ローカルパック(普段行うGoogle検索結果とは異なり、地域に関するキーワード検索を行った際に地図情報と一緒に検索画面の上部に表示される検索結果のこと。)での高順位を狙う場合、MEO(Map Enginge Optimization)対策(ローカルSEO)が重要です。

Googleマップと店舗や施設の情報がパックとなるローカルパックは、通常のGoogle検索の検索結果よりも上位に表示されやすいため、活用したいと考える企業が多いでしょう。*MEO対策のために取り組むべきことは様々にありますが、そのうちのひとつがサイテーションです。*サイテーションは、近年よく耳にするようになったので、まだ詳しく知らないという方も多いようです。

この記事をご覧いただければ、サイテーションがなぜMEO対策にとって重要なのか、サイテーションを獲得するにはどのようなことを実施しなければいけないのかを把握できます。

サイテーションとは

*サイテーションとは、「引用」や「言及」という意味します。わかりやすく言うとネット上で話題になるということです。*第三者がSNSやブログなどで会社名やブランドを言及してくれるのがサイテーションです。サイテーションには、被リンクを含む必要はなく、会社名やブランドを言及するだけでかまいません。「この店はスタッフが親切だった!」「とても美味しい店だった」などと、話題にされていることが大切なのです。

なぜMEO対策にサイテーションが重要か?

*ローカルパックにおいての順位アップには、知名度が考慮されており、その評価にサイテーションが関係していると考えられます。*順位の決定に関しては明らかにされていないので、推測でしかありませんが、実際にローカルパックの上位にある店舗や施設は知名度の高いところが多いでしょう。これはポジティブなサイテーションの効力ではないかと感じるところです。このようなところは、やはりSNSなどで良い評判が言及される機会が多く、サイテーションのMEO対策における重要性を表していると言えるでしょう。

サイテーション獲得の前にやっておくべきこと

サイテーションを増やす前に取り組むべきことがあります。サイテーションが増えてからではなく、必ず事前に行いましょう。

NAPを確認する

サイテーションにおいてとても重要なのは、NAPの正確性です。*NAPというのは、Name・Address・Phoneの3つを組み合わせた名称であり、店舗や施設の連絡先情報を意味します。*自社が保有するサイトやSNSなどでNAPに誤りがあってはいけません。記載がページによって異なるという事態も起きないようにするべきです。店舗名で、略称のみを表示しているWebサイトと正式名称を載せているWebサイトが存在するなどのバラツキも避けましょう。このようにまずは自社のNAPを整備しておく必要があります。

ネット上にあるサイテーションを確認する

次に自社のサイト以外にあるサイテーションを確認し、NAPが正しいか確認しましょう。自社のホームページなどに記載しているものと同一であれば問題ありませんが、万が一異なるときは、可能な限りサイト管理者に連絡して修正してもらうのがベストです。様々なWebサイトブログ、SNS上に存在しているサイテーションが自社のことであるとGoogleに認識してもらえるようにしましょう。サイテーションの効果を得るためには、こういった地道な取り組みが大切です。

SNSを用意する

自社のSNSを持っていなければ用意しておきましょう。TwitterでもFacebookでも構いません。サイテーションは第三者からの言及ですが、自社で情報配信を積極的に行わなければ、サイテーションを獲得する機会が少なくなってしまいます。できるだけ、サイテーションが生まれる種をつくるように日常的に取り組むべきなのです。そのために、あらゆるメディアを駆使し、機会を最大限に作る準備をしておきましょう。

サイテーションを獲得する方法

サイテーションを獲得する方法をいくつか紹介します。サイテーションを増やすコツは、できるだけ多くのところで話題になることです。

様々なメディアに掲載する

少しでも多くのサイテーションを獲得するために、いろいろなメディアに情報を登録し、話題にしてもらえる用意をしておきましょう。飲食店なら「ホットペッパー」や「ぐるなび」などもあります。「Yelp」などの無料サービスも活用できるでしょう。

掲載したメディアを読んだユーザーがSNSで情報を拡散するなど、サイテーションをつくってくれるかもしれません。メディアへの露出が多ければ多いほど、そのチャンスは広がるでしょう。しかし、ブランド価値を損なうようなミスマッチなメディアへの露出は避けましょう。

参考:サイテーションとは?MEOの基礎用語を解説!|MEOメディア

SNSを活用し拡散を狙う

自社のSNSを使って積極的にPRをしましょう。サイテーションを獲得するために、ユーザーに情報を提供する必要があるのです。店舗で買い物をしてくれた顧客が、SNSに掲載している情報を見て、自らのSNSアカウントでサイテーションをしてくれるという行動も期待できます。その顧客の友達も近い感性を持っており、自社に関心を持ってくれるかもしれません。SNSとサイテーションはとても相性がよいのです。

話題になりやすい取り組みを企画する

いくらSNSで情報を提供しても、その情報が顧客にとってあまり興味深くないものであれば、反響も薄いでしょう。サイテーションをしたくなる理由が必要なのです。Webマーケティングに取り組んでいる方でしたら、シェアしたくなる投稿とは何か考えたことがあるでしょう。シェアと同じように、サイテーションも話題にしたいという動機を生むきっかけが必要だということを考慮して企画を考えるべきなのです。

サイテーション獲得で気をつけること

単にSNSやブログなどに会社名やブランド名が表示されればよいというわけではありません。狙ったはずのサイテーションが悪影響になってしまう恐れもあります。

自作自演はやってはいけない

サイテーションは第三者による言及であることが大切です。つまり、*自作自演ではなく、あくまでも自然に獲得する必要があります。*Googleからペナルティを受けてしまう可能性がある行為は、サイテーションに関わらず行わないのが鉄則です。

悪いサイテーションが発生しないように注意する

ネット上で言及されることは、すべてがプラスに働くとは限りません。例えば、飲食店なら、必ずしも「良い店だった」と言及されるわけではないのです。店舗側からすると、マイナス評価と思われることが書かれる可能性もあります。もちろん、すべてを防ぐことはできませんが、*サイテーションを想定するなら一層品質の高いサービスを心がけましょう。*間違ってもネット上で炎上してしまう事態には陥らないようにしなければいけません。悪い言及が増えると、せっかくサイテーションの獲得に取り組んでも逆効果になってしまう恐れがあるのです。

参考:MEO対策に重要なサイテーションとは?SEO効果についても解説!|株式会社メディアエクシード

サイテーションは動機付けが大切

サイテーションは、シンプルなものですが、獲得するのは意外と難しいと感じた方もいるでしょう。ネット上で自社について第三者が言及する機会を作るのは難しいのです。言及してもらうには動機が必要になります。サイテーションを獲得するためには、多くの人に話題に出してもらえる企画や誰かに伝えたくなる素晴らしいサービスなど、心に響かせることが大切でしょう。そして、せっかく獲得できたサイテーションを無駄にしないように、NAPに気をつけながら、積み重ねていくべきだと考えます。

獲得するのは簡単ではないものの、技術的な要素を必要としないサイテーションは、MEO対策の中でも取り組みやすいものの一つでしょう。一朝一夕では難しいことですので、早めにスタートしてみましょう。

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