見えてくる、noteヘビーユーザーの実像とは?

noteユーザーで、読者として課金もする、かつ、自分自身でアウトプットもする「noteヘビーユーザー」の人物像を考えてみましょう。

・「政治・社会」「教育」「経済・ビジネス」に関心の高いビジネスパーソン
・デジタルコンテンツへの課金に抵抗がない
・情報の発信元が信頼できるコンテンツだと判断すれば、500円~1,000円程度の課金も厭わない

こういったユーザー像が見えてくるのではないでしょうか。

30代、40代はデジタルシフトの傾向

図12
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出典:「note」利用者の約9割に、課金経験

図12は、主要メディアの年代別平均接触時間を表したグラフです。「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」を「オールドメディア」、そして「パソコン」「スマホ」を「デジタルメディア」とすると、上記グラフからは30代・40代ほどオールドメディアへの接触時間が少ないことが分かります。仕事や家事、子育てで忙しく可処分時間の少ないビジネスパーソン世代が、デジタルメディアを通して効率よく情報収集を行おうとしている像を推測できます。

図13
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出典:日本の出版統計

図13は、日本の出版物の推定販売金額の推移を表したグラフです。紙媒体の売れ行きを見てみると、週刊誌、月刊誌、書籍ともに年々、右肩下がりとなっています。先に、noteを雑誌感覚で利用し、「政治・社会」や「教育」「ビジネス・経済」といった情報に課金しているのでは、という仮説を述べました。その仮説と、図12、図13を併せて見た場合にも、30代40代のビジネスパーソンは情報収集には紙媒体からデジタルシフトしている様子が推測できます。

noteの強みとは

これまで述べてきたように、noteは雑誌など紙媒体に取って代わることができる可能性を膨らませつつあります。それどころか、noteには画像投稿や、音声投稿、動画投稿もできますから、紙媒体と比べて、ユーザーに対してよりリッチなコンテンツを見せられると言えるでしょう。さらには、筆者に「スキ」を送ったり、「コメント」を送ったり、投げ銭をしたりと、よりインタラクティブなコミュニケーションも可能です。

企業が、note利用実態から得るべきヒントは

・noteは紙媒体よりも、ユーザーに対してリッチなコンテンツを見せられる
・noteは紙媒体と比較した際、ユーザーとのインタラクティブなコミュニケーションが可能である

この2点は、企業のPRなどの施策において大いに役立つと言えそうです。特に、顧客と一方通行ではない「インタラクティブマーケティング」「ファンマーケティング」の重要性は、近年マーケティング業界で言及されており、取り組みに注目している企業も多いのではないでしょうか。

例えば、企業担当者としての「ブランド、商品に込めた想い」「新商品開発秘話」「企業フィロソフィー」「プレスリリース」「社員教育」などを発信していく。日常的に顧客との接点を増やし、企業と消費者間で双方向のコミュニケーションを重ねて、熱狂度の高い顧客に育てる。熱狂度の高い顧客のLTV(ライフタイムバリュー=生涯顧客価値)を向上させる。

このようなスキームを目指している企業も増えてきているのではないかと思います。こういった点において、企業によるnoteでの情報発信は大いに有用性があると言えそうです。