ジャニーズがYouTubeに参入&サブスク解禁

2019年は数々の著名人がYouTubeに参入し、個人の発信力を高めています。テレビではNGとなる企画も個人の裁量で自由に実施できるため、ブランディングや若年層への認知拡大に効果的。広告収入もあり、軌道に乗れば新たな収入源とすることも可能です。本田翼さんはYouTubeチャンネルでゲーム実況を行い、さいたまスーパーアリーナにて1周年イベント開催。たったひとりで1万7,000人を熱狂させました。

著名人のYouTube参入で特に話題を集めたのが、ジャニーズの「嵐」。2018年の段階でジャニーズJr.がYouTubeチャンネルを解説していましたが、嵐のような人気グループの公式チャンネルは初。人気曲のミュージックビデオを無料公開しています。チャンネルが開設された10月9日、定額制(サブスクリプション)音楽配信サービスでの楽曲配信も解禁されました。配信サービスでの配信解禁はジャニーズ事務所所属のアーティスト初。解散を控えている人気アイドルグループの思わぬ露出に、多くのファンが喜びました。

ネットサービスの普及に伴い、音楽コンテンツの著作権保護は難しくなっています。今後はYouTubeの広告や、サブスクリプションサービスの利用額を新たな収入源とする必要性が高まっていくでしょう。ファンとの新たな接点としてYouTubeが注目されていることが分かる事例です。

LINEとヤフーが経営統合

11月、ヤフー親会社のZホールディングス(ZHD)とLINEが経営統合を発表しました。2020年10月までの統合を目指すとのことで、QRコード決済「LINE Pay」の動向にも注目が集まっています。

統合会社のビジョンは、世界をリードするAIテックカンパニー。テクノロジー、特にAIを軸として、さまざまな課題解決に向けて投資を行う予定とのこと。現在は多くのインターネットサービスがGoogleやFacebook、Amazonなどの海外企業によって提供されており、日本の国産プラットフォームは十分に機能していません。そこで、国内ユーザーの利便性に特化したサービスの提供を目指すと表明しました。

大規模なショッピングモールを有するヤフーのECと、8,200万人ものユーザーを抱えるLINEのコミュニケーションプラットフォームが協働することで、効率的なマーケティングと新たな広告領域が実現するでしょう。メディアとしても、コンテンツ制作から消費までを一貫して担う巨大メディアに成長することが予測されます。ユーザーの新しい消費モデルが誕生するのではないでしょうか。