近年新しく登場した技術の中で、特にホームページ制作者がすぐにでも取り入れられる技術はチャットボットを使ったサービスです。
以前は、チャットボットはプログラミングを行うことも必要でしたが、最近ではプログラミング不要でチャットボットを作成できるサービスも次々と登場しています。

参考:
所要時間たったの15分!プログラミングいらずでLINEやFacebookメッセンジャーのチャットボットを作れる国産ツール「hachidori」の使い方

チャットボットはユーザーが質問をするだけで、あらかじめ用意された回答の中から適切なものを返信するという形が多いようです。
ホームページに埋め込むタイプのチャットボットもあれば、LINEやFacebookメッセンジャーなどユーザーに馴染みのあるプラットフォームを使ってコミュニケーションを取る手段も登場しています。

しかし、中にはわざわざ回答すら用意するのが面倒だったり、用意する時間すらない忙しいWeb担当者の方もいるでしょう。
これから紹介するサービスを使えば、所要時間5分でFAQチャットボットを作ることができます。

今回は、FAQページURLを入力するだけで簡単にチャットボットが作成できるMicrosoft製のサービス「QnA Maker」をご紹介します。

信じられないほど簡単にFAQボットが作れるマイクロソフト製Botサービス「QnA Maker」

「QnA Maker」(QnAは「Q and A」の略)はMicrosoftが新しくリリースした、FAQチャットボットを作成するのに特化したWebサービスです。
実はこのサービスは、チャットボット市場に旋風を巻き起こすほどの可能性を秘めているサービスです。

通常、チャットボットを作成する際には「トークスクリプト」と呼ばれる台本を作る必要があります。
要するに、ユーザーがAというメッセージを送ったらBという回答を返信する、ということを事前に考えて、設定しておく必要があるのです。

しかし、世の中には「よくある質問集」のナレッジは溜まっているというホームページもありますよね。
これをチャットボット作成プラットフォームの形式に加工するのは少し面倒です。

ところが、今回ご紹介するQnA Makerを使えば、なんと「よくある質問集」が載っているページURLを送るだけで、自動的にトークスクリプトを作成してくれるのです。
もちろん、内容はあとからチャットボット向けに編集することができます。

早速FAQボットを作ってみよう

手順はいたってシンプルです。

1. まずはマイクロソフトアカウントにログインしよう

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まずはトップページの「Get Started」を押して始めます。

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ログインしていない場合は、ログインして進めていきましょう。

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規約に同意して、「Continue」を押します。

2. サービスの設定を行おう

進んだら、メニューバーの「Create new service」をクリックしてサービスの新規作成を行います。
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  • SERVICE NAME:チャットボットに分かりやすい名前をつけてください。
  • FAQ URL(S):FAQページURLを入力します。
  • FAQ FILES:もしFAQページがなければ、PDFやワードファイルなどでも作成することができます。2MBまでのアップロード上限があります。

注意したいのは、FAQページには「質問」と「回答」がセットで表示されている必要があるということです。
質問が大量にあったり、回答が別リンクになっていたりする場合は、取得できないことがあります。

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「Create」をクリックすると、ページの質問と回答のペアを読み取り、自動的に解析してくれます。

3. 質問と回答の編集

解析に成功すると、質問と答えの組み合わせがセルに表示されます。

https://ferret.akamaized.net/images/58e6f03e781b87109a0017c9/original.jpeg?1491529789

ホームページとチャットボットで表示したいことの表現に誤差がある場合は、こちらで編集を行います。

ファイルをダウンロードしてローカルで編集し、編集後のファイルをアップロードし直すこともできます。
その場合は「Download Knowledge Base」をクリックしてファイルをダウンロードし、編集後「Replace Knowledge Base」で更新すれば大丈夫です。

「Test」タブを押すことで、チャットボットのテストを行うことができます。

test.png

完成したら、「Publish」ボタンを押します。

APIのURLが返ってきたら作成完了です。

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Webサイトに埋め込みたい場合はAzure Bot Serviceを使うことで運用することができます。

今すぐマーケティングに活用してみよう

「QnA Maker」の日本語の精度は、まだ質問に対して完全一致していないと答えてくれないようです。
英語の場合は部分一致や曖昧表現でも回答し、他の回答候補まで表示してくれ、正解を教えることでどんどん学習していくことも可能です。

参考:
そういうことだったのか!と思わずうなずく「機械学習」超入門

FAQボットを自社で用意することができれば、マーケティングやカスタマーサポートの幅も広がっていきます。
例えばアスクル株式会社が運用している通販サービス「LOHACO」では、「マナミさん」というチャットボットを運用していますが、2016年10月時点で問い合わせの4割をマナミさんが対応しています。
活用の仕方は企業によってさまざまですが、こうしたサービスを使ってどんどんビジネスの幅を広げていくことができそうです。

参考:
2016年はチャットボット元年?今知りたい「チャットボット」の基本的な仕組みと4つの事例を紹介

まとめ

チャットボットは技術的進歩のおかげで導入コストも次第に下がってきており、今回のようなサービスを使うことでノンプログラマーの方でもチャットボットを簡単に作成することができます。
一方、これからあらゆる企業がチャットボットを自社のホームページやSNSに実装してくるということは、その活用の仕方によって成果に差が産まれる可能性もあります。

プログラマーがAjaxを使ってホームページにチャットボットを実装する際は、以下が参考になるでしょう。

参考:
Microsoft Bot FrameworkのDirect Line API × お馴染みjQueryで、WebブラウザからBotと対話してみる - BITA デジマラボ