ランディングページにマンガを配置!マンガ有無のABテスト結果に迫る
スマートフォンを1人1台所持することが当たり前の時代になる中、SNSや検索エンジンが数年前より身近になり、付随してそれに伴うWeb広告を出稿する企業も増えてきました。一昔前はWeb広告からホームページのTOPに飛ばすケースもありましたが、どこを見れば目的の情報にたどり着けるのかわからないという点から情報をひとまとめにしたランディングページを用いることが一般化してきました。
ランディングページ(LP)で重要なのは、まず読んでみようと思わせることです。
縦長のLPであれば、上部から下部まで様々な心理学を応用した1つのストーリーになっているケースが多く、読ませるための工夫が施されています。
では、そこにマンガを加えるとどうなるか ー
日本人はマンガを幼い頃から娯楽として慣れ親しんでいるため、「マンガであれば読んでみよう」という心理が働き読むハードルが下がることによって、直帰率や滞在時間は改善される傾向にあります。
では今回は、"肝心のCVRはどうなのか"という点について、日本直販様の商品「吐息は薔薇」のWeb広告におけるABテストの結果を用いて解説します。
実例!Web広告におけるABテスト
まずは、上記にあるとおり、通常のよく見るLP(Aパターン)とマンガが設置されたLP(Bパターン)を用意しました。期間や用いた媒体については下記を参照してください。
●テスト期間
2016年4月1日~4月30日 ※流入ユーザーをランダムに振りわけ
●媒体
yahoo!
検索連動型広告
ディスプレイ広告
※YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)
Google
検索連動型広告
ディスプレイ広告
※GDN(Googleディスプレイネットワーク)
結果として、Aパターンと比較し、マンガを用いたBパターンの方のCVRのほうが約1.5倍高くなりました。
では、なぜLPに"マンガ"を入れるだけでCVRが改善されたのでしょうか。そのほかにも要因があるのではないでしょうか。実際のマンガを読んで、その答えに迫っていきます。
実際にLP全体に目をとおしてみてください。きっと多くの方が"絵がキレイ"という印象を持ったのではないでしょうか。
マンガマーケティングにおいて商材やターゲットに合わせたタッチで描くということは非常に重要です。例えば、信頼性が重要なBtoB系のサービスにおいて下記A、Bどちらがマッチしているでしょうか。
おそらく大半の方がAを選ばれたと思いますが、このタッチの差だけでCVRに大きく影響を及ぼします。タッチを選ぶ際はターゲットが好むかが最も重要となり、選定に迷う際はターゲット世代が最もマンガを読んだであろう学生時代に、一世風靡したマンガのタッチを参考にすると大きくずれることはないはずです。もちろん敢えて親和性のないタッチでギャップを狙う場合もあります。
今回の『吐息は薔薇』という商材は男性も女性もターゲットとなるため男女とも好む万人受けするタッチを選びました。
例:男女とも好む万人受けするタッチ『吐息は薔薇』
では、実際にどのようなマンガを制作すると効果的なのか。既存のLPに導入する際、そのLPに足りない情報や伝えきれてない情報を探し、マンガに盛り込むことが重要となります。
『吐息は薔薇』のLPで足りない情報は『他社商品との差別化ポイント』でした。よって、マンガ内に下記のような"他社と差別化できている情報"を盛り込みました。
・ 販売数200万個突破
・ 1粒に浴槽いっぱいのダマスクローズのローズオイルが濃縮されている
・ 実験結果がある
・ 香りだけではなく美容にも働く
さらに、1コマ目で"息が薔薇になる"というマンガでなければ表現できない方法を用いて、ユーザーを惹き付けます。つまり、1コマ目で惹き付けてマンガを読み進めると、他社との差別化ポイントが理解できるような流れになっております。
では、このマンガをLPの上部、中部、下部どの部分に配置すると1番良いのでしょうか。
ユーザー目線でマンガなしのLPをご覧頂くと『これは何の商品だ?香水?』という疑問が真っ先に浮かびます。LPにおいてユーザーの疑問に対する回答はすぐに示さなければ離脱してしまうため、マンガはファーストビューの直下に置くのがベストであると考えました。
マンガで惹き付け、より詳細な情報はLPのコンテンツにつなげることで購買意欲を沸かせるような流れになっております。
ユーザーがファーストビューを見て「これは何の商品だ?香水?」という疑問を持つ
↓
マンガで商品理解、他社との違い、商品利用後のイメージを想起
↓
第三者の感想により自身がイメージしたことが正しいか検証し信頼感がアップ
↓
商品の詳細情報を確認し購買につなげる
上記のような1つのストーリーになっています。
今回の『吐息は薔薇』の事例においては既存のLPにマンガを導入する形でしたが、イチからマンガでランディングページを制作する場合は、訴求する層によってマンガの配置箇所を変えることをオススメします。大きくは2パターンありこの活用方法がCVR改善に寄与します。
上記のようにマンガを集中して配置するパターンと分散させて配置するパターンがあり、それぞれメリット、デメリットがあります。
マンガ分散型
マンガをコンテンツとコンテンツの接続詞のように使用することでコンテンツの精読率を高めます。
●構成例
【コンテンツ:ファーストビュー】
↓
マンガA:コンプレックスに悩んでいる主人公
↓
【コンテンツ:コンプレックスによりこんな悩みありませんか?】
↓
マンガB:コンプレックスによって主人公にマイナスな事が起きる
