問い合わせや資料請求、見積依頼などを電話で受け付ける際、ユーザーがどの広告を見て電話をかけてきたかを知りたいと考えている方は多いのではないでしょうか。Google広告の電話コンバージョン機能を利用することで、架電につながった広告やキーワードを把握することができます。

この記事では、Google広告の電話コンバージョン機能を利用する方法や、電話コンバージョンを最大化するためのポイントについて解説します。

目次

  1. Google(グーグル)広告の電話コンバージョンとは
  2. Google広告で電話コンバージョンを計測するメリット
  3. 電話コンバージョンを計測する様々な方法
  4. Google広告の機能で電話コンバージョンを計測する4つの方法
  5. Google広告以外の機能で電話コンバージョンを計測する方法
  6. Google広告の電話コンバージョンを最大化するためのポイント
  7. Google広告以外の電話コンバージョンも計測するならコールトラッキングツールがおすすめ
  8. 電話コンバージョンを計測してGoogle広告の成果を高めよう

Google(グーグル)広告の電話コンバージョンとは

Google広告の電話コンバージョンとは、広告をきっかけに電話をかけたユーザーについて、検索していたキーワードやクリックした広告などを把握する仕組みです。

広告に表示された電話番号がタップされたり、Googleが生成する専用の電話番号に架電があったりした時に、電話コンバージョンが計測されます。

Google広告で電話コンバージョンを計測するメリット

Google広告の電話コンバージョン機能を利用することで、次のようなメリットがあります。

通話につながったキーワードや広告を把握できる

Google広告の管理画面で、電話コンバージョンに至ったユーザーが検索したキーワードクリックした広告の確認ができます。それにより、多くの電話コンバージョンにつながっているキーワードや広告を把握し、広告の運用状況が改善できます。

広告の費用対効果を正確に把握できる

フォームからの問い合わせや商品購入だけでなく、電話コンバージョンの件数も把握することで、広告の費用対効果をより正確に把握できます。また、費用対効果の高いキーワードやキャンペーンに予算を集中させるなどの改善施策にも取り組めます。

広告設定を自動で最適化できる

Google広告では、コンバージョンに至ったユーザーのデータを機械学習し、広告設定を自動で最適化する機能が利用できます。電話コンバージョンを計測すれば、架電に至ったユーザーの情報をもとにした広告設定の自動最適化が可能です。

電話コンバージョンを計測する様々な方法

そもそも「電話コンバージョン」を計測するにはGoogle広告以外を含めて、下記のようにいくつかの方法があります。

電話コンバージョンを計測する方法.png

1.Google広告で計測
①電話番号アセット
② 電話専用広告
③ 転送電話番号
④ モバイルサイトの電話番号のタップを計測

2.GTM(Googleタグマネージャー)を使って計測

3.コールトラッキングツールを使って計測

それぞれに特徴がありますので、目的に合った方法で計測すると良いでしょう。
では、Google広告機能を使った計測方法から順に説明していきます。

Google広告の機能で電話コンバージョンを計測する4つの方法

Google広告に備わっている標準機能で電話コンバージョンを計測する方法は4種類あります。各方法のメリット・デメリットや設定方法は次の通りです。

①電話番号アセットを使用する

電話番号アセットとは、通常の広告文に加えて、電話番号を表示できるオプション機能です。広告からすぐに電話をかけられることがメリットです。

ただし、電話番号がタップされた回数をコンバージョン数として計測するため、実際の通話数が把握できないデメリットがあります。

● 設定方法

Google広告 電話コンバージョン_1.jpg
Google広告管理画面の左メニューから「広告とアセット」→「アセット」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_2.jpg
」ボタンをクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_3.jpg
電話」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_4.jpg
追加先を「アカウント」、国を「日本」、電話番号欄へ広告に表示する電話番号を入力し、「保存」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_5.jpg
次に、管理画面左メニューの「設定」→「アカウント設定」をクリックし、「通話レポート」の項目で「オン」を選び、「保存」をクリックすれば設定は完了です。

②電話専用広告を使用する

電話専用広告は、電話をかけることに特化した広告です。水漏れの修理依頼など、緊急性の高いビジネスですぐに電話をかけてもらえることがメリットとして挙げられます。

一方、通常の検索広告と異なり、Webサイトへのアクセスを訴求できない点がデメリットです。

● 設定方法

Google広告 電話コンバージョン_6.jpg
Google広告の管理画面で、左メニューの「広告とアセット」→「広告」をクリックし、「」ボタンをクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_7.jpg
電話専用広告」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_8.jpg
電話番号やWebサイトURL広告見出しなど必要項目を入力し、ページ下部の「新しい広告を保存」をクリックします。

最後に、前述の電話番号アセットの設定と同様の手順で、通話レポートをオンにすれば設定は完了です。

③Google転送電話番号をWebサイトに掲載する

Google転送電話番号とは、Googleが発行する電話コンバージョン計測用の番号です。計測用の電話番号を自社で用意しなくても利用できることがメリットとなっています。

デメリットは、見慣れない電話番号のためユーザーに不信感を与える可能性があることです。

● 設定方法

Google広告 電話コンバージョン_9.jpg
Google広告の管理画面上部メニューから「ツールと設定」→「測定」→「コンバージョン」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_10.jpg
+新しいコンバージョンアクション」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_11.jpg
コンバージョンの種類で「電話件数」を選択し、通話の発生元で「ウェブサイトに掲載した電話番号への問い合わせ」を選択した上で、「続行」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_12.jpg
電話番号など必要な項目を入力し、「作成して続行」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_13.jpg
次の画面に表示される「Googleタグ」と「電話番号スニペット」のコードを、Webサイトのソースコードの所定の位置に追記すれば、設定は完了です。

