今ではTwitterのようなSNSを通じて、企業は積極的にユーザーとコミュニケーションをとろうとしています。自社で企業の公式アカウントを作成し、SNSから情報発信している方も少なくないでしょう。

2018年1月、日本コカ・コーラ株式会社は新商品「コカ・コーラ ピーチ」を発売しました。その際、主にTwitterを活用した広報活動が多くのリツイートを集めるなど、消費者とのコミュニケーションに成功しました。

こうしたSNSを活用した消費者の購買までの流れを分析する手法の一つとして、株式会社電通が「SIPS」という消費者購買モデルを提唱しています。

今回は、「コカ・コーラ ピーチ」の事例を元に、株式会社電通が提唱している消費者の購買行動モデル「SIPS」で分析することで、特にSNSを活用したアプローチ手法について解説します。

コカ・コーラ ピーチとは

世界初登場、“もも”香る「コカ・コーラ」!「コカ・コーラ_ピーチ」1月22日から期間限定発売__The_Coca_Cola_Company.png
引用:
世界初登場、“もも”香る「コカ・コーラ」!「コカ・コーラ ピーチ」1月22日から期間限定発売|日本コカ・コーラ株式会社

日本コカ・コーラ株式会社が発売した新フレーバーの「コカ・コーラ ピーチ」は、発売前から発売後まで、広報活動でTwitterを活用しています。

コカ・コーラ ピーチのTwitter活用

発売前から有名女優を起用した広報

コカ・コーラ ピーチに関する最初のツイートは、発売から約1ヶ月前の2017年12月16日でした。ここでは、イメージキャラクターとして有名女優の綾瀬はるかさんを起用し、動画をあげています。

世界初のコカ・コーラ」とだけ発表し、フレーバーが何かは明かさないことでユーザーの興味を喚起しています。

また、クリスマスイブやお正月といったイベントでもクイズなどのユーザー参加型の企画でリツイートやリプライを促し、お正月には3,400件以上リツイートされました。

●クリスマスイブ

●お正月

リリースと同時に先行プレゼントキャンペーン

2018年1月9日、コカ・コーラ ピーチをリリースしました。

その日から先行して、発売前に商品をプレゼントするキャンペーンを実施しています。

発売前のカウントダウン

●発売7日前

●発売前日

発売前は、7日前からカウントダウンのツイートを投稿しました。

発売日のツイートには、9,000件のリツイートが集まりました。

発売日以降はユーザーのツイートをランダムでRT

発売日以降も、コカ・コーラ ピーチについて呟いたユーザーのツイートをランダムでリツイートするなど、継続的なアプローチを行っています。

他のSNSでも投稿し、露出を拡大

コカ・コーラ ピーチの発売前から発売後までのTwitterでの投稿をまとめました。一方、他のSNSではどのように投稿されていたのかもご紹介します。

インスタグラム

インスタグラムでは、リリース日の翌日に写真を投稿しています。Twitterの華やかな加工などとは異なり、シンプルに洗練された写真を投稿しているのが特徴です。

Facebook

Facebookページでは、Twitterの投稿の内いくつかをピックアップしています。Twitterでのキャンペーンも告知しており、導線として活用されていることがわかります。