今回は、DNSエラーの原因と解決策を紹介します。DNSエラーが発生する原因はさまざまですが、「求めている情報にアクセスするためのインターネットに接続できていない」という点は同じです。

多くの場合、利用者側の接続状況や環境によってDNSエラーが発生しますが、稀にネットワーク側の障害ということもあります。この記事に記載されている内容を確認していただきつつ、ネットワーク側に障害が起こっていないか、情報収集も行ってみてください。

DNS(Domain Name System)サーバーとは?

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DNSとは「Domain Name System」の略です。全てのWebページには、最高12桁のIPアドレス(例:202.xx.xxx.x)が付与されています。IPアドレスはWeb上での住所を表し、IPアドレスで検索すればWebページにたどり着くことができます。

ただ、IPアドレスは人間にとっては覚えにくいので、識別しやすいようにIPアドレスに対応するドメイン(:ferret-plus.com)が付与されています。DNSは、IPアドレスとドメインを紐づける役割を担います。この機能を担うシステムのことを「DNSサーバー」と呼んでいます。

Web担当者なら知っておきたい!インターネットの土台を支える「DNSサーバー」の役割とは?

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すべての構成要素を知ろうとすると膨大な範囲を勉強しなければいけませんが、Web担当者であれば最低限「DNSサーバー」の仕組みは理解しておいた方がいいでしょう。今回は、DNSサーバーの基本的な仕組みを解説します。

DNSエラーとは

DNSエラーとは、何らかの原因で紐付けの作業がうまくいかなかった場合にインターネットへ接続できなくなる事象のことを指します。DNSエラーが起きた時は、「DNSサーバーに問題がある可能性があります」「DNSサーバーは応答していません」「このDNSサーバーは使用できない可能性があります」などの文言が表示され、インターネットへ接続できなくなっていることが多いでしょう。

DNSエラーが起きる原因は様々です。DNSエラーを解消するためには、その原因を確認し改善してく必要があります。

DNSエラーの原因と発生したときに確認すること

1. インターネットが繋がっているか

一般的に、パソコンやタブレットなどの端末は、LANケーブルやルーターなどを経由してインターネットに接続しています。ルーターの電源が抜け落ちていたり、コードが別の端子に挿さっていたり、無線LANの設定がOFFになっていたりするとインターネットに接続できません。気づかないうちに発生していることもよくありますので、インターネットの接続状況を確認してみましょう。

2. ネットワークの構成が共有接続になっていないか

Windows OSで無線LANのアクセスポイントモード共有接続を行なっている場合や、無線LANで共有接続をしている場合に、DNSエラーが発生する場合があります。どちらの場合も、DHCPと呼ばれるホストに設定情報を伝送するためのクライアントサーバーがIPアドレスを自動的に割り当てるのに失敗していることが原因だと考えられます。

また、PSPやPS3などを有線で繋いでいる場合や、ケーブルテレビによるインターネットサービスを使っている場合にも、DNSエラーが起きる場合があります。その場合、IPv6プロトコルを無効にした状態で再起動して、ブラウザのプロパティにある優先DNSサーバーを「8.8.8.8」、代替DNSサーバーを「8.8.4.4」に設定して、エラーが解消されるかチェックしてみてください。

3. サーバー環境

他のページは難なく閲覧できているのに、特定のページだけが見られない状況である場合には、ドメインとIPアドレスの紐付けがうまく行われていない可能性があります。もし、自分で立ち上げたサービスでDNSエラーが発生している場合には、ネームサーバーの設定を変更する必要がありますので、ドメインを取得したサービスへ問い合わせてください。

一方、外部のサービスでDNSエラーが発生している場合は、すでにサービスが停止されている可能性があります。クライアントサイドでは解決する手段がなくなってしまいますので、サービス提供者の問い合わせ先が分かれば、サービスの運用状況を問い合わせてみましょう。

