「これだけ!」系の記事はこれだけある

Googleアナリティクスくらい汎用性が高く、どのホームページ担当者にもかかわるツールですと、「これだけ見ておこう!」「知るべき~点」「必須のメニュー3選」といった定番の記事がたくさんあります。

参考リンクまずはココだけ抑える!Googleアナリティクスの見方5選
参考リンク初心者向け: Google Analytics のこれだけはおさえておきたい、使える10の指標
参考リンクこれだけ見ておけばとりあえず大丈夫!僕が設定しているGoogleAnalyticsのカスタムレポート5つ

みなさんは、いくつ読まれましたか?

どの記事もとてもわかりやすくて参考になりますが、それでもなかなか取っ付きづらいのがGoogleアナリティクスな訳です。

先日、メンテナンスは入っていましたが、Googleアナリティクスの2014年の新機能実装もそろそろ落ち着いてきたようです。
今回は、「ここだけ見ればOK。簡単!Googleアナリティクス基礎指標」をご紹介します。

「これだけ見ればOK!」で対象としている人

まず前提なのですが、Googleアナリティクスはいろいろな立場の人が見られていると思います。

本記事では、以下のような方を想定して「これだけ」と限定的に言い切っています。

・ホームページを外注して作ってもらい、更新はほとんどしない。
・普段、ホームページを更新することはない。
・日々の作業はホームページ経由のメールのチェックと不定期の更新くらい。
・更新したいが兼務や多忙のため、上記のような状況になっている。

つまり、予算や時間をあまりかけられていない現状だが、検索エンジンなどで自社を見つけてもらうことができており、たまにポツポツと問い合わせが入ってくる、という方に最適です。

ホームページを作るときは時間や予算はかけられるが、更新やリニューアルの際には、なかなか時間や予算かけづらいものです。今回の記事はそういう忙しい方向けの、「これだけ」技です。

まずは準備、設定は1分で終了

これだけ見ればOKという指標でも、普段から効率よく見られないと意味がないです。そのためのまず準備をおこないましょう。
設定はたった4ステップ!Googleアナリティクスにログインしていれば、1分もあれば設定可能です。

参考リンクGoogle アナリティクス公式サイト - ウェブ解析とレポート機能

<STEP 1>集客メニューからキーワードを調べる

レポート画面で、集客>キーワード>オーガニック検索 を選びます。期間指定はいつの期間でも大丈夫です。

このメニューで、訪問に関与した検索キーワードがわかります。

<STEP 2>見はじめのページ=ランディングページも調べる

キーワード群が表示された表の左上にある「セカンダリディメンション」をクリックします。次に、メニュー内の検索窓に「ランディング」と入力し、「ランディングページ」を選びます。

「セカンダリディメンション」という言葉を初めて聞いたって方も多いかと思います。こういうところがWeb担当者として、Googleアナリティクスを遠ざける原因かもしれないです。ただ、いったん難しく考えず、先に進んでください

セカンダリディメンションとは、見たい重要データの2番目くらいにおぼえておけば大丈夫です。いろいろなデータが閲覧できるのですが、ここではアクセス状況把握にもっとも重要なランディングページ=見はじめのページを設定します。

<STEP 3>最大表示件数を増やす

表の右下にメニューがあります。そこを1000件などに増やしておきましょう。たくさん見られたほうが良いので、最初から多めに設定しましょう。

<STEP 4>ブックマークし、準備完了

普段から気軽に見られるように、お気に入り(ブックマーク)しておきましょう。インターネットエクスプローラーであれば、ウィンドウの右上の★マークをクリックして登録できます。

これで、準備は完了です!

普段はこれだけ見ればOK!

