Webサイトを運営する上でABテストは欠かせない施策です。しかし、どのようにしてABテストを行えばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、ABテストを行う目的やABテストがよく使われるシーンと併せて、実際にテストを行う際の流れや、便利なツールを紹介します。

目次

  1. ABテストとは
  2. ABテストの目的
  3. ABテストがよく使われるシーンとやり方
  4. ABテストの進め方
  5. ABテストに欠かせない便利ツール
  6. 自社に合うものを選んで活用してみよう

▼事前に必ず押さえておくべきABテストの基本はこちら

【事例付】常に最適なLPを作るためのA/Bテスト入門ガイド

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初めてABテストをする方向けにABテストの基本をまとめました。改善事例も掲載しています。

ABテストとは

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ABテストとは、AパターンとBパターンという2つの比較対象物を用意して、どちらの方がコンバージョン率やクリック数が高いかを測定するWebマーケティング施策です。多くはWebサイト改善のために用いられます。

一般的にユーザーWebサイトの機能やコンテンツだけでなく、画像の大きさや配置、全体構成など視覚的な要素で次のアクションを変えます。コンテンツが同様であっても、ボタンの色やボタン内の文言で、ユーザーがボタンを押す確率は変わってくるのです。

ABテストは、サイト運営側がユーザーにとって欲しいアクションを実現するために行われます。

ABテストの目的

3つの目的
目的1. コストを抑えて効率良くCV獲得
目的2. リニューアルリスクを回避する
目的3. 勝ちパターンを追求し成果を出す

ABテストを行う際は、その目的を理解しておくことが重要です。ここではABテストを行う3つの目的について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

コストを抑えて効率良くCV獲得

基本のページ構成を大きく変えずに、目につくビジュアルのパターンを変えて検証するのがABテストです。一からページやサイト構築を行う必要がないため、作業時間やコストを抑えられる点がメリットと言えるでしょう。

このようにABテストは、コストを抑えながらCV獲得に効果的なページを検証し、効率よくCVを増やすことを目的としています。

リニューアルリスクを回避する

リニューアルリスクを回避するのも、ABテストの目的のひとつです。ページを新たに構築する際にURLを変えてしまうと、ユーザーがこれまで訪問できていたページダイレクトにアクセスできなくなってしまう危険性があります。また、SEO対策にも影響が出てしまうでしょう。

URLを変えることなく見た目だけ変えたパターンを作ることで、リニューアル時に生じやすいリスクを回避することができます。

勝ちパターンを追求し成果を出す

画像や文字、レイアウトなど効果的だと考えられるパターンをサイト内のさまざまなコンテンツでテスト公開することで、どういうビジュアルがユーザーの興味を惹くか探ることができます。

マイナーチェンジを繰り返し、一番ユーザーに親和性のあるパターンを追求し反映させることで、結果のでるサイトへと成長させることもABテストの目的です。

ABテストがよく使われるシーンとやり方

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ここでは、ABテストがよく使われるシーンと具体的なやり方について見ていきましょう。

Web広告

リスティング広告ディスプレイ広告、SNS広告などのWeb広告でもABテストがよく行われます。広告の役割はサイトに人を集めることです。広告バナーのクリエイティブによってアクセス数は大きく変動します。

具体的には、広告文を変えたり、バナーに入れる写真を変更したりといった方法でABテストを行います。広告文の長さを変えるだけでも結果に違いが生まれる可能性があるでしょう。
特に広告文のテストは最も少ない手間で効果を上げられる可能性が高い施策と言えます。

異なるクリエイティブの広告を2つ用意して一定期間同時に配信し、クリック率(広告が表示された回数のうち、クリックされてサイトにアクセスがあった割合)などを検証します。

LP(ランディングページ)

LP(ランディングページ)とは広告をクリック後、表示されるWebページを指します。広告でアクセスを集め、LPで見込み客に商品やサービスの魅力を伝えて成約させるという流れです。

LPでも文章の内容や画像、リンクボタンの位置といった要素が非常に重要となるため、一部の要素を変更してABテストを行います。

LPでは、特に内容が成約率を大きく左右します。2つの内容が異なるLPを用意して、サイトごとに比較するというのは、よく行われるABテストのパターンです。LPはホームページに比べて変更の影響範囲が少ないので、ABテストにはおすすめです。

