Webサイトには住所となるドメインURLがあることは、Webに携わる人であれば誰でも知っているでしょう。加えて、Webサイトの1ページごとにパーマリンクも設定されています。

このパーマリンクは、ユーザーにWebサイトの内容を伝わりやすくするためにも、SEO対策としても、重要な役割を担っています。そのため、Webサイトの運営途中でパーマリンクを変更してしまうと、SEOに大きな影響を与えかねません。

今回はパーマリンクを変更した場合の影響と対策について解説します。

パーマリンクとは

「パーマリンク(permanent link)」とは、Webサイトページそれぞれに割り振られた半永久的なURLのこと。
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ferretのURLを例にとると、「ferret-plus」がドメイン、そして最後のスラッシュの後ろ「13285」がパーマリンクです。

Webサイトに複数の記事コンテンツがある場合、それぞれに個別のパーマリンクが設定されています。

SEOに効果的なパーマリンクとは

結論から言いますと、パーマリンク「だけ」ではSEOの効果は上がりません。ただし、Googleは次のように推奨しています。

“サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。”

引用:Google Search Console ヘルプ

数字(コンテンツID)をパーマリンクに設定すると管理が楽になるため、たくさんのコンテンツを更新するWebサイトにとっては大きなメリットとなります。しかしGoogleは、ユーザーファーストの考え方を忠実に守り、コンテンツのテーマやタイトル、内容を示すパーマリンクを推奨しているのです。

例えば、SEO対策に関するコンテンツのパーマリンクなら「12345」よりも「seo」を推奨します。

パーマリンクWebサイトURLバーに表示されるだけでなく、検索結果の画面やSNSでシェアした際にも表示されます。ユーザーが実際にWebサイトにアクセスせずとも、パーマリンクを見るだけでその大まかな内容がわかるのが理想的なのです。

パーマリンクで内容がわかればユーザーのアクセスハードルが下がり、アクセス数も若干増えやすくなります。そうすることで、間接的にSEOにも効果が出てくるでしょう。

あとからパーマリンクの変更は要注意

ただGoogleが推奨しているからとはいえ、一度設定したパーマリンクを、あとから変更するのはあまりおすすめできません。なぜなら、今まで積み上げてきたSEO効果がリセットされてしまうからです。

パーマリンク変更における影響

検索結果ページには、GoogleクローラーURLを読み込むことで始めて、そのコンテンツが表示されるような仕組みになっています。URLはパーマリンクまでを含んだ、そのコンテンツの「住所」のようなもの。

変更前のパーマリンク検索結果の上位に表示されていても、途中でパーマリンクを変更することで、ユーザーがいざアクセスしようとした時に、エラーでコンテンツが表示されません。すでに引越して空っぽになった家を訪問してしまったような徒労感をユーザーに与えます。変更前のパーマリンクが、ブックマークやSNSシェアされていた場合も同様のことが起きます。

また、GoogleURLごとにコンテンツを評価しています。変更前のパーマリンクは高評価でも、変更後のパーマリンクは別ページとみなされてしまい、また1からの評価に。つまり、今まで積み上げてきたSEOの効果がリセットされてしまうのです。

よってパーマリンクを変更するなら、まだSEO効果が低い初期の段階までが限界と言えます。できればWebサイトを開設した時点で、パーマリンクはどうするかを決めておくのが良いですね。

あとからパーマリンクを変えたい場合の対策

どうしてもパーマリンクを変更したい場合には、パーマリンクの設定と合わせて301リダイレクト設定を行いましょう。

301リダイレクトとは、ドメインやパーマリンクの変更でURLが変わる場合に、旧URLから新URLへ自動的に転送することです。

この設定をしておくことで、ユーザーが旧URLからアクセスしてもきちんとコンテンツが表示されるうえに、旧URLSEO効果は新URLにも引き継げます。

301リダイレクトの方法として、Googleが推奨しているのは.htaccessファイルに記述する方法です。以下の記事を参考にしてみましょう。

参考:301リダイレクトはSEOの評価を引き継ぐ?注意点から設定方法を紹介

WordpressなどのCMSであればプラグインを活用すると簡単で便利ですね。