Webマーケティングに取り組んでいると、「もしかしたら問い合わせボタンの色を変えたほうが、クリックをするユーザーが増えるのでは?」などと日々仮説を立てるものです。しかし、その仮説が正しいのか検証するとしても、ページを変更してしまうと、変更前と変更後の比較を同じ期間に行えません。同条件で正しい比較をするにはABテストを実施する必要があります。

複数パターンのページを一定期間運用し、成果があったパターンを採用できるABテストは、仮説の検証にぴったりのテストです。簡単に実行できるツールが開発されるようになり、ABテストはマーケターにとって身近なテスト手法になりました。運用効率の良さなど多数のメリットから世界的に利用されているCMSであるWordPressにおいても、プラグインという形でABテストツールが存在しています。

今回は、ABテストができるWordPressプラグインをまとめました。WordPressを使っている方はチェックしてみてください。

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WordPressでABテストができるプラグイン

ここにピックアップしたWordPressプラグインは、ABテスト専用とは限らず、ABテストを含めた様々な機能を持つものもあります。日本製は少なく、日本語対応していない海外製が多いので、なかなか使いにくく感じるものもあるかもしれませんが、設定や操作はシンプルなので、実際にやってみると問題なく使えるでしょう。

A/B Testing for WordPress

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A/B Testing for WordPress – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

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A/B Testing for WordPress – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

WordPressのABテストのプラグインの中では新しい方に属するでしょう。コンテンツエディターでAパターンとBパターンのそれぞれを用意し、表示できます。このコンテンツエディターは非常にわかりやすく、プレビュー画面でイメージを確認しながら、ボタンの色やテキストの書体などを調整できる点が特徴です。ABテストの結果は、数値を一覧で確認できる、わかりやすい仕様となってます。また、SEOに影響がないように開発されているという配慮もポイントです。

Nelio AB Testing

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Nelio AB Testing – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

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Nelio AB Testing – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

Nelio AB Testingは、WordPressで制作したホームページの多く部分において、ABテストが可能なプラグインです。ランディングページ、固定ページ、投稿ページといったページ以外にもタイトルやディスクリプション、メニュー、ウィジェットなどに、幅広く対応しています。

使用できる機能に制限があるトライアル用の無料版と制限の無い有料版があります。有料版を使えば、テストの利用数の制限がなくなるだけではなく、ヒートマップテスト、クリックマップテストが可能になり、本格的な検証作業ができるようになります。

さまざまな機能を搭載していて操作が難しいようにも思われますが、管理画面はシンプルな仕様です。例えば、ページのABテストを実施する際には、現在のページをベースにB案を作成するか新規作成するかといった理解しやすい選択肢のもと、B案を作成しテストを進められます。さらに、ABテストにはゴールの設定が可能であり、ユーザーがどのようなアクションをすると目標通りに動いたのかカウントできるのです。英語のみ対応のプラグインですが、表示内容も機能的も使いやすいプラグインでしょう。

Title Experiments Free

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Title Experiments Free – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

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Title Experiments Free – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

ブログ記事を作成する際、複数のタイトルを設定でき、投稿後は表示回数やクリック数の確認が可能です。一目で状況を把握できるので、確認のための余計なプロセスがなく便利です。効果がある方を使用するので、数値の低いタイトルは自動的に表示されなくなります。

タイトルA/Bテストを目的としたシンプルなプラグインですので、決して複雑なことはできませんが、クリック率に大きな影響を及ぼすタイトルを手軽に評価できる点は便利です。プラグインを有効化すると、投稿画面に既存のタイトル欄以外に、新たなタイトル欄を追加できるようになるだけです。英語のみ対応したプラグインでありながら、操作に迷うことのない、誰にでも簡単に活用できるプラグインと言えるでしょう。

LIQUID CONNECT(リキッドコネクト)

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LIQUID CONNECT – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

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LIQUID CONNECT – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

LIQUID CONNECTは、ABテストの実施だけではなく、ユーザーの満足度を高められるWeb接客ツールです。新規ユーザーとリピーターによって表示するバナーを変更するといったターゲットとトリガーの設定が可能です。ランディングページのみにトリガーを設定したり、期間により表示するバナーを変更するといったターゲティングを重視した自由な設定ができます。利用時には管理画面からウィジェットを使って設定できるので、複雑さを感じないでしょう。何件でも自由に設定することが可能です。

ABテストにおいては、複数のバナーをランダムに表示でき、同時実施件数にも制限はありません。表示回数とクリック数はGoogleアナリティクスにイベントレポートを設定すればアクセス解析とともに確認できます。レスポンシブにも対応し、表示時のデバイスの指定ができるなど便利なプラグインです。

WordPress Calls To Action

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WordPress Calls to Action – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

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WordPress Calls to Action – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

ABテストやCTAの設置が可能なWordPressプラグインです。
ABテストの実施はとても簡単であり、既存のCTAをAパターンとし、追加でBパターンを作成します。2つのパターンを設置できれば、ユーザーによって表示するページが割り振りされます。表示回数とクリック数は一覧画面で簡単に確認できます。タイトル、画像、本文、ボタンのテキストとカラーなど、このプラグインのCTAに該当しているものであればABテストが可能です。

ちなみに、CTAの作成はテンプレートを選んでテキストや画像を追加するだけですぐに完成するので大変便利です。完成したCTAは設置位置を決めてショートコードを埋め込むだけで設置できます。

こじかABテスター

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こじかABテスター – こじかショップ本店

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こじかABテスター – こじかショップ本店

こじかABテスターは、シンプルで使いやすいABテストプラグインです。AパターンとBパターンの配信率の設定が可能です。ユーザーがページに訪れると、配信率に伴いどちらかのパターンを表示します。表示回数とクリック数、クリック率を計測でき、成果の比較が可能です。管理画面からデータを閲覧できるだけではなく、数値の一覧とともにグラフによりビジュアル化されたものを確認できますので、結果の把握がスムーズです。ABテストを行うページへの設定作業もタグを埋め込むだけなので、手間がかかりません。

有料のプラグインではありますが、日本人による制作であり、日本語に対応しているところにもメリットがあります。ABテストのWordPressプラグインは海外製が多いのです。決して難しい操作ではないとしても日本語対応のプラグインは使いやすいですし、今後のアップデート動向についても確認しやすいでしょう。このプラグインは、WordPressの公式ページで提供しているものではありませんので、販売ページの情報からの情報提供が大切です。

AdRotate Banner Manager

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AdRotate Banner Manager – WordPress plugin | WordPress.org

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AdRotate Banner Manager – WordPress plugin | WordPress.org

広告のABテストが無料でできるプラグインです。2パターンの広告のうち、どちらの方がクリックされやすいか調査できます。広告パターンは、グループ広告に属させられ、表示位置やカテゴリの設定が可能です。広告ごとに表示回数、クリック数、クリック率を確認し、成果を上げたものだけを残せます。利用にかかる準備にも負担は少なく、広告を表示させたい場所にコードを設置すれば利用可能です。