皆さん、最近Webの世界で注目されている「スタートヒア」(Start Here)という手法をご存知でしょうか。

新しくホームページを訪れたユーザーは、次に何をすればいいのかわからないことがあります。
通常であれば、ナビゲーションバーに目をやったり、スクロールしたりしてリンクを見つけようとします。しかし、「スタートヒア」ページを設定すれば、ユーザーが次に何をすればいいのかが自然と理解でき、離脱を防ぐことが可能です。さらには、何度もホームページを再訪問してくれる可能性も高めてくれます。

そこで今回は、コンテンツマーケティングの新トレンド「スタートヒア」の5つのポイントをご紹介します。
  

「スタートヒア」とは?

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▲ 健康ブログruled.meの「Start Here」ページ

海外のホームページを中心にトレンドになっている「スタートヒア」とは、一体どのような手法なのでしょうか。

本を買ったら、作者がどういった経歴の持ち主で、どういう内容をこれから書いていくかを「はじめに」に記してあることが多いですが、ホームページでもそうしたページを作ることが多くなってきました。

ただ果たして、こうしたページを設けることは目新しいものなのでしょうか?

実際のところは、「このサイトについて」や「About」といったページでも同じような内容がまとめられていたはずです。大抵の場合、メニューの最後のほうにあり、多くのユーザーは見ません。見たとしても、印象に残りにくいというデメリットがあります。

そこで、ホームページ内に「スタートヒア」ページ、つまり"ここから始めよう"というページを作ったらどうでしょうか。初めて訪問したユーザーのほとんどは、このページを見て、どのような人が作っていて、どんな情報を発信していて、どうしてほしいかが明確になります。

その状態でサイト内を回遊するので、離脱率も少なく、結果的に会員登録やソーシャルメディア上での拡散など、コンバージョン率の向上にもつながってきます。
  

「スタートヒア」5つのポイント

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▲ The National Archivesの「Start Here」ページ

それでは、「スタートヒア」ページを自分のホームページブログに取り入れる時に、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

様々なポイントがありますが、ここでは特に重要な5項目について挙げていきます。
  

1. 名刺代わりになる

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「スタートヒア」ページでは、従来の「このサイトについて」「About」と同じように、どんな人がホームページを作っているのかを明確にし、新規来訪者に知ってもらう役割を担っています。
ただし、「About」ページの場合は、ある程度サイト内を回遊してから見てもらうので、ユーザーは最初の回遊時には、コンテンツや記事の信憑性、信頼性に欠けた状態でホームページを見ていることになります。

「ここから始めよう」というページを作成し、はじめにサイトの製作者・ブログの執筆者を見てもらうことで、その人の価値付けがしっかりとされた状態になるので、コンテンツの価値も結果的に上がります。

例えば、腰痛の治し方について書いた記事があるとします。
この記事を、一般的な「健康マニア」の方が書いたブログ記事と、整骨のプロが書いた記事では、どちらのほうが信頼性が高いでしょうか。
無論、多くの方が後者の「整骨のプロ」を挙げるはずです。

つまり、コンテンツは「何を書いているか」「何について書かれているか」にフォーカスを当てがちですが、実は同じ記事を書いていても「誰が書いているか」によってコンテンツの価値が大きく異なってきます。

そこで、「スタートヒア」ページによって"どのような人がコンテンツを作っているのか"を見せることで信頼性を獲得することができます。
  

2. 何をしてほしいかが明確になる

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「スタートヒア」ページでは、新規訪問者に、最初に何をしてほしいかを伝えることができます。

ブログサイトであれば、初めにブログの全体像がわかるいくつかの記事を読んでもらったり、読んだ記事がよかったらシェアを促したりすることができます。
あるいは、気に入ったらメールマガジンの登録をするように最初に言っておくことで、いくつかのページを読んだ後に配信登録をしてくれる人が増えるかもしれません。

「スタートヒア」は、製品でいう、いわゆる「取扱説明書」の役割も果たしています。
最初に"ここを見てください" "困ったらここを見てください" "それでも困ったらここに連絡してください" といった「初期設定」を新規来訪者に行うことができるのです。
  

3. ソーシャルリレーションを築ける

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「このサイトについて」のページを見ていない人も多いかもしれません。
その場合、サイトの製作者のSNSアカウントへのリンクを貼り付けても、あまり効果は期待できなかったのではないでしょうか。

「スタートヒア」ページでは、最初に自分の自己紹介を行ってからホームページ上のあらゆる場所に案内をするため、制作者である自分自身と来訪者とのラポール(信頼関係)が築けています。そのため、実際に初対面で会ったのと同じ感覚でSNSアカウントへのリンクを貼っておくと、ソーシャルリレーションを築くことができる可能性が高まります。
  

4. 読んでほしい記事を見てもらえる

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先ほども紹介しましたが、ブログサイトを運営している場合は「スタートヒア」ページでおすすめの記事を紹介しておきましょう。

オススメ記事を読むことで、ユーザーはサイトの方向性を確認できるだけではなく、自分の好み・嗜好性と一致すれば、ファンとなって来訪回数が増えることがあります。
  

5. ブランディングになる

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もしあなたが、何らかの分野で成果を出していたり、実績があるのであれば、「スタートヒア」ページでその情報を積極的に紹介しましょう。

先述のとおり、同じコンテンツを書いていても*「誰が書いているか」によってコンテンツに対する価値の感じ方が変わってきます。
自分のことをしっかりと理解した状態でコンテンツに触れることで、そのユーザー口コミの発生源になることもあり得ます。つまり、「スタートヒア」ページで事前にしっかりと自分自身の
ブランディング*をすることが、サイト回遊時のコンバージョン率向上につながるのです。
  

まとめ

海外に比べると、日本のホームページは未だに「新規会員登録」といった露骨なコンバージョンボタンを設定しているところも多く見られます。ただ、会員登録してもオンボーディングしなければユーザーは数回サイトを閲覧しただけで戻ってこなくなる可能性もあります。

「ここから始めよう」というページを設定することで、あらゆることを認知してもらい、新規で来訪したユーザーに次への行動を促すことができます。

ぜひ、サイトを作る際に「スタートヒア」の手法を取り入れてみてください。