近年、サブスクリプション型のビジネスを展開する企業で設置されることの多い「カスタマーサクセス」ですが、実際にはどの程度普及している職種なのでしょうか。

2019年3月、アイティクラウド株式会社とバーチャレクス・コンサルティング株式会社(によるカスタマーサクセスに関する実態調査が実施されました。

日系企業に浸透しないカスタマーサクセス「聞いたことがない」が86.3% 

アイティクラウド株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:倉光 哲男)とバーチャレクス・コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長)によるカスタマーサクセスに関する実態調査が実施されました。

調査実施概要
「カスタマーサクセスに関する調査」
・調査方法  :インターネットアンケート
・調査実施期間:2019年3月20日~2019年3月21日
・対象地域  :全国
・対象者   :20歳から65歳のビジネスパーソン(有職者)26,296人

全国20~65歳のビジネスパーソン26,296人を対象に「カスタマーサクセスという言葉を聞いたことがありますか?」という質問に対し、86.3%の22,693人が「聞いたことがない」と回答しました。日本ではカスタマーサクセスという言葉が浸透していない現状が浮き彫りとなった結果です。

カスタマーサクセスとは

この聞き慣れない「カスタマーサクセス」とは、マーケティングにおいて顧客の成功体験づくりを支援する重要な考え方です。自社製品やサービスが顧客事業に貢献し、それが次の商談や成長の機会につながっていく。そのような考えをもとに顧客が自社の製品・サービスを活用し続けてもらうための活動がカスタマーサクセスです。

日本におけるカスタマーサクセスの実態

カスタマーサクセスを「よく知っている」「少し知っている」と回答した人のうち(2,963人)、「勤務先でカスタマーサクセスに取り組んでいる部署、または担当者がある/いる」と答えた人は25.5%(757人)、「今後取り組む予定」と答えた人は16.5%(489 人)でした。全体で見ると、カスタマーサクセスに取り組み企業は2.8%と、ごくわずかの企業でしか実践されていない実態が明らかとなりました。

外資系企業と国内系企業での温度差

カスタマーサクセスは日本ではあまり知られていませんが、欧米ではメジャーなマーケティング手法であり、実践している会社も多くあります。それを表すように回答者の属性別で見ると、外資系企業に勤めている人は、カスタマ―サクセスを「聞いたことがある」人は51%、「聞いたことがない」人は49%とほぼ半数ずつでした。しかし日系企業での認知度は「聞いたことがある」人はわずか15%、「聞いたことがない」人は85%と、大きな認知の差が見られました。

カスタマーサクセスの取り組み状況については、勤務先に「取り組んでいる部署、または担当者がいる」と答えた人は、外資系企業が48%、日系企業が23%と開きがあります。また「取り組んでいる部署、または担当者はおらず、今後も取り組む予定はない、かつ必要性も感じていない」と答えた人は、外資系企業が3%と多くが必要性を感じているのに対し、日系企業では22%が必要性がないと答えています。

欧米では人気の職、カスタマーサクセスマネージャー

日本ではあまり知られていないこのカスタマーサクセスに関するマネージャー職は、欧米では人気の職種です。ビジネスSNSの「LinkedIn」が発表した「2018年最も将来性のある仕事ベスト20」「2019年最も将来性のある仕事ベスト15」の両方で、「カスタマーサクセスマネージャー」職がランクインしています。今後は日系企業にもカスタマーサクセスの重要性が知れ渡り、多くの企業がカスタマーサクセスマネージャーを必要としてくるでしょう。

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カスタマーサクセスとは カスタマーサポートとの違いも解説

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「カスタマーサクセス」という言葉をご存知でしょうか。似た言葉である「カスタマーサポート」の方が馴染み深いかもしれません。 しかし、サブスクリプション型のサービスの増加などにより、顧客との継続的な関係が必要となってきたため、顧客の成果に積極的に携わる「カスタマーサクセス」が注目を集めています。 今回は、顧客の成功を支援し、LTVの向上を実現するカスタマーサクセスについて紹介します。