3.基本情報を知る

(1)ユーザー属性を知る

ペルソナ設計をし、挨拶文などを作成したらアンケートの作成を行います。
まず、性別や年齢、職種などの社会的なユーザー属性です。
ペルソナ設計にもとづいて、アンケートの目的に沿った属性について質問を用意しましょう。

属性を把握することは、アンケート結果をよりわかりやすくまとめて分析する際に必要となります。
例えば「20代」に絞った回答を分析したり「女性」と「男性」を比較したりなどが可能です。

なお、答えにくいより詳細な個人情報(年収など)については、アンケートの最後で問うと、回答率が上がります。

(2)趣味・嗜好を知る

アンケート内容によっては、デモグラだけでなくユーザーの趣味・嗜好を知ることも重要となります。
例えば自社商品のアンケートを行う場合、ユーザーが生活のどのシーンで該当商品を使用しているのか、そもそもどのようなライフスタイルを送っているのか、好きな雑誌や映画はなにか、など、ユーザーの好む価値観が反映されやすい項目を設定するとよいでしょう。

先に記述しましたように、アンケートはユーザーと「コミュニケーションを取る」ためのツールのひとつです。
ユーザーのことをよく知ることは、アンケートをより効果的なものにするためにも必須です。

4.回答率のあがる質問項目を作成する

アンケートを行うために必要な基本情報を問う項目を作成したら、ユーザーの意見を問うための質問項目を作成します。
ここの回答率と正確さをあげることが、アンケートを行う上で最も重要です。
少しでもユーザーが答えやすい質問項目を作成しましょう。
ここでは、少しでも回答率・正確さを上げるために知っておきたいコツをご紹介します。

(1)わかりやすい文章で書く

回答してもらうユーザーが専門職であったり取引先などである場合は、業界の専門用語を使用しても構いません。
しかし、一般ユーザーを対象としている場合は、専門用語は控えてわかりやすい言葉に置き換えるようにしましょう。

(2)単一選択型を使用する

アンケートの回答形式には、主に6つあります。

  • 単一回答/単一選択型(質問に対する答えを、選択肢の中から1つだけ選ぶ)
  • 複数回答/複数選択型(質問に対する答えを、あてはまるものすべてを選ぶ)
  • リミテッドアンサー型(例えば5つ選択肢がある中で3つまで選ぶ、のように回答を制限する)
  • 自由回答/自由選択型(選択肢を与えずに自由に回答する)
  • 順位型(選択肢に順位をつける)
  • マトリクス(複数の質問に対して同じ選択肢を表示する場合、単一質問を繰り返すのではなく表にまとめる)

アンケートの内容によって回答形式は異なりますが、オススメは単一回答/単一選択型です。
ユーザーとしては質問項目と選択肢を読み一番自分に合う回答を選択すればよいため、回答にかかる時間も心理的負担も軽減することができます。
集計する際も、アンケート結果を単純に集計するだけですので非常に便利です。

これらの回答形式のうち、最もユーザーの心理的負担が大きいものが自由回答/自由選択型です。
ユーザーは質問に対する回答をゼロから考えて記載する必要がありますので、圧倒的に回答のハードルが高くなります。

始めに設計したペルソナに従って、アンケートの対象としているユーザーがどの回答形式であえば答えやすいのかを考慮するようにしましょう。

(3)流れを意識する

例えば、以下のようなアンケートを見ると流れに違和感を覚えるのではないでしょうか。

昨日の昼食についてお聞きします。
1.おいしかったですか。
2.パンを食べましたか。
3.何時に食べましたか。

思考の流れとしては「昼食は12時だった→ラーメンを食べた→おいしかった」が自然です。
ユーザーが思い起こしやすいように、思考の流れを意識した質問項目にしましょう。

(4)アンケート作成ツール

アンケートをいちから作成し、管理することは意外と時間も手間もかかってしまいます。
ferret内の記事で、無料で使用できるアンケート作成ツールをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
無料あり!ブログや市場調査で使えるアンケート作成ツール17選|ferret