「データ経営」に注目が集まる昨今、企業内に蓄積したあらゆるデータを自由自在に操り、経営に活用することはデジタルトランスフォーメーションの第一歩だとも言えます。そのような「データ経営」を強力にアシストしてくれるITツールが「BIツール」です。

この記事では、BIツールの一例として「Domo」というプロダクトをご紹介します。「Domo」は既に国内1,000社以上の企業が導入しており、成功事例も数多く見られます。社内のデータ分析担当で、さまざまなBIツールを比較・検討している人に向けて、「Domo」導入の成功事例を中心に紹介し、その強みやメリットを解説します。

「Domo」は「BIツール」の一種

「BIツール」とは?

「BI(ビジネスインテリジェンス)ツール」とは、企業に蓄積された大量のデータを収集し、分析するためのツールです。AI搭載の製品もあり、データベースの構築・運用に関して専門的な知識がなくても、高度なデータ分析を可能にします。

データに基づいて報告書などを作成する際、マーケティング担当者やデータサイエンティストが独自に分析を行うことができるため、経営戦略や意思決定、マーケティング分析に役立てられます。

もっと意義ある仕事に時間を充てられる

「Domo」はAIを搭載しています。「Domo」に社内のデータを連携させると、わずか数クリックの作業でインサイトを引き出し、マーケ担当者やデータサイエンティストに新たな気づきを与えてくれる、といった製品です。

ExcelやCRM・SFA、MAなど各種データソースと連携して、報告書作成のプロセスを合理化。データ結合やクリーニング、変換や加工を瞬時に行い、素早くインサイトを入手できます。そして、データの可視化と全社での共有が手軽に実現します。

必要なデータはリアルタイムに可視化できるようになり、もう、手作業で長時間をかけてレポート作成する必要はなくなります。そのため、次の企画を練るなど、もっと意味のある仕事に時間を充てられるようになるのです。

「Domo」導入成功事例

「Domo」は国内大手企業を中心に1,000社以上で導入されており、成功事例もたくさんあります。ここからは、「Domo」導入によってデータ経営に変革をもたらすことに成功した企業事例をご紹介します。

海外拠点のデータもリアルタイムに把握:花王

大手消費財メーカーである「花王」は、データ経営にいち早く成功している会社として多方面から注目を浴びています。情報化の推進を経営の中核と位置づけ、社内システムの構築を進めてきました。その「花王」でも、「Domo」を導入しています。

”国内外のデータをリアルタイムに把握できます。レポート作成時間の削減により、議論の時間が増えました”

引用:お客様事例|Domo
https://www.domo.com/jp/customers

同社では、2004年にデータ活用の専門部署を立ち上げました。その背景には、「データをもとにマーケティングを変えていく」という信念があったと言います。広告・宣伝やセールス、ブランド価値などについて、多角的な分析に取り組み、実際に洗濯用漂白剤の売り上げを大きく伸ばすなどの成果を生み出しています。

当初は、データ可視化のために内製でWebアプリケーションを開発し、ダッシュボードでデータを見られる仕組みを用意していたそうです。

しかし、ソフトウェアに対する要件の変化が速く、それに追従する作業が回らなくなり、現場が疲弊してしまったと言います。さらには、せっかく構築したダッシュボードが現場で活用されない、という大きな問題も抱えていました。

そこで導入したのが「Domo」です。決め手は、ITやデータのリテラシーが高くない人たちでも使いやすい可視化ツールだ、と感じたこと。セールスの人間が見てすぐわかる、さらには現場のスタッフが自力で分析のための仕組みを作れる点がポイントだったそうです。

その後は、伸び続けるEC売上を可視化・分析することにDomoを活用しています。「花王」にとってデータ分析と、その結果を生かした経営のスピードアップは厳しいグローバル競争に打ち勝つために不可欠な取り組みとなっているのです。

誰もがデータに基づく意思決定を行う社風に:野村不動産

総合不動産業「野村不動産」でも「Domo」を導入しています。

自社サイトの解析データや、Web広告データを統合したDMP(Data management platform=データ管理プラットフォーム)のデータを「Domo」に集約しました。

その結果、これまで手作業のレポート作成では難しかったデジタルマーケティングのアトリビューション分析(=メディアごとのコンバージョンへの貢献度を測ること)が、リアルタイムでできるようになりました。

さらに、デジタル知識のない販売センターの営業スタッフでも、モデルルームへの来場を増やすために必要なデジタル施策が何かということを、リアルタイムに判断できる仕組みを整えていこうとしています。

「Domo」は、多彩なグラフによって情報を直感的に捉えることができます。また。簡単な操作で必要に応じて情報を掘り下げたり、視点を変えて情報を見ることもできます。

そのため、データ分析の専門知識を持たない営業スタッフや経営層にとっても、ビジネス上の意思決定を行うことを強力にアシストしてくれます。

「Domo」によって、勘や経験ではなく、常にデータにもとづいて意思決定がなされていく文化が生まれはじめているそうです。

参考:野村不動産 導入事例|Domo
https://www.domo.com/jp/customers/nomura-re

誰でもデータを可視化、社内共通の指標をすぐに見られる:日本経済新聞社

日本経済新聞社では、主に「日経電子版」の解約率を下げるために「Domo」を活用しています。

ユーザーごとに記事の閲覧数、閲覧時間、継続日数などをスコア化し、エンゲージメントの向上を目標に置いているそうです。エンゲージメントが高ければ解約率が下がるという相関があるので、エンゲージメントを高めるためのコンテンツ作成、施策立案をスピーディーに投入する、という取り組みに役立てています。

