*「プロモコード」*という言葉をご存知でしょうか?
インターネット企業が中心となり、初回利用時のクーポン発行と掛け合わせたマーケティング手法が近年トレンドとなっています。

企業プロモーションの場合、20世紀まではテレビ・新聞などを活用し、マス向けの媒体を生かした宣伝方法が主流でした。

しかし、近年はソーシャルメディアの台頭などにより、「個人の情報発信」を活かしたマーケティングが可能となり、そうしたクチコミを活用する事例も増えてくるようになりました。

今回は、そうしたクーポンサービスを掛け合わせたキャンペーン方法である「プロモコード」の活用方法を解説します。日々の生活にも繋がるノウハウも詰まっていますので、是非確認してみてください。

目次

  1. プロモコードとは?
  2. 「プロモコード」を活用しているサービス7選
    1. Uber
    2. UberEATS
    3. paymo(ペイモ)
    4. iHerb
    5. Amazon
    6. Peatix(割引フォーム)
    7. iPhoneアプリ
  3. マーケティングにおける「プロモコード」の立ち位置
  4. まとめ

プロモコードとは?

プロモコードとは、「プロモーションコード」という言葉を簡略化したものです。

「プロモーション」とは、「モノ」を「誰」に「どう売るか」というビジネスの基本の中で、「どう売るか」を実行することを指します。また、日本語では「販売促進施策」と訳され、サービスやプロダクトの知名度を向上させ、購買段階に繋げてもらう目的で行います。

また、「コード」という言葉にはさまざまな意味がありますが、今回の場合は「符号」や「記号」といった訳が当てはまり、一連の文字列を指します。

上記の2単語を結びつけた「プロモーションコード」という言葉は、言うなれば「販売促進に使われるための文字列」と訳せるでしょう。

「プロモコード」を活用しているサービス7選

1.Uber

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Uberの公式ホームページ(日本語版)
登録してドライバーになりますか、タップしてご乗車になりますか | Uber

ウーバー・テクノロジーズが運営する、自動車配車サービスです。海外では2016年の時点で、毎日約100万件の乗車数を誇っており、日本では2013年11月からタクシーの配車サービスが始まっています。

Uberではプロモコードを活用することにより、推奨者・招待者(最大1,500円分)ともにインセンティブを受け取れる仕組みになっています。

Uberのプロモコードは、アプリ画面左上のメニューをタップし、「無料乗車をゲット」をタップすると表示できます。
jpg
プロモコード:BT7VTB53UE

また、Uberユーザーであれば、基本的には招待者数の制限はありません。自らのプロモコードを用いて新規ユーザーになればなるほど、推奨者もインセンティブを受け取れる仕組みとなっています。

2.UberEATS

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UberEATSの公式ホームページ(日本語版)
UberEATS

ウーバー・テクノロジーズが運営する、フードデリバリーサービスです。日本では2016年9月から開始され、東京の一部地域にて爆速的にサービス利用者が増えました。

UberEATSではプロモコードを活用することにより、推奨者・招待者ともにインセンティブを受け取れる仕組みになっています。

UberEATSのプロモコードは画面右端の人型のマークをタップし、「無料フードをゲット」をタップすると表示できます。
uber.png
プロモコード:eats-bt7vtb53ue

初めてUberEATSを利用するユーザーは、プロモコードを登録してから依頼すると、初回と2回目まで1,000円分ずつ、料金が割引となります。

Uber同様、招待者がプロモコードを利用すると、プロモコードを発行したユーザー側にも1,500円分のクーポンが発行される仕組みとなっています。

UberEATSユーザーであれば、基本的には招待者数の制限はありません。自らのプロモコードを用いて新規ユーザーになればなるほど、推奨者もインセンティブを受け取れる仕組みとなっています。

3.paymo(ペイモ)

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paymoの公式ホームページ
paymo (ペイモ) | わりかんを思い出に

AnyPayが運営するオンライン決済サービスです。ユーザー同士が個人間で手軽に割り勘ができるアプリが好評を博しており、プロモーションムービーの再生回数は2017年3月現在で200万回を超えています。

paymoの場合は、プロモコードの認知を促すために、サービス理解としてブランドムービーの制作に力を入れていたのも特徴的です。
このようなプロモーション用のムービーだと、大概は閲覧時間が短くなってしまうケースが大多数かと思います。しかし、3分以上の映像をノーカットで撮影したため、さまざまな場所での露出が進むなど、秀逸な施策が人気を集めました。