4. DNSサーバーの一時的な混雑

DNSにアクセスが集中しすぎることで、タイムアウトまでにドメイン名を返すことが不可能になり、DNSエラーが発生する場合があります。この場合は、しばらく時間をおいてリロードすることで、エラーが解消されることがあります。

PS3のエラーメッセージ「80710102」も一時的な問題によるものなので、少し時間をおいてもう一度アクセスしてみましょう。

5. DNSサーバーがダウン

「DNSサーバーは応答していません」といったエラーが表示される場合は、接続先のDNSサーバーがダウンしている可能性があります。

*サーバーがダウンする原因

・アクセスの集中
・サーバー側の障害

もしDNSサーバーがダウンしている場合、利用者側では解決できません。そのためにもサーバーがダウンしているかどうか情報収集を行ってください。

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焦らず対応!DNSエラーの解決方法

1.ネットワーク診断

ネットワーク診断などのトラブルシューティング機能を使ってみましょう。Windowsはスタートメニューからネットワーク診断ツールを、Macはワイヤレス診断を行います。それぞれ自動で診断しますので、診断終了後に表示されるメッセージを確認して対処しましょう。

2.ルーターやモデムを再起動

ルーターとモデムの電源を切って再起動してみましょう。接続に何らかの問題があった場合は、これで繋がることもあります。

デバイス側を再起動

パソコンだけでなく、テレビやNintendo Switch(任天堂スイッチ)などのゲーム機器でもDNSエラーは発生します。どのデバイスで発生した場合でも、一度デバイス側の再起動を実施してみましょう。

ちなみにNintendo Switchの場合、「2110-3127」のエラーコードがDNSエラーを意味しています。

パブリックDNSを使ってみよう

DNSサーバーはプロバイダーが用意している場合がほとんどですが、プロバイダーによっては「プロバイダーの用意したDNSサーバー障害」が頻繁に発生することがあります。そこで、パソコンやブラウザの設定を「プロバイダーのDNSサーバー」からパブリックDNSと呼ばれる無料で安全に使える公共DNSサーバーに変更することで、プロバイダーのDNSサーバーよりも快適な通信速度を実現することができる場合があります。

ここでは、もっとも広く使われている、Googleの運営する「Google Public DNS」の設定方法をご紹介します。

Windowsでの設定方法

Windowsの場合は、次の手順で変更できます。

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Screenshot on 4th August

「コントロールパネル」から「ローカルエリア接続」を右クリックし、「ネットワーク」タブの項目で「インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)」を選び、プロパティを選択します。

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Screenshot on 4th August

そして、「全般」タブの「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れ、優先DNSサーバーを「8.8.8.8」、代替DNSサーバーを「8.8.4.4」に設定して、OKを押します。
ウィンドウを閉じれば設定完了です。

Macでの設定方法

Macの場合は、次の手順で変更することが可能です。

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Screenshot on 4th August

メニューバーの左にあるAppleマークかDocから「システム環境設定」をクリックし、「ネットワーク」をクリックします。
インターネットの接続に使っているインターフェイス(EthernetやWiFiなど)を選択し、「詳細」ボタンをクリックします。

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Screenshot on 4th August

「DNS」タブで「+」(追加)ボタンをクリックし、DNSサーバーのISPアドレスとして「8.8.8.8」、「8.8.4.4」を入力します。
余計なIPアドレスがある場合は、該当するアドレスを選択して「ー」(削除)ボタンをクリックすれば完了です。

DNSエラーの解決方法を試してもダメな時は?

Webページの読み込みに思った以上の時間がかかる場合、DNSに関する設定に不具合がある可能性があります。

例えば、「https://www.apple.com」でアクセスしたときのほうが、「http://17.172.224.47」でアクセスしたときよりも遅く感じられるときには、何らかの不具合があると考えていいでしょう。

また、以上の解決方法で何も解決されない場合には、パソコンのトラブル解決を専門にする業者にネットワーク環境を見てもらうことをお勧めします。自分でも気づかなかったところで不具合が起きている可能性もあるので、専門家に頼んでみるのもいいでしょう。

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