読みやすい文章とは何なのか、ライティング業務に携わる方であれば、特に意識している課題でしょう。
様々なライティングテクニックがありますが、文章構成の基本となる文型を理解することは、読みやすい記事の作成に役立ちます。

今回は、読みやすい文章を構成するために知っておきたい4つの型についてご紹介します。
特にライティングに関連した業務を行なっている方はぜひ一読してみてください。

1.三段構成

5つの文章の型の中でも最もスタンダードでシンプルな構成が、三段構成です。
文章全体のパーツが、序論、本論、結論の3つに分かれています。
すぐに結論や自分の主張を提示したい、論文やデータ紹介などの記事に適しています。

1.序論

記事を作成する際は、どのような記事を書くのか、誰に向けて書く記事なのかなどを書き始める前に検討する必要があります。
序論は、書き始める前に検討した内容をおおまかにまとめて書くパーツです。

記事の趣旨や題材はもちろん、主張したい意見や何について言及した文章なのか、特に誰に読んで欲しいのかなど、記事全体の軸となる内容をまとめます。
ここで書いた主題は、そのまま記事のタイトルとしても使用されます。

まずは「この記事で何を伝えたいのか、何について書いた文章なのか」を明示しておきましょう。

2.本論

説得力のある記事にするためには、事例やデータ等の紹介が必要になる場合があります。
また、なぜその事例やデータを提示しているのかという理由も必要です。
本論は、このような事例やデータなどを駆使して序論(主張)を支えるパーツになります。
ただ意見などを主張するだけではなく、ここで裏付けを明示することで記事の信憑性が格段にアップしますので、正確かつわかりやすく書くようにしましょう。

特にデータを明示する際は、数字が羅列してしまい却って読みにくくなるケースがあります。
このような場合には、細かいデータとは別に重要なデータのみ抜き出してまとめたデータについても紹介すると良いでしょう。

例:この施策を行うことで、2000年では500万円だった売り上げが2005年には750万円、2010年では1,000万円、2015年には2,000万円まで伸びています。
(毎年の売り上げ増減については記事下の注釈*1をごらんください。)
*1:例ですので、実際には注釈1は存在しません

例のように、5年ごとのデータのみ抜き出すことで、毎年の売り上げを羅列するよりも読み手にわかりやすく伝えることができます。

3.結論

結論は、序論、本論で述べた主張をまとめて提示するパーツになります。
本論で主張内容を支える証拠を詳しく記載しているので、より簡潔に要約した上で自分の主張や記事内で読み手に一番伝えたいことなどを書きましょう。
ここで重要になるポイントは、読み手をいかに納得させられるかです。
結論があやふやになってしまうと、結局何を伝えたかった記事なのかがわからなくなり読み手に納得させられる記事には仕上がりません。
簡潔かつ明確にまとめるようにしましょう。

2.四段構成(尾括構成)

小説などでもよく目にする構成で、文章全体が起承転結の4つのパーツにわけられたものが、四段構成です。
頭括構成、双括構成に対して、尾括構成と呼ばれる場合もあります。
主張したい内容に向かって読み手の興味関心を少しずつ喚起していく構成ですので、小説はもちろんブログやコラムなど、じっくりと腰を据えて読んでもらいたい記事に適しています。

この構成は日本語によく見られる文型です。
日本人が読みやすいというメリットがある反面、結論が先送りになるため記事を読み切るまで読み手の興味関心を喚起し続ける必要がある・端的な伝わりやすさでは頭括構成に劣る場合があるといったデメリットもあるとも言えます。

例:インスタグラムは、2016年4月現在、昨年よりユーザー数がも500万人も増加しており、主要アプリの中でも飛び抜けた増加率を誇っている。
そのため、コミュニケーションツールとして急成長を遂げているサービスと言える。
(参考:[「Instagram」アプリの利用者数が2016年4月に1,000万人を突破 ~ニールセン、スマートフォンアプリの利用動向を発表~ | ニールセン株式会社](http://www.netratings.co.jp/news_release/2016/05/Newsrelease20160531.html)

1.起

「起」は、これから記事を読む上で知っておいて欲しい前提知識や情報などを簡潔にまとめて記載するパーツです。
ここで重要になる注意点は、記事の冒頭から難しい内容を詳細に書きすぎない、ということです。
じっくりと読んでもらうための記事構成ですので、冒頭から難しい内容が羅列されていると最後まで記事を読み切ることなく離脱されてしまう可能性が高くなります。
まずは読み手を引き込むことができるように、わかりやすく記事全体で必要になる内容をまとめましょう。