↓
【コンテンツ:コンプレックスを解決しないデメリット】
↓
マンガC:コンプレックスの解決策を見つける主人公
↓
【コンテンツ:解決策となる商品説明】
↓
マンガD:コンプレックスを解決することで良い事が起きハッピーエンド
↓
【コンテンツ:オファー】
上記のようにマンガを読んだ流れの中でコンテンツも読み進めることができます。
メリットは、コンテンツを読んで、さらに理解を深めるマンガを読み進めることでオファーにたどり着くまでにモチベーションを高めていくことです。デメリットは悩みが顕在化しているターゲットにとっては、ストレートに伝える必要があるためマンガを読み飛ばされてしまう可能性があります。
マンガ集中型
ランディングページの中に、マンガを集中させて配置します。マンガを一気に読んでもらうことで、サービスを理解させて魅力をわかりやすく伝えます。
構成例
【コンテンツ:ファーストビュー】
↓
マンガA: コンプレックスに悩んでいる主人公
↓
マンガB: コンプレックスによって主人公にマイナスな事が起きる
↓
マンガC: コンプレックスの解決策を見つける主人公
↓
【コンテンツ:解決策となる商品説明】
↓
マンガD: コンプレックスを解決することで良い事が起きハッピーエンド
↓
【コンテンツ:オファー】
メリットは悩みが顕在化しているターゲットに対して、マンガを一気に読ませることで主人公と自分を重ね合わせて疑似体験を促し、解決策を知りたいというモチベーションを高められることです。そのため、解決策コンテンツについても、より具体的な詳細まで作りこむことで購買欲を高めることが可能です。
逆に、デメリットとしては、マンガを読むモチベーションが高くない潜在層に対してマンガを一気に読ませることができず、離脱する可能性が高くなってしまうことです。
まとめ
以上となります。実際にLPにマンガ要素を配置したものと、そうでないものを比較して、明確な特徴・強みというのを掴んでいただけましたでしょうか。
LPにマンガを導入する際は、下記のような点に注意が必要です。
・ ターゲット、商品にあったマンガ家様を選定すること
・ 既存ランディングページに足りない情報を補填するようなマンガのシナリオにすること
・ テキスト、写真では表現できないマンガ特有の表現を用いること
・ マンガの配置場所は前後のコンテンツを踏まえて最適な場所に配置すること
マンガ要素を盛り込んだLP制作を検討されている企業にとっては、上記を踏まえて制作することで、より効果の高いものを形にすることができるはずです。ぜひチャレンジしてみてください。
- 検索エンジン
- 検索エンジンとは、インターネット上に無数に存在するホームページのデータを集め、ユーザーにそれらを探しやすくしてくれるサービスのことです。「検索サイト」とも呼ばれます。代表的な検索エンジンとしては、Yahoo! JAPANやGoogleなどがあります。また、大手検索エンジンは、スマートフォン向けのアプリも提供しており、これらは「検索アプリ」と呼ばれています。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ランディングページ
- ランディングページ(landing page)とは、ユーザーが検索エンジンあるいは広告などから最初にアクセスしたページのことです。「LP」とも呼ばれています。ただしWebマーケティングにおいては、商品を売るために作られた1枚で完結するWebページをランディングページと呼びます。
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- CVR
- CVRとはコンバージョンレートの略で、ウェブサイトに訪れた人のうち、最終成果に至った人の割合のことです。たとえば、今まで見込み客であったユーザーが購買客に転換するなど、ユーザーがホームページ運営者側にとって歓迎すべき状態に転換する割合を把握し、ビジネスの精度向上に役立てます。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
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- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- BtoB
- BtoBとは、Business to Businessの略で、企業間での取引のことをいいます。
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- ファーストビュー
- ファーストビューとは、ユーザーがホームページを訪問した際、スクロールせずに表示される範囲のことです。ディスプレイのサイズや解像度によって、ファーストビューは異なります。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- ランディングページ
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- コンテンツ
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- オファー
- オファーとは、一般的には条件を提案する行為をさします。さらに、ビジネス上では、ある条件を受け入れると、その見返りとして何かが得られる、優遇されるなどの商行為をさすこともあります。
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