あなたが検索エンジンである疑問について調べたとき、あらゆるWebサイトがあなたの疑問に対する答えを教えてくれるでしょう。

しかし、検索エンジンの上位に出てくる文章がわかりやすい文章だとは限りません。Webサイトの記事は、全てがプロによって書かれているわけではないため、不自然な文章が量産されてしまいがちなのです。適切な文章力で書かれていなければ、内容の理解は困難でしょう。

そこで、Webライティングに必要な文章力についてまとめました。特にWebライターやWebメディア編集者はぜひ覚えておきたい基本の内容となっています。

Webライティングとは

「Webライティング」とは、PCやスマートフォン、iPadといったデバイスを用いて表示され、Webを通してユーザーに読まれることを前提とした文章執筆のことです。

印刷すれば終わりの書籍と違ってデバイスごとに表示画面が異なるため、すべてのデバイスに対応するように調整するほか、長文を読みなれていないユーザーでも読みやすいよう、文章そのものにも工夫を凝らします。

SEOライティングとの違い

同じライティング手法として「SEOライティング」もあります。Web上の文章は検索エンジンが読み込み順位を決めるため、検索上位に表示させることを目的としたライティング手法です。

WebライティングとSEOライティングには「誰をターゲットにするか」という決定的な違いがあります。

SEOライティング:検索エンジン
Webライティング:読者

SEOライティングではできるだけ上位に入りたいため、検索エンジンが好む文章になりがち。しかしそれが読者にとってわかりやすい文章だとは限りません。

一方でWebライティングはユーザーファースト。もちろんSEOも重要ですが、意識しすぎて文章がわかりにくくなるくらいなら、読者を優先してわかりやすい文章に調整します。

いい文章とは?

そもそも、読者にとって“いい文章”とは何でしょうか?

SEOライティングで書かれた文書は確かに検索上位に表示されやすいですが、読者が読んだときに「読みにくい」「言い回しがくどい」とストレスを感じやすいです。内容が充実していても、そのサイトの他のコンテンツを読む気力がなくなります。

逆に言えば 、いい文章とは読んでいてストレスにならない文章のことなのです。

シンプルでわかりやすい

読者がストレスを感じないようにするためには、上手な言い回しや詩人のような表現などは必要ありません。

また、想定読者(ペルソナ)を設定し、意識することも重要です。例えば「初心者に向けた文章の中に専門用語を使う」というのはよくある間違い。ライターにとって当たり前の言葉でも、想定読者にとって難しい言葉・慣れない言葉は極力使わないようにしましょう。

とてもシンプルで端的な文章表現こそが、いちばんわかりやすい、つまり読者が理解しやすい文章です。

基本の雛形「PREP法」

文章を書くことに慣れないうちは雛形を活用するという手もあります。「PREP法」はWebの文章だけでなく、社内プレゼンなどにも適した技法です。

P:要点…最初に内容の重要な部分となる要点(結論や主張)を明確にしておきます。
R:理由…次にその要点に至った理由をわかりやすく書きます。
E:具体例…よりわかりやすくするために、具体例を示すと良いでしょう。
P:要点…最後に理由や具体例をふまえたうえで、もう一度要点を説明してまとめます。

PREP法は内容が頭に入りやすい文章構造。要点を前後の2回に分けることで読者の記憶に残りやすいですし、最初に結論を言うことで読者は「この文章には欲しい情報が書かれてる!」とすぐに気付き、時間のロスも少ないです。

文章の書き方に迷ったらPREP法を活用しましょう。

Webライティングで気をつけたいこと

最後にWebライティングで気をつけたいことをまとめました。

最初に構成を考える

いきなり書き始めると支離滅裂な文章になることがあります。全部書いた後にわかりやすく整えるのも時間ロスが大きいでしょう。

それを防ぐためには、最初に文章構成を考えておきましょう。例えば前述のPREP法で書くと決めたなら、PREPに則って見出しを立てていきます。

後はその見出しに沿って内容を書いていくだけなので、まとまりのある文章に仕上がるでしょう。

一文は40字以内にする

「、」や「〜ですが」「〜で」を多用すると、一文がかなり長くなり、内容が理解しにくくなります。スマートフォンなどの小さなデバイスに表示させることを考えても、一文の長さは抑えておきたいところです。