2.承

「承」は「起」で提示した知識や情報を詳しく解説するパーツです。
「起」と内容はそれほど大きく変わりませんが、知識や情報を詳しく解説することで記事全体を読みやすくし、記事内容の核となる次のパーツ「転」へ繋げる重要な役割があります。
事例やデータを提示するならば、このパーツで記載すると良いでしょう。

3.転

「転」は「承」で深めた知識た情報を元に、記事内で主張したい内容や主題を記載するパーツです。
これまで「起」「承」の2つのパーツで、読み手の記事に興味関心を最高潮に導いているはずです。
このパーツで、畳み掛けるように主張・主題等を述べましょう。

4.結

「結」は、記事のまとめとなるパーツです。
これまで展開してきた内容を要約して、記事内で読み手に伝えたいことは何か、を簡潔にまとめて記事を締めくくりましょう。
ここでは、簡潔さが重要なポイントとなります。
記事の最後でこれまでの内容をダラダラと書くだけでは、ただ内容を振り返っているだけになってしまいます。
最後まで読み手の興味関心を惹きつけておけるように、より簡潔に、分かりやすい言葉でまとめるように心がけましょう。

3.頭括構成

新聞でよく見られる、記事の冒頭で結論を述べ、主題や主張を手短に読み手に伝える構成が頭括構成です。
記事内で最も重要な要素である主題や主張を最初に伝えるため、読み手の興味関心を喚起しやすい構成とも言えます。
しかしこの構成は英語によく見られる文型ですので、日本人には馴染みが薄い傾向にあるというデメリットもあります。

まず冒頭または見出しで「いつ・どこで・誰が・何を・どのように」と言った情報を簡潔にまとめて記載します。
結論を伝えた後に、結論が導かれた背景や必要な知識・情報などを詳しく記載します。

例:インスタグラムは、コミュニケーションツールとして急成長を遂げているサービスである。なぜなら、2016年4月現在、昨年よりユーザー数がも500万人も増加しており、主要アプリの中でも飛び抜けた増加率を誇るからである。
(参考:[「Instagram」アプリの利用者数が2016年4月に1,000万人を突破 ~ニールセン、スマートフォンアプリの利用動向を発表~ | ニールセン株式会社](http://www.netratings.co.jp/news_release/2016/05/Newsrelease20160531.html)

頭括構成で書かれた記事は、読み手がじっくり記事を読む時間がなくても重要なポイントを印象付けることができる構成です。
ターゲットユーザーが多くの情報を短時間で処理する習慣がある(ネットサーフィンで記事を読み進めていくユーザーなど)場合には、特に有効と言えます。

4.双括構成

先にご紹介した「四段構成(尾括構成)」「頭括構成」の2つを組み合わせてお互いのデメリットを補填し合っている構成が、双括構成です。
冒頭で主題や主張などを述べ、続いて知識や情報などを詳しく説明し、再度結論で主題や主張などを述べます。
特にランディングページなどの商品説明や、事例や具体例が長くなってしまいがちなデータ紹介記事などに適しています。

例:インスタグラムは、コミュニケーションツールとして急成長を遂げているサービスである。なぜなら、2016年4月現在、昨年よりユーザー数がも500万人も増加しており、主要アプリの中でも飛び抜けた増加率を誇るからである。
ゆえに、インスタグラムはコミュニケーションツールとして急成長を遂げているサービスである。
(参考:[「Instagram」アプリの利用者数が2016年4月に1,000万人を突破 ~ニールセン、スマートフォンアプリの利用動向を発表~ | ニールセン株式会社](http://www.netratings.co.jp/news_release/2016/05/Newsrelease20160531.html)

例ではわかりやすい文章でご紹介していますが、このように冒頭と末尾で結論を主張することで、読み手に記事内での重要なポイントを強く認識してもらえる効果があります。

まとめ

今回は主な文章構成として4つの文型をご紹介しました。
特にライティング業務に携わる方は、文型を参考に実際に自分で簡単な文章を書いてみると、よりマスターしやすいのでオススメです。

ただし文型にとらわれ過ぎて視野が狭くなってしまってはいけません。
例えば文章全体の構成は四段構成にし、各パーツ内の構成は三段構成にするなど、柔軟に使いこなして読み手に訴求したい内容をいかに印象強く伝えられるかが重要になります。
どのような構成であれば伝わりやすいのかを記事を書き始める前に決めておくと、記事は格段に執筆しやすくなります。
読み手を常に思い浮かべながら、最適な文章構成を練る参考にしてみてはいかがでしょうか。