LP(ランディングページ)の改善は、Webサイトで商品購入や資料請求などのコンバージョンを獲得するために重要です。LPの効果を高めるには、構成やデザインに注意して制作する必要があります。

この記事では、LPの基本的な構成や改善するためのチェックポイント、LPの改善を進める手順などを解説します。企業のマーケターやリスティング広告担当者はぜひ参考にしてください。

目次

  1. LP改善で得られるメリット
  2. 効果のあるLPの基本的な構成
  3. LPを改善するチェックポイント
  4. LPの改善を進める際の手順
  5. LPOに役立つツール
  6. LPを改善してコンバージョンを獲得しよう

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LP改善で得られるメリット

LPの改善施策に取り組むと、次のようなメリットが得られます。

CV率が上がりやすい

1つ目のメリットは、LPのCV率(コンバージョン率)が上がりやすくなることです。LPで商品やサービスの魅力を十分に伝えたり、ターゲットユーザーの興味を喚起したりすることで、コンバージョンを促せます。

CV率が上がると、アクセス流入が変わらなくてもより多くのコンバージョン獲得が可能です。

リスティング広告の費用対効果が高まる

2つ目のメリットは、リスティング広告の費用対効果が高まることです。LPの改善によってCV率が上がるほど、CPA(顧客獲得単価)は下がる傾向があります。

例えば、10万円で広告が1,000クリックされた場合、CV率の違いによる費用対効果の変化は次の通りです。

CV率が1%の場合

1,000クリック × 1%(CV率)= 100件(コンバージョン数)
10万円 ÷ 100件 = 100円(CPA)

CV率が2%の場合

1,000クリック × 2%(CV率)= 200件(コンバージョン数)
10万円 ÷ 200件 = 50円(CPA)

このように、LPを改善してCV率が上がると、広告の費用対効果が高まります。

効果のあるLPの基本的な構成

ここでは、効果の高いLPの基本的な構成について解説します。

一気通貫型の導線を設計する

LPの導線を設計する際は、ユーザーがアクションにつなげやすくするために、入口から出口までシンプルな流れをつくることが重要です。一気通貫型の導線ができていると、アクセスしたユーザーをコンバージョンまでスムーズに誘導できます。

一方で、一気通貫型の導線になっていないと、ユーザーがコンバージョンにたどり着く前に離脱する可能性が高くなります。

また、フォームの設置場所が分かりづらい、余計な情報が多いなどの設計もユーザーが離脱しやすい要因となるので、コンバージョンまでの導線がわかりやすい設計を目指しましょう。

自社の商品・サービスに最適な構成にする

基本的なLPの構成は、「ファーストビュー」→「商品・サービス提案」→「お客様の声・導入事例」→「FAQ(よくあるご質問)」という流れになります。

しかし、商品やサービスによって最適な構成は異なり、ターゲットにあわせて構成を立てなくてはいけないため注意しましょう。

例えば、BtoB向けの商品やサービスを展開している場合、「商品・サービス提案」の後に「導入・契約までの流れ」を設置することで、顧客は具体的なイメージを立てやすくなります。また、ネームバリューのある商品やサービスの場合は、ファーストビューの部分でコンバージョン獲得を目指すのが効果的です。

このように、商品やサービスの特徴や強みによってLPの最適な構成は異なるということを留意しておきましょう。

レスポンシブデザインにする

LPを作成する際は、レスポンシブデザインを意識するようにしましょう。

レスポンシブデザインとは、デバイスの画面サイズにあわせてページが表示される設計を意味します。

LPを閲覧するユーザーがスマートフォンやタブレットを利用していたとしてもレスポンシブデザインに対応していれば、ページが見づらくなることはありません。

ページが見えづらくユーザーにストレスを与えてしまうと、離脱する可能性が高まるため、ユーザーの閲覧環境を配慮することが重要です。

LPを改善するチェックポイント

LPで思うような成果が得られない場合、構成やデザインなどの見直しが必要です。ここでは、PDF資料で解説されている9つのチェックポイントの中から、3つを抜粋して紹介します。

ユーザーニーズに合わせた構成になっているか

LPは、ターゲットユーザーのニーズに合わせた内容になっていることが重要です。まずは、ターゲットユーザーが解決したい課題や求めているものが何かを明確化する必要があります。

その上で、LPで伝える内容や順番などを見直しましょう。単に自社の商品やサービスの強みをアピールするだけでなく、ユーザーの心理を想定して構成を考えることが大切です。

