LPのCVRを向上させるには、分析・改善・テストを繰り返す必要があります。そこで活用したいのが、LPの分析・改善・テストの全工程を効率化してくれるLPOランディングページ最適化)ツールです。

本記事では、LPOツールの特徴や導入するメリット、主な機能、選び方のポイントを解説するとともに、8つのツールを比較解説します。 LPOツールを導入する前にチェックしておきたいポイントも紹介しますので、ぜひご覧ください。

目次

  1. LPOツールとは
  2. LPOツールを導入するメリット
  3. LPOツールの主な機能
  4. LPOツール8つを比較
    1. AIR Design(エアデザイン)
    2. DLPO
    3. CVX
    4. WebAntenna(ウェブアンテナ)
    5. どこどこJP
    6. SiTest(サイテスト)
    7. Optimizely(オプティマイズリー)
    8. ferret One(フェレットワン)
  5. LPOツールを選ぶ際のポイント
  6. LPOツール導入前のチェックポイント
  7. LPOでよくある質問
  8. LPOツールを活用してLPのパフォーマンスを高めよう
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LPOツールとは

LPOは「Landing Page Optimization」の略称で、日本語では「ランディングページ最適化」といいます。つまり、ランディングページへのアクセス数やCVRなどを高めるための施策のことです。

そして、このLPOをサポートしてくれるのがLPOツールです。

LPOツールを使うことで、LPに訪れたユーザー属性や流入経路、行動履歴など様々な情報を簡単に収集・分析できるようになります。

また、顧客のニーズに合ったLPにするための改善案も提供してくれるため、効率的にCVRを高めるとともに、売上アップにもつながります。

LPOツールを導入するメリット

LPOは、自社にノウハウとリソースがあればツールを使わなくても実施できますが、LPOツールを活用することで以下3つのメリットが得られます。。

  • LPの課題を可視化できる
  • テスト精度が向上する
  • LPの運用を効率化できる

LPの課題を可視化できる

LPOツールを使うことで、LPの課題を可視化できます。

というのも、LPOツールにはアクセス解析機能ヒートマップ機能などがあり、これにより以下のようなことが把握できるからです。

  • ユーザーが離脱しているポイント
  • クリックされている箇所
  • よく読まれている箇所

上記のようなGoogleアナリティクスでは把握できない分析結果をもとに、LPの課題を見つけられます。

また、LPに訪れたユーザーの属性や離脱率CVRなども具体的な数値で出してくれるため、偏見や思い込みに左右されず客観的な視点でLPの改善点を検討できるでしょう。

テスト精度が向上する

LPOツールには、ABテストという機能が搭載されており、これを活用することでテスト精度を向上させることが可能です。ABテストとは、2つの施策を比較検討するテスト方法です。

LPOツールでは、数クリックだけで簡単にABテストを作成したり、テストの結果を蓄積したりできます。手間と時間をかけずにABテストを作れるようになれば、それだけ試行回数を増やすことが可能です。

試行回数が増えることでテスト精度の向上につながり、さらにテストの結果を蓄積できれば、CVRアップにつながったポイントを把握し次に活かすこともできます。

LPの運用を効率化できる

ABテスト、アクセス解析、ヒートマップなどを活用することで、LPの運用を効率化できます。また、データを集計しレポートを生成できるツールもあるため、分析業務の工数も削減できるでしょう。

さらに、コーディング不要でLPを作れるツールなら、LPの作成点編集・修正も容易です。自動生成で人手をかけずLPを大量に作ることも可能になります。

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LPOツールの主な機能

LPOツールによって備わっている機能は異なりますが、一般的な機能は以下に挙げる通りです。

機能の名称 概要
ABテスト 異なるパターンや要素で作られた2種類のページを用意し、どちらがよりCVを得られるかを測定する機能。
ヒートマップ LPの中でユーザーが見ている箇所を分析し、濃淡のついたヒートマップで表示する機能。よく見られている箇所は濃い色で表示される。
多変量テスト LPの写真や背景、キャッチコピーなど僅かに色や内容・テキストに変更を加えて組み合わせたページを複数制作し、最もCVアップに効果的なページのデザインを特定するテスト機能。
パーソナライズ・ターゲティング ユーザーの属性・行動履歴・検索キーワード・流入経路・デバイスなどをもとに、表示コンテンツを出し分けられる機能。
分析・レポート LP上でのユーザーの行動や、ページの滞在時間といったデータを収集できる機能。収集した情報から問題点・課題の仮説を立てられるツールもある。
LP制作 豊富なデザインテンプレートから簡単にLPページを作成できる機能。
外部ツール連携 他のマーケティングツールや業務効率化システムなどとデータを連携できる機能。