できれば一文は40字以内とし、キリの良いところで「。」を付けてしまいましょう。一文で長くなりすぎると感じたら二文に分けてしまう方がわかりやすいです。

主語と述語の関係にねじれを起こさない

初心者がやりがちなミスに、主語と述語のねじれがあります。例えば以下の文章。

『映画は私に人生の喜びを教えてくれたし、人生の豊かさにも気付いた』

ここでの主語は「映画は」です。前半の述語「教えてくれた」は自然ですが、後半の述語「気付いた」は不自然で、ここで主語と述語の関係にねじれが起きています。

「豊かさに気付いた」のは「私」であるべきなので、この文章を直すなら次のようになるでしょう。

『映画は私に人生の喜びを教えてくれたし、人生の豊かさにも気付かせてくれた』

少し不自然さを感じたら、主語と述語の関係がねじれてないかをチェックしましょう。

口語表現は文章表現に

人と会話するときの口語表現は、しばしば読む文章に合わないことがあります。例えばら抜き言葉や、「すごく〜」などです。

口語表現で「食べれる」は文章に直すと「食べられる」。また、「すごく大きい」は「とても大きい」にきちんと直しましょう。

文章表現に慣れるにはたくさん文章を読み、実際に触れることが近道になります。

同じ文末表現を続けない

執筆に慣れない人は「〜ます」「〜です」と同じ文末表現を繰り返していることがあります。

『果物にはビタミン類が含まれています。特に柑橘系ならビタミンCが多く含まれています。ビタミンの多い野菜ならキャベツが該当します』

これは「〜ます」が何度も続いて、文章が機械的で変化や抑揚を感じられません。文末表現を変えることで感情を出すことができ、人が読みやすい文章に仕上がるのです。

てにをはを正しく理解する

「てにをは」とは、文章のニュアンスを変えたり、前半と後半の関係性を明確にする役割のある助詞のこと。日本人なら自然に使っているので、文章を読んでいて何か変だと思ったら、「てにをは」に問題があるかもしれません。

例えば以下の文章、同じことを言っていますが、受け取り手が感じるニュアンスが違うのがわかるでしょうか?

A『カレーをお願いします』
B『カレーでお願いします』

Webライティングにおいては、読者に丁寧な印象を与えることがポイント。そのため、ここでは「カレーをお願いします」の方が適切です。

このように「てにをは」で読者の感情がプラス・マイナスどちらに働くかが変わるため、しっかりと理解して使いこなしましょう。

適切に句読点を使う

文章に使われる「。(句点)」と「、(読点)」を合わせて句読点と言います。広義では「!(感嘆符)」や「?(疑問符)」も指すことも。

こうした記号は文章の区切りや息継ぎ部分となるため、適切に使いこなさなければいけません。例えば一文40文字の中に読点が1つもないと、かなり読みにくいです。

読者は句点、読点で区切りながら読み進めていきます。実際に声に出しながら読むことでどこに句点・読点を打てばいいのか見つけやすくなるでしょう。

無駄な接続詞がない

「しかし」や「だから」という接続詞は文章と文章を繋げるのに役立ちますが、接続詞が多すぎると読みにくくなります。意外と接続詞がなくても意味が通ることも多いので、無駄な接続詞は断捨離してしまいましょう。

また、同じ接続詞を繋げるのもNG。よくあるのが「しかし〜です。ですが〜になります」と逆説を連続で使ってしまうこと。読者が混乱しやすいので避けましょう。

Webライティングの基本を押さえよう

読者がストレスなく最後まで読める文章が「いい文章」です。いい文章を書くためには上手な文章表現よりも、むしろシンプルでわかりやすい書き方が最適。Webライティングの基本を抑え、読みやすく内容を理解しやすい文章コンテンツを作成しましょう。

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