プロモコード:PVRTMDP

このようにして、paymoもプロモコードを用いた戦略で、サービスリリース時に新規ユーザー獲得施策を行いました。招待者は300ポイントをもらえることから、早くから招待コードを載せていた人の中には、数万円単位に相当するポイントを得た人まで現れました。また、招待された人には最大1,500ポイントもらえるキャンペーンを行っています。

また、株式会社エウレカの創業者である赤坂優氏を起用し、ベンチャー界隈や経営者層へのリーチを狙った配役などに絞ったブランドムービーも作成しています。1弾目のファッショナブルなターゲット層とは別に、2弾目は決裁権を持つ潜在層へのリーチ、また普段からインターネットに親しんだ層へのリーチが図られたため、時期によってプロモコードを拡散した人に違いが生じていました。

※2019年5月30日を持ってサービス終了

4.iHerb

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iHerb公式ホームページ
iHerb.com - ビタミン、サプリメントと自然派健康商品

自然派志向の商品を販売する世界最大級のオンラインショップ「iHerb」もプロモコードによる認知拡大を行っています。

iHerbの場合はメルマガを用いたプロモコード配布を行っており、ロイヤリティの高いユーザー向けのものとなっています。
これまではソーシャルメディアを用いたバイラル要素を含んだ施策でしたが、こうしたリピーター向けの施策にも活用が可能です。

ECサイトなどを運営する方であれば、こうしたクローズドな割引サービスを利用してみることも可能です。

5.Amazon

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Amazon公式ホームページ
Amazonギフト券 | Amazon.co.jp

Amazonギフト券も、プロモコードを活用した施策に当たります。こちらはプレゼントなどを送る際に重宝されています。
賞金などの場合は法律との兼ね合いから入念な準備が必要となってしまうため、サービスやプロダクトの利用者向けのキャンペーン施策として、Amazonギフト券を活用した企業は数多く存在します。

ferretも、かつてはホワイトデーキャンペーンを行った際に、Amazonギフト券が当たるキャンペーンを行ったこともありました。

【10名限定】Amazonギフト券1万円が当たるFerretホワイトデーキャンペーン|ferret [フェレット]

6.Peatix(割引フォーム)

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Peatix公式ホームページ
Peatix (ピーティックス)| グループ・イベント管理、チケット販売・集客サービス | Peatix

オンラインチケット販売サービスである「Peatix」も、チケット販売時にプロモコードを活用しています。

イベント参加者としては、クライアントやロイヤリティの高い参加者への優遇措置として割引コードを設けることがあり、そのような場合には重宝される機能となっています。

Peatix Help | 参加者向けの割引コードは発行できますか?

7.iPhoneアプリ

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iTunes Connect デベロッパガイド (iTunes Connect Developer Guide)
https://developer.apple.com/library/content/navigation/

iOSアプリの開発者向けに、Appleはプロモーションコードが使えるアナウンスをしています。クライアントやパブリッシャー向けに情報を提供しており、主には広報活動に役立てる目的に利用されています。

プロモーションコードの提供

2019年3月13日時点でサービス終了

マーケティングにおける「プロモコード」の立ち位置

プロモコードの立ち位置は、「AARRR(アー)モデル」の概念を用いると理解しやすくなります。
AARRRの名称は、サービスの成長段階を表す以下の5つの項目の頭文字を組み合わせに由来します。

①Acquisition(ユーザーを獲得する)
②Activation(ユーザーに体験を提供する)
③Retentionリピーターにする)
④Referral(ユーザーが第三者に紹介する)
⑤Revenue(収益化する)

また、概念図に表すと以下のようになります。

AARRRの概念.jpg

特徴としては、唯一④のReferralのみが特殊な役割を担っています。それぞれの施策がユーザー自身の態度変容を意識しているのに対し、Referralのみが第三者への認知拡大要素を含んでいます。

ユーザー自身の満足度を高めながら、アンバサダー(推奨者)となる存在を増やしていく際に、プロモコードは大きな役割を担うのです。

まとめ

プロモコードの活用方法は企業によりけりですが、基本的には外資系企業に多く見受けられます。

もちろんサービス・プロダクトが充実していてこその施策ではありますが、これまで日本で活用されてきた「クーポン」と比較して、より共創的視点が意識なされていることが大きな違いです。

また、AmazonやPeatix、iOSアプリの事例は、多くの企業でも低額で取り組める施策であるため、十分に応用可能な部分かと思われます。

プロモコードの活用事例を参考にしながら、自社のマーケティング施策に取り入れてみてはいかがでしょうか。