LPOツール8つを比較

LPOツールの中でも評判がよいツールを8つ比較します。

それぞれ、実績や特徴、おすすめポイントについて詳しくみていきましょう。

AIR Design(エアデザイン)

AIR Design.png
出典:AIR Design

● 作成から改善、ターゲットの洗い出しまで一気通貫で任せられる

AIR Designは、LPの作成から運用改善まで一気通貫で任せられるサービスです。ABテストやヒートマップを駆使して、売れるLPを提案してくれます。業務効率化を求めていたり社内にLPOができる人材がいなかったりする場合におすすめです。

【機能】
要問合せ
【料金プラン】
要問合せ

DLPO

DLPO.png
出典:DLPO

● AIが学習した豊富な行動データを利用できる

AIが学習した約5億ユニークブラウザの行動データをもとに、コンバージョンの最大化を目指すことができます。800社以上の導入・改善の実績にもとづいたわかりやすいマニュアル、AB・多変量テストの事例なども提供してもらえます。

また、Web解析ツールやDMPなどとの連携できる点も大きな特徴です。できるだけ使いやすい、わかりやすいツールを探している方や、他のツールと組み合わせて使う予定の方におすすめです。

【機能】
・ABテスト
・ページ制作
・多変量テスト
・パーソナライズ
・AIパーソナライズ機能
・外部ツール連携
・分析・レポート
【料金プラン】
・初期費用:20万円
・月額費用:10万円~

CVX

CVX.png
出典:CVX

● 約200種類ものテンプレートからLPを作成できる

およそ200種類のLPデザインのテンプレートを用意しており、速やかに効果が高いLPを作成できます。ABテストの立ち上げにかかる時間はわずか数秒のため、効率的な分析・改善ができる点もメリットです。

複数のLPを運用予定で、なるべく効率的に作りたい方、分析から改善までの時間を短縮し、短期間でより多くの利益を上げたい方におすすめです。

【機能】
・ABテスト
・ページ制作
・分析・レポート
・外部ツール連携
【料金プラン】
要問合せ

WebAntenna(ウェブアンテナ)

WebAntenna.png
出典:WebAntenna

● LPOだけではなくSEOの効果測定もOK

LPの効果測定からSEOの効果測定まで一画面で管理できるため、効率的な運用が可能になります。また、施策別にアクセス解析ができるため、効果が出た施策を抽出・複合し、LPのパフォーマンスを効率的に高められます。

SEOとLPを組み合わせてWEBマーケティングの効果を最大化したい、1つのツールで一通りの効果測定をしたい方におすすめです。

【機能】
・広告効果の一元管理
・SEO/メール/SNS計測
・ソーシャル広告の効果測定
・分析
・自社DBとのデータ自動連携
・中間CV分析
・動画の効果測定
・複数代理店の管理
【料金プラン】
・初期費用:無料
・月額費用:2万円~(クリック数従量制)

どこどこJP

どこどこJP.png
出典:どこどこJP

● 100種類以上のデータを取得可能

どこどこJPは、アクセス解析やデータ分析に役立つサービスです。ユーザーがLPに訪問した際に、地域・組織・気象・回線情報など100種類以上のデータをどこどこJPが収集します。

組織名や業種などBtoBビジネスに有益な情報も取得でき、幅広いデータをもとにユーザーのセグメントやコンテンツの最適化を行えるようになるでしょう。

また、来訪したユーザーのアクセス元の地域別にコンテンツを出し分ける機能である「エリアターゲティング」も利用可能です。

【機能】
・アクセス解析
・エリアターゲティング
・外部ツール連携
【料金プラン】
・初期費用:12万円~
・月額費用:12,000円~

SiTest(サイテスト)