ホームページ/サービスサイト

ホームページやサービスサイトの一部でABテストを行い、CV結果のデータを比較・検証します。中でも、トップページでABテストを行うと効果的です。トップページ中のキャッチやサイト紹介文、メインビジュアルなどを変えていくつかパターンを作成します。

まずは、メインビジュアルを変更してみることをおすすめします。ここを変更するだけでもCVRが変わってくる可能性があるでしょう。一番目に飛び込んでくるメイン画像から、ユーザーがどのように反応するのかを検証することが大切です。

次にリンクボタンの位置なども変更してみましょう。リンクボタンは特に、クリックしやすいデザイン・位置に変更することによってエンゲージメントに大きく影響を及ぼす可能性があります。

▼事前に必ず押さえておくべきABテストの基本はこちら

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ABテストの進め方

ABテストの流れ
1. 目的を整理する
2. 仮説を立てる
3. 影響範囲を予測
4. テスト結果を検証

ここでは、実際にABテストを行う際の流れと成果に結び付けるためのポイントを解説します。

1. 目的を整理する

ABテストを行うにあたって、コンバージョンを上げるなど、何を目的とするのかを明確にしましょう。その上で目的を達成するため具体的な指標を設定することが重要です。

例えば「直帰率を下げる」「アクセス数を上げる」など、コンバージョンを拡大するための改善を、アクセス解析ツールを用いて設定するとよいでしょう。

また、一度に多くのことを変更すると何が効果的なのかわからなくなってしまうため、目的を踏まえて変更点を絞ることも大切です。

2. 仮説を立てる

現状のどこが問題なのか、どう改善すれば効果を得ることができるのか仮説を立てます。現状のサイト内容をよしとせず、問題を見つける姿勢で取り組むことが大切です。

さらに、デザインの美しさにこだわらず、ユーザーの視点から導線や内容などをチェックすることが重要です。

3. 影響範囲を予測

仮説通りにテストを行っても、思ったように効果が表れない場合もあります。例えば、テスト後にユーザーアクセスが想定外に減少したなど、テスト結果が悪くなる場合もあるでしょう。

そうした場合にも対処できるよう、あらかじめ多くの影響を予測しておくことが重要です。

基本的には十分なサンプル数が貯まるまで計測するのが王道ですが、初動を見てあまりにもパフォーマンスが悪い場合はテストを中止するなど、テスト開始後のチェックのタイミングなども意識しておきましょう。

4. テスト結果を検証

テスト結果で一喜一憂するのではなく、そこからどう手を打つのかが本来のテストの目的といってもよいでしょう。結果がでたら、テスト前の仮説を振り返り、仮説自体の評価を行うことが重要です。

仮説が間違っていた場合は、どこが間違っていたのかを考え、次のABテストに活かしましょう。このようにPDCAを回すことで、徐々に成果が現れ始めます。

なお、ABテストはコンバージョンに繋がる要素やアクセス数が多いページなど、影響の大きい箇所から行うのがおすすめです。影響の大きい箇所が少しでも改善できると、全体のコンバージョンの向上に結び付きます。

ABテストに欠かせない便利ツール

ABテストに慣れていない方であっても、ツールを使えば簡単にテストを実施できます。ここでは、おすすめの無料・有料ツールの特徴をそれぞれ紹介します。

無料のABテストツール

まずは無料のABテストツールから見ていきましょう。

Google Optimize(グーグルオプティマイズ)

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画像引用:Google Optimize

Googleオプティマイズとは、Googleのサービスである「Googleオプティマイズ360」の無償版です。ABテストツールの中には初月無料のABテストツールはたくさんあっても、半永久的に無料のABテストツールはなかなかありませんが、Googleオプティマイズはその1つです。

使用方法は、Googleアカウントを作成してテストケースを作り実行するだけです。Googleアナリティクスと紐づけてテスト結果を確認することができます。どのABテストツールを使うか決まっていない場合は、はじめの一歩としてGoogleオプティマイズを使うとよいでしょう。

