ビジネスを円滑に進めるシンプルな伝え方-岡村製作所主催「はたらくを豊かにするつながりと対話の核心」-(マイクロソフト澤氏)
対話とは?
では対話についてお話していきます。
さっきたまたま面白い記事を見つけたので引用します。
参考:
上司より先に帰るは8割以上が容認。挨拶なしで帰る方が不評
新入社員のマナーに関する記事です。
部下は上司より先に帰ってはならないというカルチャーの企業がまだあるかもしれませんが、それに関しては8割以上が容認していると。
それよりもっと悪いのは挨拶なしで帰ることだと。ここはほぼ100%みたいですね。挨拶なしで帰るのは無礼であると。
挨拶っていうのは、対話のスタートなんですよね。
挨拶しないことがこれほど人を不快にさせるものだということが読み取れます。
では対話とはなんでしょう?
辞書によると、
「向い合って話し合うこと。また、その話」
今は対面でなくても対話が成り立ちますよね。
通信技術の発達によって、時間と距離を超えて対話できるようになりました。
ビジネス上においては、メール、チャット、電話全てを含むコミュニケーションを対話と定義します。
対話について最も大事なものについて話そうと思うんですが、突然なんですが、皆さんが「デキる人」「素敵な人」と思えるのってどんな人ですか?思い浮かべてみてください。
様々あると思うんですが、人が「◯◯な人」と評価されるのは、対話が発生した時なんですよね。
なんらかのかたちでコミュニケーションが発生して、それを見て、聞いて、感じているんですよね。
情報発信した時に、人は初めて評価されます。なんとなくわかりますよね。
メールの書き方・電話のかけかた・ミーティングでの話し方・飲み会での会話、全部が情報発信です。
ある時、社内でいまひとつ評価が上がらない人がいて僕の部下になった時がありました。
メールの文面も言葉遣いも決して悪くはないのになぜなのかなと思っていたら、個人面談の時、体が斜めになって肘を突くクセがあったんですよね。乱暴な言い方をすると、人の話を聞く姿勢ができていなかった。
というふうに相手が感じてしまう状態になっていたんですよね。なので、姿勢をちょっと変えるといいですと言っただけで、評価が上がるようになったんですよね。
それだけ、対話は評価に直結するということの一例としてお話しさせていただきました。
対話力を上げることは、人生を豊かにすることに繋がります。
コミュニケーションを取るときに損をしなければ、仲間を増やしていけることになりますし、自分ができないことを仲間がカバーしてくれるようになります。
これは全て対話から生まれることです。
ベンチャー企業でもまさにそうなんですが、一番最初にやらなきゃいけないのは仲間を増やすことですね。
社員を増やすことでも、資本金を増やすことでもない。
私もスタートアップ企業の顧問を何社かやらせてもらっていますが、皆そこから始めています。
コスいことなんか絶対にやっちゃいけない。仲間が逃げてしまいます。
ましてや、そこで敵を作ってしまうと、本来仲間に引き入れたい人が訪れた時に引き入れられなくなってしまいます。
それぐらい、対話力を上げることは、ビジネスをスタートさせる時、または加速させて行く時にとても重要なんです。
ではその時に何をしなければいけないでしょうか。
まずは棚卸しから
まずは棚卸しです。
とにかく自分が何者であるかを言語化することです。
皆さん、なんとなくわかっているとは思うんです。ただ、なんとなくわかっていることときちんと理解していることの差がどういうものか、一発でわかるような体験をしていただきます。
手元にある紙に、漢字で「バラ」と書いてみてください。
漢字は見れば読めるけど、さらさら書ける人は本当に少ないんですよね。
これが、知っていることと理解していることの差なんですよね。
特に自分のことに関しては、知っていると思っていてもちゃんと言葉で説明できない場合がものすごく多いです。
これをちゃんと言葉で説明できるようにしておくために、棚卸しが大事なんです。
いわゆる、名刺情報だけではない自分、自分の持つ価値の定義をちゃんとしなきゃいけないんです。
バックグラウンドや特技を言語化しておけば、何か聞かれた時にきちんと返すことのできる安心感が生まれます。
そういう安心感があるとコミュニケーションしやすいですよね。
言語化して、そのうえで単純化しておくことをオススメします。
シンプルにしておくことです。シンプルにすることがすごく大事です。
魅力的な人間になるために
魅力的な人の周りには人が集まります。人が集まると情報が集まります。
それも、色々な観点からの情報が集まってきます。
同質の人は集まりやすいが、なるべく異質な人を集めたほうが多角的な視点をもつことができます。
八方美人になれと言っているわけではなく、人として魅力的になるような努力をしましょう。そうすると人が集まってきて、最終的に得をします。
人や情報が集まってくると、自分の考え方に厚みが増していくんですよね。そこでいかに吸収していくかが重要です。
そうなるために、僕がよく言っていることがあります。
「伝言ゲームを制するものは世界を制する」
最初に自分が発した言葉を聞いた人が別の人に伝える時でも、同じ熱量を持ち、力を失わずに伝言される状態になるとベストです。
そうなると、自分が意図したようにちゃんと繋がっていくことができます。
そのようにつながるためには、シンプルであることが重要になっていきます。
難しいことをそのまま伝えるのは、伝える側にとっては簡単ですが、受け取る側はそうではありません。
自分が知っていることを小学生にもわかるようにするのは何倍も時間がかかります。
シンプルにするのは楽な作業じゃない。
でもそのメソッドを身につけてしまえば、いくらでも応用がききますし、仲間をどんどん増やすことができます。
なので、自分が言葉を発する時は、なるべくシンプルに、簡単な、本質的には変わらないキーワードをピックアップする癖をつけておくといいでしょう。
時間と空間を共有できる状態は実は非常に貴重なんです。
なので、その場で自己紹介を考えるのではなく、いくつものパターンの自己紹介を用意しておくことです。
お会いした相手によって、自分の持っている価値をどのように伝えればいいか、「この人にはどのようなプレゼントがいいかな」ということを選べるようにしておくことです。
時間と空間を共有するのであれば、相手に何かしらのプレゼントを渡せるようにしておくことです。
なぜなら時間と空間の共有はコストがかかるからです。
ビジネスって、全部このためにやっているんですよね。
全てのビジネスは時間と空間に対するチャレンジだと僕は思っています。
とにかくコストがかかるものなので、対話は濃密にしましょう。
バカ話するのもいいんです。それも濃密であるならいいんです。
せっかく同席するのであれば、この時間は無駄ではなかったと思えるようにしたいですよね。
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