SiTest.png

出典:SiTest

● LP内でのユーザー行動を把握するための機能が充実

SiTestは、ユーザー行動分析やABテスト、パーソナライズ、ノーコードでのLP編集など、LPOに必要な機能が充実しているツールです。

特にLP内のユーザー行動を把握するための機能が多く、ヒートマップはもちろんクリック・タップ・マウスポインター・スクロールなどの動きを動画で確認できる録画再生機能や、離脱率・平均滞在時間の数値をグラフで表示する機能などが利用できます。

また、機会損失を防止するためのポップアップ機能EFO機能も利用可能。ツールの導入前後には専任のカスタマーサポートによるサポートも受けられます。

【機能】
・ヒートマップ
・ABテスト
・パーソナライズ
・多変量テスト
・EFO
・ポップアップ
・録画再生機能
・レポート
・アクセス解析
【料金プラン】
要問合せ

Optimizely(オプティマイズリー)

Optimizely.png
出典:Optimizely

● 連携できるプラットフォームが豊富

国内トップの売上と豊富な実績を持つLPOツールです。ユーザーニーズに合った細かな設定が可能なため、短期間で効果が出るLPを作成・改善できます。

また、多くのマーケティングプラットフォームとの連携ができるため、効率的なLPO実施が可能。すでに複数のマーケティングプラットフォームを利用しており、それらと組み合わせて施策効果を高めたい、効率的な運用がしたい方におすすめです。

【機能】
・ABテスト
・多変量テスト
・ターゲティング(パーソナライゼーション)
・外部ツール連携
【料金プラン】
要問合せ

ferret One(フェレットワン)

ferret One.png
出典:ferret One

● 圧倒的に使いやすいLP編集画面。リード獲得機能も充実

パワポ感覚で誰でも簡単にLPの作成や編集ができるので、改善策をすぐに実行できます。複製も簡単なので、ターゲット別、商品別などのLP展開や、ABテストも速やかに実行できます。

フォーム作成や資料ダウンロードなどの機能もあり、リード獲得につながる施策が打ちやすいツールです。

また、サポート体制も万全で、定期MTGやセミナーマーケティング施策のノウハウが得られることも大きな魅力。
LPの作成から運用まで1つのツールで効率的に行いたい方、マーケティング施策のノウハウ面のサポートを受けたい方におすすめです。

【機能】
・ABテスト
・LP制作
・アクセス解析
・外部ツール連携
・EFO
・メール配信
・顧客情報管理
【料金プラン】
・初期費用:10万円
・月額費用:10万円~

▼LP制作の基礎について一から学びたいという方はこちら

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LPOツールを選ぶ際のポイント

LPOツールによって機能や価格などが異なります。最適なLPOツールを選ぶために、次のポイントを押さえておきましょう。

求めるレベルの分析ができるか

LPOツールによっては、ヒートマップによって離脱した箇所やクリック率が高い箇所などを分析できます。また、効率的な測定や次回の分析に役立つ情報の保存などの機能を搭載したものもあります。

測定機能やレベルはツールによって異なるため、求めるレベルの分析ができるかどうかを確認しましょう。

UI/UXに優れており手軽に使えるか

UI/UXに問題があると、ツールの使用頻度が低くなるでしょう。また、効率的な運用ができなかったり、操作方法を新入社員に詳しくレクチャーしたりする必要があるため、かえって効率が低下する可能性があります。UI/UXに優れており、使いやすいツールを選びましょう。

導入サポートやアフターフォローが充実しているか

LPOツールを初めて導入する場合は、アフターフォローが充実しているかどうか確認が必要です。中にはLPOコンサルティングや導入支援、研修などに対応しているものもあります。社内に知見のある方がいないという場合には、サポートが手厚いツールを選ぶといいでしょう。

LPOツール導入前のチェックポイント

LPOツールを導入する前に、以下に挙げるポイントに注意しておきましょう。

まずはページの読み込み速度を確認する

LPOツールを導入する前には、一度ページの読み込み速度が遅くないかをチェックしましょう。ページの読み込み速度が遅いと、せっかくLPOページを改善してもCVRが上がらない可能性があるからです。