Web初心者でもわかる!Googleが新たに発表したGA連動型A/Bテストツール「Google

Web初心者でもわかる!Googleが新たに発表したGA連動型A/Bテストツール「Google

2016年9月末、新たにGoogleが発表したA/Bテスト・パーソナライズツールの「Google Optimize(beta)」をご存知でしょうか。このサービスを使うことによって、Webサイトのコンバージョン率が上がったり、ゴールまでのユーザーの動きを正しく可視化できるようになります。 今回は、「Google Optimize(beta)」の核心に迫り、その詳細と何が強みのかについて、初心者でもわかるように解説していきます。ご期待ください。

Juicer

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画像引用:Juicer

Juicerは、複数のマーケティングツール群の総称ですが、その中にABテストツールがあります。ABテストツールの基本機能はすべて無料です。1行のタグをサイトに埋め込むだけですぐに利用が可能なので、こちらも簡単にテストが開始できます。

また、複雑な機能や玄人好みの機能はあえて実装せず、シンプルなのも特徴です。そのため、多変量ABテスト(複数個所を変更したテスト)などには対応せず、1箇所変更によるABテストのみ実施できます。

有料のABテストツール

有料のABテストツールは、豊富に種類があります。特に有名なABテストツールは有料であることがほとんどなので、それだけ改善効果が高いといえそうです。

Kaizen Platform(カイゼンプラットフォーム)

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画像引用:Kaizen Platform

日本国内で最も有名だと言えるABテストツールがKaizen Platformです。Kaizen Platformでは、テストパターンの作成はドラッグ&ドロップで実行可能なので、比較的簡単にテストパターンが作成できます。

また、多数のグロースハッカーと連携しているので、サイトの具体的な改善案やテスト結果分析などはグロースハッカーに協力してもらうこともできます。費用は一律金額ではなく、見積もりとなっています。

Adobe Target(アドビターゲット)

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画像引用:Adobe Target

画像やコピー、UIなどを含むあらゆるパターンを比較テストできます。Adobe Targetの最大の特徴は、ターゲティングであるテスト対象者を細かく設定できることです。

ユーザーの居住地域や訪問回数、ブラウザのタイプやバージョン、言語、OS検索エンジン、パラメーターなど、あらゆる項目からターゲティングが可能です。

Optimizely(オプティマイズリー)

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画像引用:Optimizely

海外で最も有名と言える有料ABテストツールがOptimizelyです。Optimizely社は、2008年のアメリカ大統領選挙運動でオバマ陣営のディレクターを務めたDan Siroker氏とPete Koomen氏によって設立された会社です。

世界の大手企業4000社以上で利用されており、世界No.1のABテストツールと言われています。実施可能なテストタイプもABテスト、多変量テスト、複数ページテストなどバリエーションが豊富です。

日本でOptimizelyを利用したい場合は、日本のOptimizely代理店を通すため、価格も代理店によって異なります。直接取引はほぼないようです。

SiTest(サイテスト)

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画像引用:SiTest

SiTestは、テストパターンを作る際にドラッグ&ドロップで要素の入れ替えができるため、HTMLCSSの知識がない非エンジニアでも簡単にテスト実施ができます。

手間がかからないことからスピーディーにテストを繰り返せるため、PDCAを高速で回せます。テストの条件はOS、ブラウザ、時間帯、曜日などで設定が可能です。

自社に合うものを選んで活用してみよう

ABテストは、自社サイトを最適化するために重要な施策です。ABテストは必要以上のコストをかけずにコンバージョンを獲得できるなどメリットも多いため、サイトを運営する上では必ず行うことをおすすめします。

なおABテストを行う際は、あらかじめ目的やポイントを押さえておくとスムーズに進められるでしょう。ツールを利用する場合は、それぞれに特徴があるため、自社の目的に合ったツールを選ぶことが大切です。

▼事前に必ず押さえておくべきABテストの基本はこちら

【事例付】常に最適なLPを作るためのA/Bテスト入門ガイド

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WordPress(ワードプレス)でABテストをする

WordPress(ワードプレス)で簡単にABテストができるプラグインまとめ

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複数パターンのページを一定期間運用し、成果があったパターンを採用できるABテストは、仮説の検証にぴったりのテストです。簡単に実行できるツールが開発されるようになり、ABテストはマーケターにとって身近なテスト手法になりました。運用効率の良さなど多数のメリットから世界的に利用されているCMSであるWordPressにおいても、プラグインという形でABテストツールが存在しています。 今回は、ABテストができるWordPressのプラグインをまとめました。WordPressを使っている方はチェックしてみてください。