コンテンツをスピーディーに改善し、ユーザーにサブスクリプションを継続させる戦略のために「Domo」を選んだのです。その決め手は、高度な知識やスキル不要で共通の指標をすぐに確認できること、そして、粒度や切り口を変えてビジネスに必要なレポートを簡単に作成できることがポイントだったそうです。

簡単操作でどのデバイスからでもデータが確認でき、即座に次のアクションが取れるようになりました。

また、「Domo」はビジュアルが優れていて、見るためのハードルが低く、人に頼らずとも、自分たちで数字を見る習慣がつき、スピーディな改善サイクルを回せるようになったと言います。

参考:日本経済新聞社 導入事例|Domo
https://www.domo.com/jp/customers/nikkei

データ把握の「その先」に注力できるように:オイシックス・ラ・大地

生鮮食品・食材のEC小売「オイシックス・ラ・大地」では、社内で30分に1回は「Domo」をチェックして顧客の動きをタイムリーに把握することに役立てています。

データに基づく意思決定は「Domo」導入以前から取り組んでいたそうですが、データ集計に時間がかかる、集計業務が多すぎる、レポートの定義がバラバラ、といった課題がありました。

しかし、「Domo」の導入後はこれらの課題を解消することができ、データ活用をより浸透させることにつながりました。

以前の社内でのデータ活用は、「データを把握・指針を立てることがゴール」になっていましたが、「Domo」導入後は、「データの把握は当たり前、データの変化を確認しながら、結果を出すまでがゴール」と社内の意識も変わってきたそうです。

AIによる優れたインサイトを瞬時に獲得できることで、「データを把握したその先に注力する」という本来リソースを割くべきプロセスに、適切に時間を充てられているようです。

参考:Domoお客様事例:オイシックス・ラ・大地|Domo
https://www.domo.com/jp/customers/oisix

業界や目的に特化したインサイトを引き出し、問題検知を自動化:スーパーマルイ

地域密着型老舗スーパーマーケットチェーン「マルイ」では、「Domo」導入によりレポート作成にかかる時間を50%削減することに成功、従業員のモチベーションも向上したと言います。

以前は従業員がPowerPointで月次レポートを作成していたそうですが、PowerPointに「Domo」のアドオンを入れることでデータが自動更新できるようになり、作業時間が半減。その分、今後の施策検討に注力できるようになったそうです。

また、「Domo」上で必要なデータを確認できるようになり、全店舗のリアルタイムな売上管理ができるようになりました。「Domo」の売り上げデータと店内のカメラ映像から判断し、店舗発注がなくても追加の精肉を発送できるように。結果、販売の機会損失が減少し、「Domo」導入前と比べて精肉部門の売り上げが20%向上したそうです。

さらに、競合店対策にも役立てています。競合店出店時、事前の商圏分析では20店舗に影響が出ると予測していましたが、 「Domo」の分析によって実際は想定範囲外のエリアでも影響を受けている、というファクトにすぐに気付けたそう。想定範囲外だった店舗で目玉商品を出す、広告を出すといった集客のためのアクションを即座に実行できました。

特定の業界や目的に特化したインサイトを得ることができ、問題検知を自動化できることも「Domo」の大きなメリットだと言えます。

参考:マルイ 導入事例|Domo
https://www.domo.com/jp/customers/marui

「Domo」導入の6つのメリット

前項までで述べてきた、さまざまな業界での導入事例から「Domo」のメリットを総括すると、以下の6点にまとめられます。

  1. さまざまな場所に散財するデータを一元集約
  2. データの接続・加工・可視化を自動化
  3. いつでもどこでも、最新データにアクセス
  4. 誰でも使いこなせる操作性
  5. データドリブンなコミュニケーションの進展
  6. 問題検知の自動化

「Domo」公式の無料デモ画面を見てみよう

「Domo」の製品公式サイトでは、無料デモ画面も公開されています。

「誰でも使いこなせる操作性と言うけれど、本当に自社でも使いこなせるだろうか?」と疑問を抱いているならば、まずは無料デモを見てみることをおすすめします。

▼製品デモを見る|Domo
https://www.domo.com/jp/form/request-a-demo

無償体験版を使ってみよう

また、無償体験版も提供されています。利用には会社のメールアドレス入力が必要ですが、重要な機能は無償体験版であっても制限なく利用できます。可視化したいデータソースを手元に用意してから臨めば、5分ほどでレポートを作成してくれます。

「Domo」の導入を検討しているならば、まずはこちらの無償体験版を使ってみて、そのアウトプットを社内メンバーとも共有し、自社に合っているかどうかの判断材料にしてみてはいかがでしょうか。

▼無料でDomoを試してみよう|Domo
https://www.domo.com/jp/start/free

ユーザーに優しいUI・UXで、導入後に定着しやすい製品

「データドリブンな経営」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という話題が取り沙汰されることが多い昨今。その中で「BIツール」とは、企業内に散在するデータを一元化、可視化し、経営判断をアシストしてくれるツールであり、導入によってDX変革への第一歩を踏み出せるものだとも言えます。

特にこの記事でご紹介した「Domo」という製品は、現場の誰もにとって優しいUIUXにこだわって開発されている点が大きなポイントで、導入後に定着しやすいことが事例からも見て取れます。

「企業内データをもっと有効活用して、経営に役立てたい」と考えている企業の方は、「Domo」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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