日本ラドウェア株式会社の技術本部コンサルタントである増山氏は、ページの表示速度が及ぼす影響について、以下のように述べています。

操作開始時間が1秒のサイトと3秒のサイトを比較しても、3秒のサイトは1秒のサイトに比べ、ページビューが22%低下、コンバージョン率は38%低下、直帰率は50%上昇してしまうというデータがあります
引用元:サイト表示が2秒遅いだけで直帰率は50%増加! DeNA事例から学ぶWebの自動最適化手法/日本ラドウェア

そのため、LPが表示されるまでに3秒以上かかる場合は、まず読み込み速度を改善しましょう。

広告施策が最適化されてからLPOを行う

LPOツールによる改善は、広告施策が最適化された後に行うようにしましょう。なぜなら、そもそもLPへのアクセス数が少ない状態では、LPの内容を改善してもCVRの向上は見込めないからです。

「十分な流入を得られているのにCVに結び付けられていない」という状態になるまでは、LPOよりもまずはユーザーの流入を増やす施策を優先しましょう。

広告を改善する方法については、以下の記事で解説しています。

関連記事:【初心者向け】リスティング広告を改善する11個の方法。CPAやCVRなど指標別の改善方法を解説

▼ECビジネスにおけるLP作成のポイントはこちら

ECにおける顧客を逃さない売れるLPの作り方

ECにおける顧客を逃さない売れるLPの作り方

ECにおける顧客を逃さない売れるLPの作り方について解説致します。

LPOでよくある質問

ここではLPOによくある質問とその回答を紹介します。

LPを改善する際のポイントは?

LPを改善する際にまずチェックしておきたいポイントは、以下の3つです。

  • ユーザーニーズに合わせた構成になっているか
  • ファーストビューに伝えたいメッセージが入っているか
  • ボタンはクリックしたくなる文言か

上記以外の6つのチェックポイントと、LPの改善を進める際の手順は以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:LP改善のチェックポイント9選!手順やLPOに役立つツールも紹介

▼LPデザインのポイントはこちら

成果の出るLPデザインのポイント【チェックリスト・クリエイティブ例付き】

成果の出るLPデザインのポイント【チェックリスト・クリエイティブ例付き】

LPのデザインについて具体的にどんなことを意識して作ればユーザーに伝わりやすく成果の出やすいにLPなるのか?具体的なクリエイティブ例と共に解説しています。

LPOの具体的な施策は?

LPOを行う上での具体的な施策は、以下の通りです。

  • 検索ニーズに応えるページ構成にする
  • ファーストビューを変更する
  • CTAのABテストを行う
  • ユーザーに行動を促す動機を作る
  • コンテンツの順番を入れ替える
  • ページ読み込み速度の改善、レスポンシブ対応にする

ヒートマップなどでユーザーがよく読んでいるポイントや離脱している箇所を特定し、優先度をつけながら取り組むと良いでしょう。それぞれの詳細については、以下の記事で解説しています。

関連記事:LPOでCVRを改善させる7つの施策。LPOの進め方や成功事例を紹介

LPOの効果検証で重視すべきポイントは?

LPOの効果検証では、CV数や直帰率などの指標をチェックするとともに、以下のポイントについても検証しましょう。

  • 仮説した通りの結果が出ているか
  • どの施策がうまくいったのか
  • 施策だけでなく、競合や社会の変化などの外部要因は影響していないか

なお、LPO1回実施しただけでは思ったような結果が得られないケースがほとんどです。そのため、改善後も1週間・1ヶ月など定期的に効果検証・改善を繰り返していきましょう。

LPOツールを活用してLPのパフォーマンスを高めよう

LPのCVRを最大化するためには、LPOが欠かせません。そして、LPOは一度実施して終わりではなく繰り返し行うもののため、効率的に行うためにもLPOツールを導入することが大切です。

また、ツールによって機能やレベル、価格、サポート体制などが異なります。今回、解説した内容を参考に、最適なLPOツールを見つけましょう。

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