もさまざまですが、決済方法が煩わしい、配送料が高い、フォームへ入力しなければならない項目が多すぎる、利用したいクレジットカードが対応していないなどが考えられます。

どのような原因でボトルネックが発生しているのかを見極め、改善していきましょう。

3.新たなボトルネックが発生する

一度ボトルネックを設定してその改善を行った際に、該当箇所のみの改善にとどまらないように注意する必要があります。
これは、ボトルネックが改善されネックだった箇所の作業量が向上すると、その箇所はボトルネックではなくなり別の箇所がボトルネックとなることがあるからです。

ボトルネックは1つしかないと決めつけるのではなく「次のボトルネックはどこか」を常に意識することが重要です。

4.発見・改善発生のサイクルを繰り返す

「ボトルネックの発見・改善・新たなボトルネックの発見」の一連のサイクルを繰り返すことで、常に全体の効率化を図ることができます。

1つずつボトルネックを改善することでユーザーはもちろん、組織としてアップデートしていけば、よりよい環境を整えることができます。

まとめ

ボトルネックを改善する際、ただ闇雲に問題点を見つけて改善すればよい、というものではありません。
改善後に発生する別のボトルネックに気が付き、より改善を重ねていくことで初めて「ボトルネックの改善作業に取り組んでいる」と言えます。

ボトルネックを発見して改善していくことは、企業の利益アップにつながるだけではなく、効率化や生産能力の確保の面から見てメンバーの負担軽減にも繋がります。
一見順調に見える事業であっても、より改善していけるボトルネックがないか常に気を配るよう心がけましょう。