自社の製品やサービスの評判、業界全体の動きなどをウォッチするのに、ソーシャルメディアの重要性というのは、今や絶対に無視できません。近年では、情報のスピードもどんどん加速していき、ソーシャルメディアから流れてくる情報をどれだけリアルタイムにキャッチできるかは各企業の大きな課題になっています。

ソーシャルメディアの情報を収集し分析するソーシャルリスニングツールはいくつか提供されており、とても便利です。
しかしこれらのツールは有料であることがほとんどであり、重要とわかっていながら導入を尻込みしてしまう担当者も多くいらっしゃるでしょう。
今回は、無料でソーシャルリスニングに活用できる便利なツールをご紹介します。

フリーツールも目的に応じて組み合わせて使えば意外と万能

ソーシャルリスニングツールを導入するとなると、月額のライセンス費用などがかかります。重要性はしっかりわかっていながら、費用対効果を上司に納得してもらえないと予算がおりないという状況は、よくあることではないでしょうか。
まずソーシャルリスニングの効果を実感するために、スモールスタートできるツールはいくつか存在します。無料のツールでは、ソーシャルリスニング専用のツールのように多くのメディアを網羅していなかたり、断片的な機能しかないものも多いですが、使い方次第ではかなりの効果が得られます。また、いくつかのツールを組み合わせれば、意外に事足りるなんてこともあるかもしれません。

Googleトレンド

Googleが提供しているGoogleトレンドは世の中の動きを知る上で、とても便利なツールです。特定のキーワードがどの程度盛りがっているか、急上昇ワードを元に世の中ではどんなことが話題になっているかなどを、リアルタイムで調べることができます。
まずGoogleトレンドのトップには、現在人気の話題が表示されます。リアルタイムで検索ボリュームの多いキーワードを表示し、さらに中身を覗くと関連している記事の一覧を見ることができます。これにより、最新の世の中のトレンドを即座に把握することが可能です。
「調べる」の機能を使えば入力したキーワードがGoogleでの検索ボリュームを元に、どのくらい話題になっているのかをグラフで表示し視覚的に理解できるようになります。期間を指定して、キーワードの話題量推移を見たり、比較対象となるキーワードを入力し競合との話題量比較も可能です。
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Google側がサンプルで用意しているレポートに、「バラク・オバマ」「ヒラリー・クリントン」「ドナルド・トランプ」の比較があります。2015年、人名ごとGoogle検索で人気度をスコアリングしたグラフを表示しています。グラフがピークを形成しているタイミングでは必ず何かしらの話題があり、それを深掘りしていくことで、世の中で何が語られているかをウォッチすることができます。
「急上昇ワード」では、指定した地域(国)で検索ボリュームが急上昇したキーワードの一覧を表示してくれます。その日ごとにどんな話題が検索されたかを即座に把握することが可能です。
「ランキング」では国と年を指定し、その年に検索ボリュームが急上昇したキーワードをカテゴリーごとに表示します。急上昇したニュースや人物、漫画などがカテゴリーごとにランキングづけされます。
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また、メールアドレスを登録することで、これらをアラートメールで送ってもらうことが可能です。「キーワード」「国」「頻度」を選択し登録することで、最新情報の配信を受けることができます。サイドメニュー、もしくは各ページにある登録ボタンをクリックすることで、登録フォームを呼び出します。

Yahoo!リアルタイム検索

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Twitterなどのソーシャルメディアの投稿を直接読んでモニタリングするには、Yahoo!リアルタイム検索が便利です。

Yahoo!の検索項目の中に、「画像」「動画」などと並び「リアルタイム」という選択肢があります。このリアルタイムという機能では、Twitter、Facebook内の投稿を検索することが可能です。
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Twitterのみ、Facebookのみに絞って検索することも可能です。国内のFacebook上では投稿ベースで検索する機能がないため、貴重な機能とも言えるでしょう。

検索画面の横には日毎、時間毎の投稿件数が表示されます。ピークになっている部分をクリックすれば、さらにその日時だけにしぼった投稿を表示してくれるため、話題が伸びている原因を簡単に探ることが可能です。

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「感情の推移」では、「嬉しい」「嫌い」などの単語を元に文章を読み込んでポジティブ、ネガティブ、ニュートラルを自動で判定し表示します。これは期間を設定することで、その期間内での割合を都度出してくれるので、顧客の感情の変化などを推測することが可能です。

また、検索キーワードと一緒に使われているワードを表示してくれる機能も備えています。頻出単語を分析することで、そのキーワードのどこが注目されていたのかなどが見えてきます。
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自社ブランドや競合他社がどんな風に言われているかをざっと眺めるだけであれば、ソーシャルリスニングツールの代用としては十分な機能と言えます。また、Yahoo!リアルタイム検索の機能だけを抜き出したスマホアプリもリリースされているので、空いた時間に気軽にチェックできるのも魅力の一つです。

Twitterの高度な検索機能

Twitterをブラウザで利用している方は、Twitterの高度な検索機能を使ってみるといいでしょう。通常のキーワード検索に加え、期間や地域、言語などを指定して、より自分の知りたいことに沿った条件でTwitterの投稿を検索することができます。アカウントへのリプライなどに限定して表示させる機能などを使い、インフルエンサーアカウントの動向や反響を調べてみてもいいかもしれません。

また、位置情報を元に検索をすることも可能なので、店舗営業をしているアカウントの担当者はお店の近くから発信されているツイートをウォッチしてもいいでしょう。もし、店舗名、ブランド名などを挙げて言及しているツイートを検知した場合、位置情報が一致していれば自分の店舗に向けた内容だと確定できます。クレームやお褒めの言葉なども、漏らさずキャッチしましょう。

Twitterの高度な検索機能について、詳しい内容はferret内の別記事にまとめられているので参考にしてください。

参考
ここまで詳細に検索可能!Twitterの「高度な検索」の使い方

Googleアラート

特定のキーワードについて最新の情報を集めるには、Google検索にて「24時間以内」「1週間以内」と行った時期を指定して検索するといいでしょう。指定した期間内にインデックスしたページのみを表示してくれます。Googleアラートはそれらの最新情報をメールで通知してくれます。

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特定のキーワードをGoogleアラートに入力し、「アラートを作成」を押すとメールのアラートを設定できます。

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ソースの項目では「ブログ」「ニュース」などのメディアタイプを絞ることが可能です。また言語や地域を指定し、通知する件数を設定します。件数で選択できるのは、「上位の結果のみ」か「すべての結果」となっており、検索件数の多いカテゴリーであれば、上位の結果のみにして重要なページのみを閲覧するようにすればいいでしょう。「配信先」にメールアドレスを入れれば登録完了です。

まとめ

無料のツールでそれぞれできることは限られてはいますが、うまく使いこなせばかなりの情報を取集することが可能です。ソーシャルメディアの情報をうまく取り込み、スモールスタートでも結果を出していけば、ソーシャルリスニングの重要性に気付く人が社内でも増えてくることでしょう。

さらに発展的な有料ツールの導入も検討していけるかもしれません。

顧客のリアルな声だけでなく世間の動き、話題になっている内容などをできる限りリアルタイムにキャッチし、ぜひマーケティングに役立ててみてください。