WEBマーケティングの仕事をしている人であれば、誰もがKPIKGIを業務で設計していると思います。

今回は、マーケティング思考を現場で活かすために大切な「KPIKGI設計」に必要な2つの力に関してお伝えしていきます。

KPI・KGI設定で必要な2つの力

まず、マーケターが身につけるべきKPIKGIと向き合う力は2つあると考えています。

①指標を理解する力
②指標をつくる力

図解すると下記のようなイメージとなります。

2つの力

図にあるように2つの力とは

1.指標を理解する力:
経営に関わる指標を網羅的に理解した上で、現在追いかけている指標が正しいのかを理解する力
2.指標をつくる力
市場・経営の全体像を理解した上で、自ら指標をつくり出し、指標をもって組織を動かす力

です。

マーケターは、与えられた指標に追われるのではなく、自ら指標を設計して、自ら指標を動かすべきです。そうして、経営や市場を動かしていく態度をもって仕事をしていける思考を身につけていくべきだと著者は考えています。

そのため、マーケターの筋トレである「マーケティングトレース」は、経営指標とマーケティング指標を連動させる、つまり指標を設計する力を鍛えるトレーニングとも位置づけています。

KPIKGI設計と向き合う力を磨くと、よりマーケティング施策の広さと深さが出てくるはずです。

この部分は、第1回で書いた、Web担当者が持つべきマーケティング思考とは?で紹介した、三方良し思考、一気通貫思考とも繋がってきます。

今回は、①指標を理解する力について主にお伝えしていきます。

参考:
【黒澤友貴のマーケティングトレース】Web担当者がもつべきマーケティング思考とは?

現場で指標と向き合う時の3つの問い

マーケティングトレースを実践する際も、KPIKGIを考える時には、3つの問いを投げかけるようにすることを推奨しています。この3つの問いを意識することが指標を理解する力につながっていきます。

①指標の重要性
今はどの指標に変化を与えるべきなのか?

②指標の連動性
この指標はどの指標と連動しているのか?

③指標の全体性
指標の全体像はどうなっているか?

3つの問い

この3つの問いを、マーケティング施策を動かす時も意識をすることで、今やっていることと、動かしている指標がイメージしやすくなるのではないかと考えています。

現場でKPIKGIを設計する際は、まずこの3つの問いを自分自身に投げかけてみてください。もう少し具体的に、イメージしやすいよう解説していきます。

指標の全体像のイメージ

下記は、指標の全体像を示した図解になります。

指標の全体像

この図解は、指標の全体設計をするイメージをお伝えするために整理をしています。
各業界・ビジネスモデル別に必要な指標は異なってくるためご注意ください。

マーケターは、経営に関わる指標の全体像を理解した上で、各指標の意味と繋がりを考えられると、実行するマーケティング施策の広さと深さが出てくるはず。

部分的なマーケティング施策の話に偏っている時は、市場指標、財務指標を再度確認して、繋がりを考え直してみてください。

リスティング広告であればCPAやCV、SEOであれば検索順位やCTRなど、わかりやすい指標が存在します。

しかし、細部の指標に捉われすぎると、施策の幅が狭まり、結果的に成果に繋がりにくいマーケティングになってしまう恐れがあります。

部分的な指標に捉われないで、マーケターは経営全体の指標をイメージすること。つまり、市場視点、顧客視点、経営視点の全体を理解するべきだと、著者は考えています。