ファーストビューに伝えたいメッセージが入っているか

ファーストビューとは、画面をスクロールしなくても目に入るLPの冒頭部分を指します。LPにアクセスしたユーザーの興味を引くためには、ファーストビューで伝えるメッセージが重要です。

ユーザーは、LPの内容が自分にとって役立つものかどうかを短い時間で判断します。ファーストビューに伝えるべきメッセージが入っていないと、LPを最後まで読み進めてもらうことができません。

特に、LPの滞在時間が短い場合や、途中での離脱が多い場合はファーストビューを見直してみましょう。

ボタンはクリックしたくなる文言か

LPでコンバージョンを促すためには、ボタンに記載する文言も重要なポイントです。クリックしたくなるような魅力的な文言を記載すると、CV率が上がる可能性があります。

例えば、単に「購入する」とだけ書かれたボタンよりも「送料無料!今だけ500円で購入」など、ユーザーにとってのメリットが書かれたボタンの方が魅力的です。

ボタンの文言を見直し、CV率に変化があるか検証してみましょう。

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LPの改善を進める際の手順

LPの内容をやみくもに変更しても、効率よく改善できるとは限りません。CV率を向上させるためには、正しい手順で改善を進めることが大切です。ここでは、LPの改善を進める際の手順を紹介します。

現状の課題を把握する

LPの構成やデザインなどを変更する前に、まずは現状の課題を把握しましょう。何を改善すれば、コンバージョン数の目標が達成できるかを確認します。

そもそもLPへのアクセス数が不足している場合は、広告出稿などLP改善以外の対策が優先的な課題です。アクセス数が多いにも関わらずコンバージョンが少ない場合、CV率や離脱率を改善する必要があります。

課題の原因について仮説を立てる

解決すべき課題が定まったら、原因について仮説を立てましょう。例えば、CV率が低いことが課題の場合、次のような原因が考えられます。

  • LPの内容がユーザーのニーズとずれている
  • 情報を伝える順番が適切でない
  • CVボタンがページの最下部にしかなく分かりにくい

様々な視点からLPを見直し、仮説を立てることが大切です。

仮説に基づいてテストを行う

特に重要だと思われるポイントから順に、仮説に基づくテストを実行しましょう。例えば、LPがユーザーニーズとずれているという仮説は、ファーストビューキャッチコピーや構成の変更などで検証できます。

ただし、同時に複数のテストを行ってしまうと、何が効果的だったか判断できません。テストは1つずつ順番に行い、その都度効果検証を行うことがポイントです。

LPOに役立つツール

LPを改善する際には、LPO向けのツールを活用すると、効率よく施策を進められます。LPOに役立つ主なツールは次の通りです。

ヒートマップツール

ヒートマップツールでは、LPがどこまで読まれたかを視覚的に確認できます。また、よくクリックされている箇所などもチェックすることが可能です。

LPの離脱率やCVボタンのクリック率を改善する際に、ヒートマップツールによる分析が役立ちます。

ABテストツール

ABテストとは、パターンを変えた2つ以上の施策を同時に実行し、より成果の高い方を見つけるテスト手法です。ABテストツールを導入すると、2種類以上のLPに対して自動的にアクセスを振り分け、CV率の高いパターンを特定できます。

Web接客ツール

Web接客ツールとは、アクセスしたユーザーに応じて最適なコンテンツを表示できるツールです。例えば、まだ資料請求をしていないユーザーに対しては資料請求のポップアップを表示し、請求済みのユーザーには別のポップアップを表示するといった施策ができます。

EFOツール

EFOとは入力フォームの最適化を表す用語です。EFOツールを導入すると、住所の自動入力やエラー項目のリアルタイム表示など、より使いやすいフォームを実装できます。

LPの課題を分析し、入力フォームページまでは遷移しているもののコンバージョンに至っていないユーザーが多い場合は、EFOツールの導入がおすすめです。

LPを改善してコンバージョンを獲得しよう

近年はデジタル化に伴って、BtoCだけでなくBtoB領域においてもインターネットを活用したマーケティングの重要性が高まっています。特に、リスティング広告の成果を高めるには、LPのパフォーマンス改善が大切です。

今回の記事では、リスティング広告の運用で課題を感じている企業や、LPの改善点が分からない企業の担当者に向けて、LP改善のチェックリストを紹介しました。

より良いLPを制作し、コンバージョンを獲得したい方はぜひ参考にしてください。

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