ドメイン管理者の業務

ドメインの大まかな仕組みを確認しました。次に、自社ホームページのWeb担当者がドメイン管理を行う際の業務についてご紹介していきます。

ドメインの取得と管理

主に行うのがドメインの取得と管理です。自社ホームページに利用するドメインは、ドメイン販売を行うサービスから購入します。自社名、ブランド名などが取得できるかを確認してから取得します。

また、後述するブランドの保護のためにも、「.com」「.net」など複数のトップレベルドメインで取得することが基本です。そして、ドメインは毎年もしくは数年おきに更新料が発生するため、自社が保有しているドメインを把握しておきましょう。

複数のドメインを管理し自社の商標を保護

ドメインの複数取得する目的は、複数のサイトを立ち上げる場合はもちろんですが、自社の商標を保護するためにも行います。ホームページドメインを自社商標を使って「http://abcd-example.com」と取得したと仮定します。

.com」のみ取得していた場合、無関係の第三者が「http://abcd-example.net」を取得し、異なるホームページを立ち上げる可能性が考えられるでしょう。

商標を悪用して社会的に問題のあるホームページへ誘導する危険性があるため、こういった危険性を回避するためにも複数のドメインを管理する必要があります。

また、ICANNという非営利団体によるTMCHという商標保護プログラムがあります。商標を用いたドメインをTMCHに申請することで、他者が取得しようとした際に登録者に警告通知を受け取ることができ、ドメイン名の検証が行われます。商標保護に関する仕組みなので、ぜひ申請しておきましょう。

参考:
インターネット用語1分解説~Trademark Clearinghouse|JPNIC

ドメインの引き継ぎ

ホームページを新たにリニューアルする際、いままで使っていたドメインをそのまま利用することが殆どでしょう。新たなWeb制作サービスなどを利用する場合に、いままで使っていたドメインを新たなサービスに引き継ぐ必要があります。

レンタルホームページサービスからCMSへ、ブログサービスからネットショップへ、など引き継ぎ先は複数考えられるため、事前に利用中のサービスへ確認を行うようにしましょう。

まとめ

近年、企業がホームページを運用するのが一般的になりました。それに伴い、ホームページドメイン管理業務の役割も重要です。自社ホームページの社名や商標、ブランド名を他者に悪用されないためにも複数のドメインを取得し、保護する必要があります。

また、自社が他者の商標を毀損しないためにもドメインを取得する前にドメイン調査サービスを利用して確認することも大切です。また、ドメイン管理業務は社内サーバーの管理、メールやデータベースの管理にも密接に関わるため情報システム部門と連携することも多いでしょう。

業務を円滑に進めるためにも、ぜひドメインの基礎知識を学んでみてはいかがでしょうか。