普段物を買ったり、サービスに登録したりする時に、どのような情報に触れどのように心境が変化していくでしょうか。
ある製品が気になると感じてから購入に至るまで、ソーシャルメディアからの情報などを受け、知らず知らずの間に後押しされている経験があるという人は多いのではないでしょうか。

日々運用しているソーシャルメディアでよりマーケティングとしての成果を出すには、製品に興味を持ってもらい、そのお客さんを購入に向けて後押しするようなアプローチが重要です。

顧客の行動と思考を後押しするソーシャルメディアマーケティングとはどういったものでしょうか?
今回は、顧客行動を知るための「カスタマージャーニーマップ」ソーシャルメディアマーケティングに活用するためのポイントを解説します。

カスタマージャーニーを理解する

顧客が製品やサービスのことを認知し、そこから購入にまで至るプロセスのことを「カスタマージャーニー」といいます。
マーケティングの世界でよく語られるフレームワークであり、多くのマーケターが実際に活用しています。

カスタマージャーニーを直訳すると「顧客の旅」となり、顧客が購入に至るまでにどのような思考、行動を辿るかという道筋のことを指します。
それらをカスタマージャーニーマップとして可視化するなどして、顧客に対するアプローチの検討に利用できます。

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画像引用:
カスタマージャーニーマップとは〜作成するために最低限知っておきたい基礎知識と活用事例|ferret

カスタマージャーニーで顧客の辿るプロセスとして「認知」「興味・関心」「検討」「行動」の4工程が基本となる場合が多くあります。
顧客はまず何かしらのきっかけで製品のことを知り、ニーズにマッチしていたり面白いものであれば興味を持ちます。そこからその製品を調べたり、他の製品と比較をしたりしながら検討を進めます。そして実際に購入するという行動を起こすことで、物やサービスが売れていくのです。
マーケティング担当の方は、このカスタマージャーニーをできる限りスムーズに確実に進んでもらえるよう、アプローチをしていく必要があります。

それぞれの層とのアプローチ方法とタッチポイントを考える

カスタマージャーニーを考える上でまず顧客が辿る思考、行動のプロセスを策定したら、今度はそれぞれの層とどのように接点を持つかを検討します。認知層、興味層、検討層などそれぞれのステージにおいて、顧客はどのような場所で情報と接触するかを把握し、正しいアプローチをしていくことが重要です。

まず、顧客がどのような機会に自社の製品やサービスを認知してくれるかを想定し、その機会が最大化するようなアプローチしていきましょう。ブランドの規模や特徴にもよりますが、テレビCMや雑誌、インターネットで流れてくる情報などさまざまです。

近年ではこの認知の部分において、ソーシャルメディアが大いに活躍しています。ソーシャルメディアでなんとなく流れてきた製品やサービスを認知するという機会は、日常生活で数多くあるでしょう。

また、顧客が製品やサービスの存在を知り、興味を持った際にどのように理解を深めていくか、比較検討を進めるかもとても重要です。理解を深めてもらうためには、ホームページの商品紹介や記事コンテンツなどを活用するといいでしょう。比較の際には口コミサイトが使われることも多いです。ソーシャルメディアから口コミを探ろうというユーザーもいます。

そして、購入に至る最後の一押しも大切です。キャンペーンサイトの活用や、1度サイトに来て詳細を調べてくれたユーザーに対してリターゲティング広告を配信するなどさまざまな手法が考えられます。

このように顧客の置かれているフェースごとに適切なタッチポイントを用意し、最適な施策を行っていくことで、スムーズに購入まで誘導することができます。

カスタマージャーニーへの理解はソーシャルメディアマーケティングにも有効

カスタマージャーニーは特定の手法だけでなく、あらゆるマーケティングに共通する考え方です。カスタマージャーニーへの理解は、日々のソーシャルメディア運用などにも生かすことができます。それぞれのレイヤーに対して、ソーシャルメディアでのタッチポイントでできるアプローチの特徴をご紹介します。

