代表的なデカコーン企業

ユニコーン企業よりも規模の大きい、デカコーン企業。現在20社ほどがそう呼ばれています。そのうちの代表的な企業を紹介します。

海外のデカコーン企業

ByteDance(バイトダンス)|750億ドル

動画投稿サービス「TikTok」などを所有する中国の企業です。その急成長ぶりは「世界最大級のスタートアップ」と称されています。なお、2020年には上場するという噂もあり、デカコーンからの卒業は目前かと予想されています。

滴滴出行(ディディチューシン)|560億ドル

ライドシェアをメインとしたサービスを提供している中国の企業です。タクシー配車、私用車配車、ソーシャルライドシェアなど、さまざまなサービスを提供。同様のサービスを提供している競合のUberより規模を大きくしています。

Airbnb|293億ドル

民泊の仲介業を行うアメリカの企業です。旅行者の宿泊の新しい選択肢として注目され、現在では世界中で利用者が増えています。年間数十億ドルの売上が続いているため、近々上場するのではと噂されています。

SpaceX|185億ドル

イーロン・マスクが起業したアメリカの宇宙事業を手がける企業です。民間月旅行の最初の搭乗客が、ZOZOTOWNを運営するスタートトゥディ前社長の前澤友作氏であることを発表し、話題になりました。

日本でユニコーン企業が少ない理由は?

資金調達が難しい

投資家や有望なベンチャー企業に投資するベンチャーキャピタル。アメリカや中国では、ハイリターンを期待して投資する企業が増えており、比較的小さなスタートアップでも大型資金調達を受けているところがあります。

一方日本では、ハイリスクハイリターンなベンチャーキャピタルはあまり盛んではありません。ベンチャーキャピタルの年間調達額は、アメリカで約10兆円、日本では約4000億円と言われています。

ベンチャー企業が短期で急成長を遂げるには、初期での高額投資が重要。しかし、アメリカや中国に比べて日本はベンチャーキャピタルの数も少なく、大型の資金調達が簡単ではないことからユニコーン企業が生まれにくいのです。

政府もスタートアップ企業をサポート

2018年には閣議決定された「未来投資戦略2018」のなかでは、「企業価値又は時価総額が10億ドル以上となる、未上場 ベンチャー企業(ユニコーン)又は上場ベンチャー企業を2023年までに20社創出」という目標を掲げ、有識者が推薦したスタートアップ企業を集中的にサポートする「J-Startup」をスタートしています。

参照:未来投資戦略2018

新たなユニコーン企業誕生に期待

日本ではメルカリ以降、ユニコーン企業および次世代ユニコーン企業が徐々に増加傾向にあります。技術的な面では決して世界に劣っているわけではありませんが、ベンチャーキャピタルがそれほど盛んでないというところで、一歩遅れを取っている印象があります。

「J-Startup」のように、政府もユニコーン企業育成に注力しています。今後、我々が想像もできないような新しい価値観と技術を持ったユニコーン企業が、さっそうと現れる日も近いかも知れません。