マーケティング担当の方やこれから担当になる方は、日々移り変わるマーケティング情報を知っておかなくてはいけません。マーケターにとっては時代の変化に追いつくための情報収集は必要不可欠です。コロナウイルスの影響で、正しい情報の重要性が高まった現在はなおさらです。ただ、何が正しいのか正しくないのか、情報過多の時代に判断するのは難しいですよね。

そこで今回は、大量のデータから必要な情報を収集し、ツール内で他の情報と比較できるGoogle Public Data Explorerの活用法について紹介します。Google Public Data Explorerはマーケターにとっても効率的に情報を仕入れることができるツールですので、既存の情報収集ツールを使われている方も一度試してみることをおすすめします。使い方は簡単です。

Google Public Data Explorerとは

マーケターの人でもGoogle Public Data Explorerはあまり耳にしたことがないかもしれません。
Google Public Data Explorer は、大量の公共データから必要なデータを簡単に抽出することができるツールです。世界銀行や経済協力開発機構などが公開しているデータセットを利用して、グラフやバブルチャートを作成できます。
現在は12個のデータセットを利用でき、今後はさらに得られる情報の拡大が期待されます。
また、データを分かりやすいグラフでも表示してくれます。表示されるグラフは4種類あります。

  • 折れ線グラフ
  • 棒グラフ
  • Google Mapsを利用した分布図
  • バブルチャート

グラフにはタイムスライダーを付けることでデータの推移を動的に表示することもできますので、それぞれのグラフの特徴を生かして、知りたい情報を視覚的に入手できます。

マーケティング業界は日々急速に変化しるため、正確な情報をいかに早く仕入れるかが業績に関わります。Google Public Data Explorerでは、グラフや分布図で時系列に沿ったアニメーションを表示できるので、社会で起きている変化はもとより、マーケティング業界の動きも把握することができます。マーケターにとっては必須のツールと言えるでしょう。

ただ、初めて使うツールに苦手意識を感じて、今使っている情報収集ツールで満足している方もいるのではないでしょうか。確かに、SlackでRSSを使用すると、マーケティング情報のインプットを非常に効率的に行えます。便利な機能を活用することで自分の知りたい情報にストレスなくたどり着くことも可能です。詳細は以下のリンクからご覧いただけます。

Slack(スラック)に「RSS(アールエスエス)」を導入してインプットの効率を上げる方法とは?

ですがGoogle Public Data Explorerもツールを利用するのにストレスを感じることはありません。
以下で詳しくご説明します。

参考:
Public Data Explorer とは

Google、統計データ視覚化サービス「Google Public Data Explorer」公開

マーケターにとってのGoogle Public Data Explorer活用法

マーケターは一人で仕事を行うわけではなく、チームやクライアントと共同で仕事を行うことが多いと思います。
Google Public Data Explorerはその働き方との相性がいいのが特徴の一つです。
先ほどお伝えしたように、Google Public Data Explorerは情報収集を利用するために利用されます。Google Public Data Explorerでは、簡単にデータの表示方法を切り替えたり、データを比較することが可能です。情報過多の時代にデータ比較は必須ですよね。クライアントに貢献する、チームで働いている以上、当たり前ですが情報に対して責任を持たなければいけません。

Google Public Data Explorerはデータを比較しやすいため、信憑性のある情報にたどり着きやすくなります。情報の量と質を担保できるツールとしてGoogle Public Data Explorerはおすすめです。また、チームメンバーと情報を共有する機能も備わっています。
気になるデータや自分の発見したことを共有したい場合は、グラフへのリンクを作成、Webページに埋め込むなどが可能です。埋め込まれたグラフやリンクは自動的に更新されるため、公開しているデータは常に最新の状態に保たれます。マーケター同士が気になる情報を共有しあう際に便利ですよね。

Google Public Data Explorerの使い方を解説

Google Public Data Explorerは簡単に情報を検索できます。費用もかからず誰でも利用できるので、これからマーケターになる初心者の方にもおすすめのツールです。
例えば、あなたが中国市場を担当しているマーケターだとします。そのため、業務上で中国経済について調べなくてはいけません。普段ネットで調べる情報ではありませんよね。調べ方を間違えると時間を大幅に無駄にしてしまいます。
そこでGoogle Public Dataが効果的にです。グラフ表示の仕方は非常に簡単ですので、以下の手順を参考にしてみてください。

Google Public Data Explorerトップから「世界開発指標」をクリック

まずは知りたい情報のカテゴリーを選択します。ここでは中国市場の情報が知りたいので、世界開発指標をクリックしましょう。他にも日本人口やヨーロッパ最低賃金などのカテゴリーがあります。

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指標と国名を設定

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世界開発指標をクリックすると、左に世界開発指標の具体的な選択肢と、比較項目として国名が表示されます。
ここでは1人あたりGDPのから「経済政策と債務」を選択します。国名では「ヨーロッパおよび中央アジア」選択します。

すると、以下のようなグラフが表示されます。これは折れ線グラフですが、その他に棒グラフや分布図、バブルチャートでデータを見ることができます。

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グラフ作成画面では横軸は西暦になっています。直近のデータや1980年代のデータなど、時代を指定してデータを見ることができます。特に知りたい時代の情報に絞って検索できるので、無駄な情報を省いて必要なものだけを抽出できますね。
他にも棒グラフにして他の国々と比較することもできます。中国市場だけでなく、日本との比較にも使えますし、新しい市場開拓の検討も可能です。事業戦略に合わせて分析するデータを自由に変えてみてください。

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このように、様々な指標や国を選択してマーケティング情報をグラフ化し、それを材料にしてプレゼンテーションやレポート作成を行うことができます。
チーム内での情報共有にも役立てますし、企業のこれからの市場開拓でも生かすことができるので、ぜひ上記の手順で情報収集を行ってみてください。

今回はGDPにフォーカスしましたが、児童就労比率や喫煙率など、社会問題に関係する指標についても知ることができます。最近はESG投資が日本でも注目されているので、社会問題解決を企業活動として行なっ企業は参考になるかと思います。

必要な情報を膨大なデータから抽出してマーケティングに生かす

普段は調べることがないマーケティング関係の情報でも、Google Public Data Explorerを使えば様々な指標から各国のデータを知ることができます。

これからの日本情勢は悪化していくと予想されています。コロナにより日本国内で市場を拡大していくことは困難かもしれません。世界に目を向けた市場戦略も検討する必要があるでしょう。少しスケールが大きいことかもしれませんが、マーケターとして世界に目を向けざるを得ない状況になりました。

そんな時こそGoogle Public Data Explorerを使い、世界の情報にアンテナをはりましょう。Google Public Data Explorerを使えばリアルタイムで世界情勢を知ることができます。ぜひ習慣的に気になる指標と国を分析してみることをおすすめします。

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