折れ線グラフの使い方編:パッと見でも解かるレポート資料の作り方
発展編:「折れ線グラフ」で絶対に使いたい裏技2つ
基本的な作り方をマスターしたところで、覚えておきたい裏技を2つご紹介します。
1.折れ線グラフを作るときの注意点
以下の図は、あるネットショップのジャンル別売り上げ推移を表したものです。果たして、このグラフは見やすいでしょうか?
メイン商品群であるサプリの売上高が多過ぎて、その他の商品群の推移が分かりません。複数のデータを1つの表の中で使う場合、規模の大きいグループと小さいグループの両方が含まれていると、1つの軸で表現するのは無理があります。
そこで、もう1つの軸を作ることにします。
サプリの折れ線グラフを選択し、右クリックをして、[データ系列の書式設定]を選択して下さい。すると、以下のような画面が表示されます。
使用する軸を[第2軸]に変更して下さい。これで、サプリは2軸(右目盛り)で表示されることになります。
結果が以下の通りです。
これでも見づらい箇所がいくつかあります。その理由は、線が多過ぎることにあります。
こうした場合は「いま表示している項目は全て必要か?」を問うと良いと考えます。折れ線グラフはあくまで項目単位の推移を把握するために用います。
表したい内容が全体であれば、面グラフを用いて下さい。
2.ちょっと新しい折れ線グラフ「複軸グラフ」の作り方
少し新しい手法として、複軸グラフ(複眼グラフ)という表現があります。
例えば、日毎の売上推移を集計する場合、乱高下するグラフに仕上がります。特に土日は増える(減る)等の曜日の影響は強く現れます。
梅雨時期と冬は減収・春秋は増収かな?ぐらいは何となくわかるのですが、とにかく見づらいです。
そこで、1週間分の平均を算出すれば、そうした影響を排除し、全体の傾向を明らかにすることができます。(合算でもいいと思います。)
このグラフだと3月までは堅調ですが、4月から6月で下落して、7月から盛り上がって…というのが見えてきます。
そうなると、4月から6月にかけてどのように下落しているかを合わせて見たくなります。今までなら2つの折れ線グラフを用意していましたが、一緒にしてしまいます。
年間の週単位の推移と特定月の日単位推移、2つの異なる時間軸のデータを1つに表現することで言いたいことがより明確になります。エクセルでは一気に作成することができないので、幾つかの手間が発生しますが、それを補って余りある表現のできるグラフです。
ただし、作成するときの注意点として、縦軸(Y軸)の上限値は揃えて下さい。でないと、上限で単純に比較することができません。
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