④モバイルサイトの電話番号のタップを計測する

Google広告コンバージョンタグをモバイルサイトに埋め込むことで、サイト内の電話番号がタップされた回数を計測できます。メリットは、自社の電話番号をそのまま使用できることです。

デメリットとして、あくまでも電話番号がタップされた回数を計測するため、実際の通話数とずれが生じやすいことが挙げられます。

● 設定方法

Google広告 電話コンバージョン_19.jpg
Google広告の管理画面上部メニューの「ツールと設定」→「コンバージョン」をクリックし、コンバージョン設定画面で「電話件数」と「モバイルサイトに掲載した電話番号」を選択した上で、「続行」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_12.jpg
コンバージョン名やカウント方法など、必要な項目を入力した上で「作成して続行」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_13.jpg
次の画面で表示される「Googleタグ」と「イベントスニペット」のコードを、Webサイトのソースコードの所定の位置に追記すれば、設定は完了です。

Google広告以外の機能で電話コンバージョンを計測する方法

Google広告の標準機能以外にも、次のような方法で電話コンバージョンを計測できます。

Googleタグマネージャーで電話番号のタップを計測する

Googleタグマネージャーとは、アクセス解析やヒートマップなど、様々な計測タグを一元管理できるツールです。

GoogleタグマネージャータグWebサイトに設置していれば、電話コンバージョンを簡単に計測できることがメリットです。一方、電話番号のタップ数を計測するため、実際の通話数とずれが生じやすい点がデメリットとして挙げられます。

● 設定方法

Google広告 電話コンバージョン_16.jpg
Googleタグマネージャーの管理画面の左メニューから「トリガー」を選択し、「新規」をクリックします。

Google広告 電話コンバージョン_17.jpg
トリガーのタイプを選択」で「クリック」→「すべての要素」を選択します。

Google広告 電話コンバージョン_18.jpg
トリガーの発生場所で「一部のクリック」を選択し「Click Element」「含む」を選択、一番右にWebサイトに表示されている計測したい電話番号を入力し、「保存」をクリックすれば設定は完了です。

コールトラッキングツールを使って計測する

コールトラッキングツールとは?.png

コールトラッキングツールとは、流入経路ごとの架電数などを計測できるツールです。通話時間通話内容など、より細かなデータを取得できることがメリットとなっています。

一方、多くのツールは有料のため、導入・運用にコストがかかることがデメリットです。

● 設定方法

コールトラッキングツールでは、流入経路ごとに異なる計測用電話番号が発行されます。Google広告の電話アセットやリンクページに計測用電話番号を記載することで、どの広告から電話コンバージョンが発生したかなどを確認できます。

また、ツールの種類によってはGoogle広告との自動連携機能が備わっている場合もあります。コールトラッキングツールで取得した電話コンバージョンのデータをGoogle広告に自動で取り込み、流入経路の分析などが可能です。

Google広告の電話コンバージョンを最大化するためのポイント

Google広告でより多くの電話コンバージョンを獲得するためのポイントは次の通りです。

広告文を改善する

広告文を改善し、クリック率を高めることは電話コンバージョンの最大化につながります。検索キーワードを広告文に含めることや、検索ニーズにあった訴求を行うことが重要です。

例えば、「中古パソコン 買取 価格」と検索しているユーザーは、古くなったパソコンがいくらで売れるかについて知りたがっていると考えられます。

この場合、「あなたのパソコンの買取価格を電話でお見積りします」といった文言を広告文に含めると、電話コンバージョンにつながりやすくなります。

ランディングページを改善する

より電話をかけやすいようにランディングページを改善することも、電話コンバージョンを最大化するためのポイントです。

電話番号をページ内の分かりやすい位置に表示したり、フォントや配色を工夫して目立たせたりするなどの改善方法が挙げられます。

また、「商品に関するお問い合わせはこちら」など、電話で問い合わせられる具体的な内容を明記しておくことも改善方法のひとつです。

CV数の多いキャンペーンの予算を増やす

複数のキャンペーン広告を運用していると、キャンペーンによって電話コンバージョン数に差がでてくることがあります。より多くの電話コンバージョンが獲得できているキャンペーン広告予算を集中させると、成果を最大化できる可能性があります。

Google広告以外の電話コンバージョンも計測するならコールトラッキングツールがおすすめ

Google広告の電話コンバージョンは、あくまでもGoogle広告経由で発生した架電を計測するための機能です。一方、コールトラッキングツールなら、Google広告以外の媒体の電話コンバージョンも計測できます。

コールトラッキングツールではYahoo!広告や各種SNS広告、雑誌広告、チラシなど幅広い媒体の電話計測が可能です。また、ツールの種類によっては音声ガイダンスによる自動案内や、通話内容のテキストなどの機能も備わっています。

電話からのコンバージョンが多い場合、コールトラッキングツールの導入を検討してみましょう。

電話コンバージョンを計測してGoogle広告の成果を高めよう

Google広告の電話コンバージョンを計測すると、広告の成果をより正確に把握し、改善に取り組むことが可能です。また、取得した電話コンバージョンのデータを用いて、広告の設定を自動で最適化することもできます。

Googleの電話コンバージョン機能やコールトラッキングツールを用いて、電話をかけてきたユーザーに関する情報を計測しましょう。