エリアマーケティングの基本ステップ

では、実際にエリアマーケティングに取り組むにはどうしたらいいのでしょうか。
4つのステップを紹介しましょう。

1.商圏を決める

店舗周辺のエリアを調べる際には、どこまでの地域を商圏とするのか決める必要があります。すでに出店している店舗であれば、顧客からアンケートを取り、来客の多い地域を把握するのも一手でしょう。

また、以下のように、商品の性質に合わせて商圏を設定する考え方もあります。

【第1次商圏(最寄品商圏)】
食料品や日用雑貨など買い求めるため、ほぼ毎日来店する可能性のある範囲。徒歩で10~15分程度の距離。
【第2次商圏(中間品商圏)】
ドラッグストアなど、週1,2回の頻度で来店する範囲。自転車で10~15分程度の距離。
【第3次商圏(専門品商圏)】
家電や家具など、月1回~3ヶ月に1回の頻度で来店する範囲。車や自動車で30~40分程度の距離。

参照記事:
商圏調査に今すぐ使える!同心円が描ける無料マップツール6選

こちらの記事では、商圏を設定する際にも利用できる同心円作成ツールを紹介しています。
距離で商圏を設定したい方は参考にしてみてください。

参考:
第56回 「エリア戦略の進め方(1)~基本的な考え方~」|株式会社日本能率協会コンサ
ルティング

商圏とは?|商圏大勝

2.地域特性を調べる

商圏が定まったら、その商圏内の地域特性を調べましょう。
調査する項目を決め、データを集めていきます。

自社で調査する方法だけでなく、国勢調査や経済センサスなど行政が公開しているデータを活用して集めましょう。
総務省が公開している「統計ダッシュボード」では、各県の世帯数や人口などの情報をグラフ化できます。情報を選んで比較グラフを作成することもできるので、地域特性を調査する際に役に立つでしょう。

また、地域特性を資料としてまとめてホームページで公表している自治体もあります。

参考:
[国の統計を自由にグラフ化!総務省の「統計ダッシュボード」を使いこなそう]
(https://ferret-plus.com/7149)
川崎区 概要・概況・特性|川崎市
船橋市の地域特性

3.調べた情報を地図に落とし込む

世帯ごとの年収や交通条件など、調べた地域特性を地図に落とし込んで考えましょう。
Webツールを活用すれば、自分で地図を用意する必要なく、資料が作成できるでしょう。

総務省統計局と統計センターが公開している地域分析ツール「jSTAT MAP」を利用すれば、商圏の範囲が設定できるだけでなく、人口や世帯数などの統計データを地図に表示できます。
無料で利用できるので、活用してみるのもいいでしょう。

地図による小地域分析_jSTATMAP_.png
https://jstatmap.e-stat.go.jp/gis/nstac/index.html

4.地域特性に合わせた施策を行う

調査の結果から見えてきた地域特性に合わせてマーケティングの施策を考えます。
仕入れる商品や実施するキャンペーン、店内のイベントなどに反映させていきましょう。