次は日々の運用について説明します。上記の設定で準備は整っていますので、日々のチェックもたった1分ですみます。
出社して、メールチェックやFacebookの確認などと同様に、さくっとホームページのアクセス状況を把握していきましょう。

<STEP 1>お気に入りから再度アクセス

お気に入りから、Googleアナリティクスを選びます。

このとき、日付は設定した当時のままになっています。

<STEP 2>昨日だけの期間にする

キーボードの[D]を押し、つぎに[Y]を押します。

続けて押したり、同時に押したりしてはいけません。D、Y、とポチポチと押します。すると、日付が昨日に変わっているはずです。

これは日付を変更する便利ワザで、昨日のみのデータにするボタン操作になります。Yはイエスタデイのワイです。

[D][T] 今日(T=トゥデイ)
[D][Y] 昨日(Y=イエスタデイ)
[D][W] 今週を含まない先週(W=ウィーク)
[D][M] 今月を含まない前月(M=マンス)

便利ボタン操作は、このように覚えやすくなっています。

<STEP 3>レポートをチェックしましょう

たったこれだけで準備完了です。
どういうキーワードから訪問があり、どのページから見始められ、どれくらい成果があがったのかがわかるレポート画面を閲覧できるようになっています。

赤丸で示されている部分が、訪問の状況です。ユーザーがどのようなキーワードで検索し、どんなページに来たのかをチェックできます。

また、多く表示されている(not provided)ですが、これはGoogle検索で、プライバシーに配慮したキーワード匿秘状態のことを指しています。これ以上知ることはできないので、割りきって、見始めページだけをチェックするようにしましょう。

赤丸の小さいアイコンをクリックすると、実際のページにジャンプできるので、「このページからよく見られているのか」と、体で覚えていきましょう。

ふだんのチェックはこれくらいでOKです。

なぜこれだけでいいの?

準備に4ステップ、日々のチェックに3ステップ、ほんとうに簡単です。

でも、これで本当に大丈夫なの?と不安に思うかもしれませんが、心配いりません。

なぜなら、成果については前述の前提で規定したように、メールで問い合わせがきますのでメールソフトをチェックすれば成果数は把握できるからです。

ホームページ運営で重要なことは、ユーザーがどういう経緯でホームページにアクセスし、どのページから見はじめ、ちゃんと成果をあげているのか、といった一連の流れに無理がないかどうかを、日々チェックすることです。

そして、それらの確認ポイントが、前述のレポート画面に含まれていますので、これだけ簡単でもいいのです。

普段は、「今日は問い合わせメールが多いぞ!じゃあ、Googleアナリティクスはどうなっているのかな。なんか昨日と違うキーワードでアクセスされてる!!」などと認識をできていれば問題ありません。

一番大切なのは毎日見ること
毎日Googleアナリティクスを見ることで、平常値を体で覚え、異なるアクセスがあったときに気がつけるようになります。そこではじめて改善アクションが行えます。

だいたいの安定した平常値を覚えるまでは、かならず毎日チェックしてください。チェック方法自体は簡単ですが、やることが重要なのです。

さらに押さえておくと良いこと

ホームページ内の回遊

時間があれば、以下のデータについてもチェックしましょう。上図の青色枠で示しています。

直帰率

そのページだけを見て去ってしまった割合。直帰率100%ですと、見始めページ以外は一切見ていない状況になります。

ページ/セッション

一回のアクセスで何ページ見られたのか、という平均ページビュー。「このページから見始められると、たくさんページを見てもらえている」などの気付きがあるはずです。

平均セッション時間

そのページを平均で何分くらい見てくれたかという時間です。ただ、1ページしか見られず離脱してしまったときは0分になりますので(Googleアナリティクスの仕様上)、参考程度に見ましょう。

成果=コンバージョン=ゴール

成果も設定されていればGoogleアナリティクスで見ることは可能です。

コンバージョン率/コンバージョン数

成果を達成した割合です。たとえば、青色枠でかこっている40%をこえる高いコンバージョン率の数字があります。視線を左に向けますと、見始めページは「7490.php」です。つまり、Twitterなどで不定期にこのページをオススメしてみると、さらに成果があがるかもしれません、というように改善の試行錯誤をすることになります。

訪問の経緯やホームページ内での回遊状況、そして成果と関連させて見ることで、改善のアプローチを行います。

コンバージョン設定(成果)は、カリキュラムに詳しく解説されています。未設定の方は、この機会に設定してください。高度な分析が可能になります。

普段、Googleアナリティクスを見ていなかった方は、ぜひこの機会に定期チェックするようにしましょう。