企業が自ら情報発信することが可能になった今、多くの企業が情報発信に取り組もうとしています。企業が新しくメディアを立ち上げる際には、競合、自社、ターゲットを分析していくことが必要です。

発信するテーマが決まれば、次はメディアのイメージを具体化し、チームで共有していきます。

メディア立ち上げに関わるメンバーがいたり、メディアの開発を担うエンジニアやデザイナーがいたりと、メディアの立ち上げには複数の人が関わります。発信するメッセージに一貫性を持たせるためにも、メディアに関わるメンバーがイメージを共有できるようにしていく必要があります。

そこで今回は、企業がメディアを立ち上げる際、事前に担当者がネーミングや記事のトンマナなど、どのような準備をすればよいのか、という点についてご説明します。
  
参考:
注意すべきポイントは2点!企業が新規メディアを立ち上げる際に準備すること 〜競合、自社、ターゲット分析編〜|ferret
  
  

1. メディアのイメージを他の既存コンテンツをもとに膨らませる

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自社が発信する領域やテーマが決まっただけでは、まだどんなメディアができ上がるのかはイメージできません。まずは、新しく立ち上げるメディアのイメージを具体的にしていきましょう。

具体的にイメージしていく上で活用したいのが、すでに世の中に存在するコンテンツです。様々なコンテンツの中から、立ち上げるメディアのイメージに近いものをザッピングしていきます。

自社が発信したいテーマと似た領域の内容を扱っている雑誌、映画、テレビ番組などをリストアップしたり、上手い伝え方、表現をしているなと思う作品や媒体、広告表現等をリストアップします。ブランドをリストアップしてみてもいいでしょう。

コンテンツやブランドをリストアップした後は、集めたコンテンツを以下の3つの視点から整理し、イメージを具体化していきます。

コンテンツ整理する上で大切なポイント

a. ビジュアル視点
b. コンセプト視点
c. コンテンツ視点

  

a. ビジュアル視点

メディアのビジュアルイメージを共有する際は、ムードボードを活用すると、共有がスムーズに行えます。

ムードボードとは、イメージを複数人で共有する際に、そのイメージに合う写真や画像を寄せ集めたスクラップのこと。各チームメンバーがメディアのビジュアルイメージをムードボードに落とし込んだものを持ち寄り、すり合わせを行います。
  

b. コンセプト視点

全体として「どのような印象を与えたいのか」を整理するための、参考になりそうな事例を整理していきます。チームに共有する際には、次のようなポイントに注意します。

チームに共有する際に注意するポイント

・そのメディアはどのような世界観や雰囲気なのか
・文体や読後感から読者にどのような印象を抱いてほしいのか
・人格に例えるならどのような性格になりそうなのか

「映画に例えると、◯◯が近いかも」など、ピックアップした素材を引き合いに出しながら、イメージのすり合わせを行います。
  

c. コンテンツ視点

ビジュアルやコンセプトのような全体的な視点だけではなく、1つひとつのコンテンツがどのようなものになるかのイメージを共有することも大切です。コンテンツのイメージを共有する際には、既存メディアの記事を例として考えることをオススメします。

様々な記事の中から立ち上げるメディアのイメージに近いフレーズ、導入部分、記事タイトルなどを引用し、チームでイメージのすり合わせを行っていきます。
  

2. イメージを具体化し、メディア立ち上げに必要な要素を整理

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ここまでのステップで、チーム内で新規メディアのイメージが共有できました。次は、イメージをより具体的にしていきます。
  

メディアの全体像を具体化するプロセス

メディアのイメージを具体化する中で、メディアを構成する様々な要素を決めていきます。メディアの全体像を具体化するプロセスでは、チーム内で話し合ったイメージを次のような項目に落とし込んでいきます。

メディアを構成する要素

・メディアのネーミング
・タグライン
・フォント
・ロゴ
・カラーパターン

媒体の名前は何にするのか、媒体をわかりやすく表現するタグラインはどんなものにするか、名前やタグラインに合ったロゴはどんな形になるのか、どんな色で読者に認識してもらいたいのか(暖色?寒色?明るい?暗い?)、媒体の雰囲気に合ったフォントはどんなものか(堅い?丸い?細い?太い?)などを考えていきます。
  

コンテンツを具体化するプロセス

個別のコンテンツを具体的にしていく際には、コンテンツの「切り口」と「雰囲気」の2つを考えます。「切り口」は記事にできそうなネタを紹介する際にどこに焦点を当てるか、「雰囲気」は、文体、リード文、締め方、文量、写真をどの程度使うのかといったことです。

コンテンツを具体化する際のポイント

・記事の切り口
・記事の雰囲気

たとえば、あるウェブサービスを紹介する際にもB向けに書くか、C向けに書くかでも視点は違いますし、社会的な価値を伝えるか、技術的な凄さを伝えるかでも切り口は異なってきます。文章からどのような雰囲気を与えたいかで、「ですます」調で書くか「だである」調で書くかも違ってきますし、リード文の見せ方も変わってきます。

参考:
何気ない日常をコラム化するための、具体的な手順・考え方のひとつ|sentence
※視点の持ち方次第で、文章の書き方がどの程度変えられるかは上記記事を参照ください
  

コンテンツの方向性を決める際のポイント

個別のコンテンツがどのようになるかが具体的になった後は、そのコンテンツの集合体がどのような状態になるかを考えます。複数の記事を固まりとして捉え、グルーピングを行い、記事のカテゴリわけや、記事ネタの選定基準が考えられます。

よりコンテンツの方向性を決める際のポイント

・カテゴリ分け
・記事ネタの選定基準

メディアとして成立するためには、記事が積み重なったときに読者に与える印象も重要です。1つひとつの記事だけではなく、記事の集合がどうなるかをチェックしなければなりません。記事が複数できてきたら、どんな切り口でグルーピングすることができるかを考えてカテゴリわけを考えてみましょう。
  

まとめ

今回は次の3つのステップで、企業が新規メディアを立ち上げる際に決めておくべき要素を紹介しました。

・メディアのイメージを膨らませる
・イメージをチーム内で共有する
・イメージを具体化する

イメージを具体化することで、メディアのネーミングから記事のトンマナまで、メディアを立ち上げるに際に必要な要素を全て決めることができました。

メディアを立ち上げる前にここまで準備しておくと、チームメンバーの間で齟齬がない状態で、メディアの運営を始めることができます。

慣れていない場合、メディアのアウトプットイメージを描くことは難しいものです。面倒かもしれませんが、イメージが共有できないままスタートしてしまうと、立ち上げてから修正を図っていくことになります。完全に準備することは難しいですが、実際にスタートする前にイメージを具体化できるようにチームで議論を重ねていきましょう。