Webサイトを利用した集客では、検索結果の上位を獲得することが成果を左右する大きな要素となります。しかし、競合性の高い検索キーワードにおいては、検索上位を獲得することは容易ではないため、日夜様々な戦略を練っているマーケティング担当者も多いことでしょう。

多くのマーケティング担当者がそこまで一生懸命になるのは、検索をするユーザーはその製品やサービスに関しての興味度合いが高い傾向があるためです。ディスプレイ広告など別の目的でホームページを閲覧していた人に気づきを与えホームページに誘引する手法より、検索ユーザーの方が意欲的な動きをするケースが多くあります。

検索ユーザーに自社のホームページを見つけてもらうためには、適切な検索キーワードにおいて検索結果の上位を獲得しなければいけません。いわゆるSEOが必要なのです。以前は有料の被リンクを購入するなど資金力に偏った外部対策が目立った時期もありましたが、時代は内部対策を強化するSEOに変化しました。コンテンツの「品質」を高めるために、オウンドメディアを立ち上げ、SEOを考慮した記事を作り出す企業が数多くあります。

このような背景があるため、多くの人は「どのような記事を作れば検索順位が上がるのか」を考えているでしょう。その中でも記事に必要な文字数については、よく寄せられる質問の一つでもあります。「最低3000文字は必要」といった声もあれば「文字数は関係ない」といった様々な見解があります。

今回は、SEOと文字数の関係をテーマにしました。

SEOと文字数の相関

SEOにおいて文字数が直接関係しているのか、実際に検索を行ってみました。

今回はGoogleで「注文住宅 相場」というキーワードを検索してみました。大手の情報メディアから住宅会社のオウンドメディアまで様々なWebページがヒットしました。単純に5位までの文字数をチェックしてみたところ、以下の通りでした(具体的なコンテンツ名やURLは非公開とします)。

どれも3000文字以上のコンテンツであり、それなりにボリュームがあるものの、この中では1位のWebページが最も文字数が少ないという結果になりました。2位と5位に至っては6000文字以上であり、1位のコンテンツの2倍程度の文字数です。

検索「注文住宅 相場」
1位 3154文字
2位 6414文字
3位 3874文字
4位 4272文字
5位 6282文字

「注文住宅 相場」だけで文字数との相関を語るわけにはいきませんので、まったく異なるキーワードとして「カトラリーとは」をGoogleで検索してみました。いわゆる「~とは」の検索で意味を調べる目的です。辞書のような意味合いを求めた検索であれば、文字数が多いコンテンツが上位にくるかもしれないという仮説のもと実施しました。結果は、以下の通りです。

検索「カトラリーとは」
1位 634文字
2位 1307文字
3位 786文字
4位 139文字
5位 1151文字

*1位のコンテンツは2位の半分以下の文字数です。*また、5位は1000文字以上ですが、4位の139文字とはるかに少ない文字数です。どのコンテンツも「カトラリーとは」というキーワードに対して、カトラリーがどのようなものなのかを説明しているコンテンツでした。カトラリーについて説明をする文字数が多いからといって、必ずしも上位になるわけではないということは言えるでしょう。