難民支援協会:ニッポン複雑紀行

次に紹介するのは、認定NPO法人 難民支援協会が運営する「ニッポン複雑紀行」です。難民支援協会とは、難民を救うこと、難民を受け入れられる社会を作ることを目指している団体。難民申請の手続きや来日直後における衣食住、就労、地域との関係づくりなどの支援を行っています。

ニッポン複雑紀行は、難民を受け入れられる社会を作るというミッションの達成に向けて開設されました。2017年12月に発表されたリリースには、「日本における複雑な移民文化や移民事情の一つひとつを、単純な図式に当てはめることなくじっくり紐解いていく」と記されています。

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引用:https://www.refugee.or.jp/fukuzatsu/

コンテンツの特徴としては、1つの物語や歴史の紹介だったとしても、記事の末尾にコラムとして定量的なデータが提示されていることです。こうした工夫により、読者に納得感を持ってもらったり、自分事化してもらうことにつながりやすくなるでしょう。

更新頻度としては、月1~2回となっています。しかし、二枚目の名刺と同様に、ライター・編集者として継続的にNPOの支援に携わってきた望月優大さん(株式会社コモンセンス代表)が編集長として参画しており、少ない更新だとしても多くの読者に届けている印象があります。

フローレンス:フローレンスNEWS

「病児保育」「障害児保育」などに取り組むNPO法人フローレンスも、団体のWebサイト内で「フローレンスNEWS」というオウンドメディアを運営しています。「働き方改革」や「アクション最前線」といったコーナーがあり、更新頻度も毎日約1本と多いです。

どのコーナーにおいても、事業を始めた背景にある社会構造の問題や進捗について、ただ活動報告として紹介しているだけでなく、識者との対談やインタビュー、担当者の思いが込められたブログとして紹介されており、非常に読みごたえがあります。

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引用:https://florence.or.jp/news/

記事の文末にはフローレンスへの寄付や求人へのリンクが貼られていることが多く、コンテンツを呼んで共感した人がそのままアクションを起こせるように設計されていのが特徴的です。

NPO法人グリーンズ:greenz.jp

次に紹介するのは、NPO法人グリーンズが運営している「greenz.jp」です。グリーンズは「ほしい未来は、つくろう」をミッションとして掲げ、未来にポジティブに向き合う人を増やすこと。オウンドメディアの運営を柱に、イベントを開催したり、講座なども展開しています。

greenz.jpでは、社会課題を誰かのせいにするのではなく、楽しみながら解決している人や組織の活動を「ソーシャルデザイン」と呼び、コンテンツとして発信してきました。公開している記事は、年間約600本。2015年の平均ユニークユーザーは、月間23万人だそうです。

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引用:https://greenz.jp/

グリーンズは寄付会員を「greenz people」と呼び、集めた寄付を原資にメディアを運営するコミュニティ型のメディアであるのが特徴です。寄付会員は、Facebookグループで会員同士の交流を楽しめたり、オフ会などの開催を通してコミュニティを一緒に作っています。