オンラインフリマアプリ「メルカリ」は創業4期目で売り上げ120億円前期比3倍の伸び率を記録しています。
日本国内だけで3,500万ダウンロードを突破しており、日米合計だと5,500万ダウンロードを超えています。

現在はアメリカ市場に注力し、さらに勢力を拡大しようとしています。
日本で成功したサービスは、次の市場として東南アジアを狙いにいくのが定石ですが、メルカリCEOの山田進太郎氏は、「先にアメリカで成功すること」に大きな意味を感じているようです。

今回は、TechCrunchTokyo2016内で語られた「メルカリがなぜ短期間で多くのユーザーを獲得できたのか、今後どう展開していくのか」をテーマにしたセッションをお届けします。

アメリカにこだわるのは「世界で使われるサービスになるため」

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(写真左:西村賢氏 TechCrunch 編集長)(写真右:山田進太郎氏 株式会社メルカリ代表取締役)

西村氏:以前、日本を落としてでもアメリカを攻める、なぜならアメリカの方がマーケットの方が大きいからだと話されていましたね。

山田氏:そうですね。例えばヤフオク!とeBayを比較すると、eBayの方が流通額10倍ほど大きくて、その半数がアメリカだから押さえなきゃいけない。
あと、EUも落とせないですね。eBayのGMV(総流通総額)でいうと、アメリカよりヨーロッパの方が大きいんです。

世界最大のインターネットオークションサービスである「eBay」はアメリカから起こったサービスで、現在世界数十各国で利用されています。
CtoCプラットフォームとして圧倒的な規模を誇るeBayは、アメリカ市場を押さえているという強みがあります。
山田氏はそこにフリマアプリの可能性を感じているようです。

アメリカ市場を見据える山田氏に対し、西村氏は「文化的な親和性考えると台湾やインドネシアなどのほうが進出しやすいのでは」と問いかけました。

山田氏:会社のミッションとして「世界的なマーケットプレイスを作る」を掲げている。
世界を考えると、アメリカやヨーロッパで使われていないと「世界で」とは言えない。

自分は、できる限り多くの人に使ってもらいたいという思いがあります。
自分にできることは人の役に立つプロダクトを作ることで、そうすることで多少なりとも人類への貢献ができるんじゃないかと。

上場は「社会の公器となる必要があると感じた時に」

メルカリは、日本で唯一のユニコーン企業(評価額が10億ドル以上、日本円で約1,200億円以上の非上場企業)と言われています。
日本ではユニコーンになる前に上場する企業が多いため、ユニコーン企業はあまり存在しない傾向にありますが、メルカリはなぜ十分上場できる規模になっているにもかかわらず非上場を選択しているのでしょうか。

西村氏:今、メルカリは日本でほぼ唯一のユニコーン企業だと言われていますが、ユニコーンどころかデカコーン(評価額が100億ドル以上の非上場企業)になりそうなのでは?

山田氏:全体としては投資しまくっているフェーズです。
日本国内ではまだまだ伸びしろはあると思います。
基本的に海外成功できるかが桁を変える上では重要かなと。
開発リソースは9割アメリカに割いています。

西村氏:今年だけでも84億円資金調達していますよね。上場も見えてるけど選んでない。海外上場はあり得るんでしょうか?

山田氏:いろんなオプションは探っています。
上場については、タイミング含めてあまり決めてないですね。
会社が大きくなれば社会的責任が大きくなるし、社会の公器になる必要があるのでどこかのタイミングで、とは考えています。
でも今ではないなと。

まずアメリカやヨーロッパで成功できれば、他の国で継続的に成功する方法論が確立するかなと。

西村氏:アメリカの競合には、どう勝ちにいくんでしょうか?

山田氏:やっぱり、プロダクトしかないと思っています。
改善し続けて良いものにし続けられるか、というところだと思います。
逆に競合に向けてという視点はあまり強くは持ってないですね。