直帰率離脱率という言葉の違いをご存知ですか。

同じような意味に思いがちですが、この2つは異なる意味を持ちます。
各単語の正しい意味を理解していなければ、見当違いな分析をすることになります。

今回は直帰率と離脱率の違いについてご紹介します。

直帰率とは

直帰率とは、「初めてサイト内のページに訪問した後に、サイト内の他のページに行くことなく離脱したセッションの割合」を表す用語です。
ちなみに、ここで出てくるセッションとは、あるサイトに訪れて、離脱するまでのユーザーの一連の行動を表す言葉で、離脱はそのサイトから離れることを表します。

次にあげるようなものは離脱に当てはまります。

  1. ブラウザの「戻る」で前のページ(サイト外)に戻ること
  2. サイト内に貼られた別サイトのリンクを踏んで別のページに行くこと
  3. ブラウザを閉じること
  4. あるぺージで何もしないまま30分間経過すること
  5. セッション中に午前0時を迎えること

以上のすべての例が離脱にあたります。

1~3はわかりやすいですが、4~5が離脱とカウントされるのはアナリティクスの仕様です。
ぺージを開いてから31分後にまた別のページに訪れた場合、そのセッションは新しいセッションとしてカウントされます。

離脱とカウントされないのは、サイトから離れない行為、つまり同じサイト内の別のページへ移動した場合です。

直帰率に関わるのは「そのページが初めてであるセッション」です。
同じサイト内の、別ページから訪れたセッションは直帰率に関わりません。

初めて訪れたセッションのうち、他のぺージを見ることなく離脱した割合が直帰率なのです。

離脱率とは

離脱率とはページに訪れたセッションに対して、そのまま離脱してしまった割合」のことです。

例えば、あるページAに5つのセッションがあったとします。
そのうちの2つがブラウザを閉じ、別の3つがサイト内の別のページBに訪れた場合、Aの離脱率は40%となります。

これだけ聞くと直帰率も離脱率も似たもののように思われるかもしれません。
2つの違いを例をもとに説明してみましょう。

直帰率と離脱率の違いがわかる例

直帰率は1つのページしか訪れていないセッションを対象にしているのに対して、離脱率はすべてのセッションを対象にしています。

次の例で確認してみましょう。

ぺージA、ページB、ページCの3つのぺージで構成されたサイトがあるとします。
月曜から金曜までの各ぺージの直帰率、離脱率を考えてみます。

例えば、以下のようなアクセスがあったとします。
(矢印が付いているのはひと続きのセッションです)

月:ページA→ページB→ページC→離脱
火:ぺージB→離脱
水:ぺージA→離脱
木:ぺージB→ぺージA→ページC→離脱
金:ページA→ページB→離脱

直帰率を求める場合

この場合、ページAの直帰率は33%、ページBの直帰率は50%となります。
ページAから始まったセッション3回のうち、ページAのみで終わったものが1回であるため、直帰率は以下のような計算式になります。

1/3×100%=33%

ページBから始まったセッションは2回で、Bで離脱しているのは1回なので直帰率は50%となります。

 1/2×100%=50%

ちなみにぺージCは、ぺージCから始まるセッションがないため直帰率は0%です。
このように直帰率はあるぺージで始まったセッション離脱率を指します。

離脱率を求める場合

次は離脱率を求めてみましょう。

ぺージAへのアクセスは全部で4回です。
そのうち離脱しているのは水曜日の1回だけです。

他の曜日はサイト内の別ぺージへ遷移しています。
そのため離脱率は以下のようになります。

1/4×100%=25%

ぺージBへのアクセスも全部で4回です。
そのうち離脱しているのは2回です。
離脱率を求めると以下のような計算式となります。

 2/4×100%=50%

ぺージCへアクセスしたセッションはすべて離脱しているので、離脱率は100%になります。

直帰率 離脱率
ぺージA 33% 25%
ぺージB 100% 50%
ぺージC 0% 100%

以上の例から、直帰率と離脱率は全く異なる定義であることがわかるのではないでしょうか。

直帰率と離脱率は「高いから悪い」とは限らない

Googleアナリティクスの運用において、この2つの値の違いをどのように考えれば良いのかを解説します。
直帰率というのは「せっかくサイトに訪問したにもかかわらず他のぺージを見ることなく離脱したセッションの割合」と考えることができます。

「あるキーワードに引っかかって訪れたものの、ユーザーが想定していた内容や満足する質ではなかったためにすぐに離脱し、別のサイトへ行ってしまう」
このような場合は典型的な直帰の例です。

直帰率が高いほど、ユーザーがそのぺージのコンテンツに満足していない可能性が高いと思えます。
しかし、あるユーザーランディングページに訪れて興味をかき立てられ、その後広告経由でコンバージョンした際も、直帰としてカウントされます。

つまり、直帰したからと言って必ずしもユーザーコンテンツに満足しなかったかどうかは判断することはできないのです。

直帰率の高いぺージを判断する上で参考になる「滞在時間」

直帰率が高いぺージの良し悪しを判断する上で参考になる数値の一つに「滞在時間」があります。

実は、直帰したユーザーの滞在時間をGoogleアナリティクスで測定することはできません。
滞在時間はそのぺージと次に訪れたぺージとの差分で計測されるためです。「直帰したユーザーの滞在時間そのもの」はわかりませんが、判断基準の一つになります。

直帰率が高くても滞在時間が長ければ、ユーザーにしっかり読まれているぺージだと推測することはできます。
一方で直帰率が高く、かつ滞在時間が短いぺージがあれば改善の余地があると考えられるでしょう。

ランディングぺージの効果測定は直帰率だけでは判断できない

ランディングぺージの効果測定をする際にも注意するべき点があります。

コンバージョン(CV)が目的のランディングぺージは、不要なリンクが置かれることがありません。
そのため他のぺージよりも必然的に直帰率は高くなります。

ランディングぺージの良し悪しは必ずしも直帰率では判断できません。
いくら直帰率が低くてもCVがなければ意味がありません。
仮に直帰率が高かったとしても直帰しなかったユーザーのコンバージョンレート(CVR)が良ければ問題ないでしょう。

また、直帰率が高くなる原因の中には流入先のランディングぺージに問題があるのではなく、流入元の広告の方に問題があることもあります。
広告コピーとランディングぺージが一致していないと、直帰率は高くなります。

このように単純に直帰率だけではわからないこともあるので、他のデータを考慮しながら総合的に判断する必要があります。

離脱率を分析するうえで注意すべきポイント

離脱率の場合は、サイトの性質上重要な箇所だけ見ましょう。
ユーザーはどこかのぺージでは離脱するので、ぺージ全体の離脱率自体に重要な意味はありません。

しかし、注文確定前のぺージや、会員登録一歩手前のぺージで離脱率が高ければサイトを運営する上で早急に対策すべきであると言えるでしょう。

以上のように離脱率は特に重要なぺージからチェックしていくと良いでしょう。
離脱率を特に意識したいフォームでの離脱率を減らすことをEFOというのですが、詳細は以下の記事を参考にしてください。

参考:
EFO(入力フォーム最適化)って?フォームを改善して売上を上げるための20のテクニック|ferret [フェレット]

まとめ

「直帰率と離脱率」と似たような言葉ではありますが、混同して誤った指標を見て誤った認識をしてしまっては危険です。
正しい意味を理解しておきましょう。