多くの人が活用するGoogle(グーグル)広告の中でも、ニーズのある見込み顧客にピンポイントでアプローチでき、高い費用対効果が期待できるのがマーケティングです。コンバージョンにつなげやすいため、広告予算が限られている場合も活用しやすい広告だと言えます。

そこで今回は、Google広告のリマーケティングについて、初心者でもわかる基礎知識を一挙に解説します。リマーケティングの概要から設定する方法、リマーケティング広告効果を高めるためのポイントまで紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

リマーケティング広告とは?

マーケティング広告とは、一度Webサイトを訪問したユーザーに対して表示する広告のことです。つまり、前にお店を訪れたお客様に再度広告を出してアプローチするということ。一度は興味を持って訪問した見込み顧客に限定した広告なので、単純接触回数を増やすことで、まったくの新規ユーザーに広告を出すよりも高いコンバージョン率が期待できます。

どうやってWebサイト訪問済みのユーザーに限定して広告を出すのかというと、リマーケティング用のタグWebサイトに設置することで可能になります。訪問ユーザーにCookie(クッキー)を付与し、データを一時的に保管して、別のWebサイトの閲覧中にも広告を表示できるようにするのです。リマーケティングタグGoogle広告の管理画面から取得するもので、初心者でも簡単に発行できます。

リターゲティング広告と呼ばれることもありますが、リマーケティング広告Google広告リターゲティング広告はYahoo!広告・Facebook広告・Instagram広告・LINE広告などGoogle広告以外のことで、意味は同じです。媒体ごとに管理画面は異なります。

リマーケティングの設定方法

これからGoogle広告のリマーケティングを始める方に向けて、リマーケティングを設定する方法を解説します。

1.Google広告画面でリマーケティングタグを発行する

まずリマーケティングタグを発行して、Webサイトに設置します。

・Google広告画面の右上にある「ツールと設定」を選択
・左の共有ライブラリにある「オーディエンスマネージャー」を選択
・右のバーにある「オーディエンスソース」を選択
・「Google広告タグ」の右上にある「…」から「タグを設定」を選択
・リマーケティング欄のウェブサイトへのアクセスに関する一般的なデータのみを収集して、お客様のウェブサイトの訪問者に広告を表示します。」を選択
・「保存して次へ」を選択
・Google広告タグが発行される

2.GoogleタグマネージャーでタグをWebサイトに貼りつける

直接Webサイトタグを貼りつけるのが一番簡単ですが、間違えるとサイトが動かなくなるリスクがあり、タグが増えると管理しにくくなるので、Googleタグマネージャーで貼りつけるのがおすすめです。今後タグが増えた時も管理しやすく、クリック率や読了率などの計測もしやすい点もメリットです。

ただ、導入時はHTMLの知識が必要になり、サーバーにFTP接続でログインしなければなりません。これらができない場合は、システム会社やウェブ担当者に相談してください。

3.リマーケティングリストを作成する

マーケティング広告を表示するユーザーのリストを作ります。

・Google広告画面のメニューから「オーディエンスマネージャー」を選択
・左上の「オーディエンスリスト」を選択
・左上の青い丸「+」を選択
・プルダウンのリストから「ウェブサイトを訪れたユーザー」を選択
・オーディエンス名に「サイト訪問後20日以内」など、条件に合わせたわかりやすい名称を設定
・リストのメンバーは「ページを訪問したユーザー」を選択
・訪問したページ欄は「ページのURL」「次を含む」を選択し、該当サイトのURLを入力
・事前入力オプションは初期設定のまま、有効期限に「訪問したユーザーを何日間リマーケティングのターゲットにするか」を考えて日数を入力
・「オーディエンスを作成」を選択して完了

リマーケティングのポイント・コツ

実際にGoogle 広告のリマーケティングでコンバージョン率を高め、成功させるためのポイントやコツについて解説します。

リスト作成時のURLに「sp」を入れない

レスポンシブデザインのWebサイトで、パソコンとスマートフォンのURLが共通している場合は問題ありませんが、個別にスマホサイトを持っている場合はURLに「sp」が入っていることが多いです。こうした場合にどちらかのURLだけを入力すると、もう一方のWebサイトを訪れたユーザーはGoogle広告のリマーケティングのリストに入らなくなってしまいます。

パソコンとスマートフォンのURLが異なる場合は、

https:// ferret.com/sp/ex
https://ferret.com/ex

と全URLを入力するのではなく、「ex」のみをURL指定するようにしましょう。

コンバージョンしたユーザーはリストから外す

Google広告でリマーケティングを継続していれば、その中で無事コンバージョンにつながるユーザーも出てきます。すでにコンバージョンしたユーザーにリマーケティング広告を出し続けても無駄になってしまうので、別途コンバージョンユーザーのリストも作成して除外するようにしましょう。

コンバージョンユーザーのリストを作る手順はリマーケティングリストを作る手順と同じです。訪問したページ欄に入力するURLは購入完了ページや登録完了ページなど、コンバージョン時に表示されるページURLを設定すれば大丈夫です。有効期限は最長の540日にしてください。

コンバージョンユーザーのリストを作ったら、リマーケティングリストから「選択したユーザーリスト以外」にコンバージョンリストを選択して除外することで「〇日以内にサイトを訪問したがコンバージョンに至らなかったユーザー」のリストが作成できます。

サイト訪問後の日数に応じたリストを作る

Google広告のリマーケティングリストをサイト訪問後30日間に設定していたとしても、訪問から1~10日のユーザーと、11~20日のユーザー、21~30日のユーザーで熱量には差があります。当然ながら日数が短いほど購買意欲が高い傾向があるので、できれば日数に応じてリストを細分化し、日数が短いリマーケティングリストに優先的に予算を充てるなどして広告の入札単価を調整すると、コンバージョン率を高めやすくなります。

この日数は商材によって異なるので、自社サービスを購入する際の検討期間がどれくらいかを踏まえて日数を設定していくといいでしょう。全体的にBtoBは長く、BtoCは短い傾向があります。また、金額も高いほど長く、安いほど短くなるでしょう。妥当な検討期間を設定し、その中で細分化していきましょう。

リマーケティングは最優先したい広告のひとつ

Google広告のリマーケティングは、検討中の見込み顧客にピンポイントでアプローチできる費用対効果が高い広告です。なかなかコンバージョン率が上がらない、成約数が伸びないといった時はぜひ積極的に活用してください。

その際は今回ご紹介したリマーケティングのポイントを押さえて、効果を最大化できるようにこまめな運用をすることが大切です。まずは紹介した基礎知識を踏まえてリマーケティングをスタートし、運用しながら情報収集して改善を重ねていきましょう。

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