認知

ソーシャルメディアを認知向上やブランディングに活用されている企業は多く、SNSが顧客との最初のタッチポイントになるケースも増えました。

ニュース性のある話題やリリース情報などを発信し、面白いものであればリツイートやシェアなどで拡がっていく可能性があります。内容次第では低予算で多くの人に情報が拡がっていき、ソーシャルメディアマーケティングにおいて非常に威力を発揮できる部分です。

ニュースなどで話題を作りアカウント自体をフォローしてもらうことで、より深く興味を持ってもらうよう次のアプローチが可能になっていきます。

興味関心

ソーシャルメディアマーケティングを実施する上で、特に重点的なコミュニケーションを要求されるのは興味関心層です。

何かしらの形で自社ブランドを認知してもらいフォローしてもらったユーザーに対して、どのようなメッセージを発信するかでソーシャルメディアマーケティングの成果が変わって来ます。
ソーシャルメディア運用で中々成果が出ない例で多いのが、ひたすら認知層向けの情報しか発信していないといったケースです。

極端な例で言えば、何かニュースがあった時のみ投稿するパターンがこれにあたります。

既にフォローしてくれているフォロワーの方達は、既に認知している人達であることが多く、ニュースを流しているだけではそこから先には中々進んでもらえません。自社ブランドを認知してもらった上で、ブランドのメッセージをさらに深く理解してもらえるような投稿や、製品の特徴、必要性をより知ってもらえるようなアプローチが重要です。

また、何かイベントの宣伝をする際には、告知投稿の連投になりがちです。
イベントの開催が迫るにつれ「開催まであと○日!急いで!」といった投稿を繰り返しているというケースが多いですが、これだけではイベントの認知も部分にしか効果がなく、不十分です。

既にイベントの開催を知っている層に対して告知を連投しても、中々興味関心は深まりません。認知向上だけでなく、そのイベントにはどのような魅力があるのかについてあらゆる角度からアピールしていきましょう。開催にかける想いやストーリー、登壇者の裏話などさまざまなアイデアが考えられるはずです。

比較検討

比較検討層へのアプローチも、ソーシャルメディアを上手く活用することで可能になります。ユーザーが他社ブランドとの比較をする際に、ソーシャルメディア上で評判を調べるというケースは多々あります。評判自体を自在にコントロールすることは実質的に不可能な部分が多いですが、情報量が多い方が信頼される可能性は高くなります。

積極的に感想や意見を投稿してもらえるよう促すようなコミュニケーションを検討してみてもいいでしょう。また情報を辿りやすいように、ハッシュタグを用意して発信してもらうとより効果的です。

検討層に対しては興味関心層と同じように、よりブランドの魅力を伝え、競合優位性をアピールする投稿を検討してみるといいでしょう。

行動

購入意欲が高まっているユーザーに対して、最後の一押しをするには工夫が必要です。ソーシャルメディア上の投稿で製品購入の押し売りをすると嫌われる場合もあります。

すでに購入したいというユーザーに対して、最後に少しだけ背中を押してあげて、自分から購入してもらうという形を促せれば押し付けがましさを軽減できます。

ソーシャルメディアを活用した購入への一押しには、リターゲティングなどが有効です。ソーシャルメディア外の公式サイトなどで、カートに追加しているユーザーや、商品ページを閲覧しているユーザーなどに絞り、広告を配信することができます。通常の投稿では購入へ後押しは行わず、既に検討が進んでいるユーザーにのみ絞り広告を配信することで、それぞれの層にとってストレスのないアプローチが可能です。

まとめ

日々のソーシャルメディア運用で中々成果が上がらない方は、各ユーザーそれぞれにあったアプローチの方法を再度検討してみてください。
顧客を今いるレイヤーにとどまらせず、購入に向けて一歩進んでもらえるようにアプローチを変えるだけで、成果が出てくるかもしれません。