組織を超えたつながり

日本人は同質なもので集まりたがる傾向にある

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澤氏:
日本は海外に比べると、同質な人たちで集まりやすいですよね。
学校でも、なぜか部活の掛け持ちって大体禁止されてますし。
そうなると、なぜかさらに同質なものだけで集まろうとする傾向にあるんです。

同一性を求める国民性は、近いうちに崩壊しますね。
少子高齢化が進んでるので、どこかのタイミングで移民を受け入れないといけない。
日本だけでは絶対に成り立たないようになりますから。
なので、今のうちに異質な人々とのコミュニケーションに慣れておくのは、得するというか、楽だと思いますね。違う人達がいるのが当たり前という感覚を持っておいて方がいいです。

日比谷氏:
僕も同意です。ベンチャーにいると、限られたリソースで事業を進める時、どうしたって外の力を借りなきゃいけないんですよね。
逆に普通の企業は、組織を超えることを良くないと思っていたり、抵抗を感じているところが多いのではないかと思います。

遅野井氏:日本企業は、大きくなればなるほど社内で完結しようとする傾向にありますよね。
でも、今やそんなやり方では世界のビジネスについていけなくなってしまう。
じゃあ外との接点開かなきゃいけないけど、コンプライアンス等がいろんなものが足かせになってくる。そういうところに悩まれている企業って多いんじゃないかなと思います。

日比谷氏:
最近はそういうところを解決するためのサービスがどんどん出てきていますよね。ビザスクさんとか、サンカクさんとか。ベンチャーで困っているところに、大企業の有識者がスポットでサポートするような。そういう仕組みをわざわざお膳立てしなきゃいけないのか、とも思いますけどね。


澤氏:
そういう活動してるところはまだマシな気がします。
会議で、一言も話さない人のほうが多い会議が行なわれているという企業の方いらっしゃいます?

…結構多いですね。でも減ってきているのかな?
日本はそういう(一言も話さない人が多く参加する会議を行っている)企業が多いんですよね。
日本では、会議で発言しなくても怒られない。逆にうかつに発言すると怒られます。
発言するんだったら、その前に、どのタイミングで何を言うかを決めるミーティングがセッティングされます(笑)
もう茶番かと思われるような会議を行っている企業が存在します。

どこの会社でも、まずは会議で全員発言するようにしてはいかがですかってよく言ってます。

遅野井氏:萎縮しちゃいますよね。減点法ですよね。日本は。

 澤氏:
そうですね。失敗は許されないという空気があります。そういえばこの前ベンチャーキャピタルの方と話したんですが、日本では倒産した企業にお金を貸す企業はほとんどないですよね。

シリコンバレーでは、倒産のしかたを見て、見込みがあると思ったら向こうから金を貸してくるんですよね。
失敗したことを気にするのではなく、成功するかどうかを見極めようとする。

日本はこのままだと、本当に立ちゆかなくなってしまいます。
今までは十分な内需がありましたが、今後はどんどんシュリンクしていきます。
すると国外に出なきゃいけない。そういう連中がビジネスやってるところで勝負する必要があります。
本来は敵かもしれないところとも手を組むぐらいの思い切った判断をしていかないとですね。