この記事は、2016年9月16日の記事を再編集したものです。

ホームページを運営する上で、ユーザーがホームページ上のどこをよく閲覧しているのか、どのような導線でコンバージョンに至っているのか、といったチェックはWeb担当者にとっては欠かせない業務です。なぜなら、ユーザーの動きから「どこに興味・関心があるのか」を知ることで、ホームページの改善を図ることができるからです。

しかし、一般的なアクセス解析では数値から "ユーザーの行動" を分析ができるものの、細かな行動までは知ることができませんでした。そこでオススメしたいのがヒートマップです。

今回は、訪問ユーザーの行動を可視化し、ホームページの改善点を見付けることができるヒートマップツール11選をご紹介します。

自社に最適なツールを見付けて改善に役立ててみてはいかがでしょうか。
  

ヒートマップとは

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ヒートマップとは、訪問してきたユーザーがホームページ上で、どのような行動をとっているのかを明確に色で可視化したものです。

例えば、ページ内でよく見られている部分は、そうではない部分はというように色で示すことで、どこに注目されているかが一目でわかります。閲覧してもらいたい部分と実際に閲覧されている部分の違いを知ることで、ホームページ運用ならびに改修・リニューアル時に役立ちます。

ヒートマップには、クリックトラッキングアイトラッキングマウストラッキングといった様々な種類があります。複数のトラッキングを扱うことで、より鮮明にユーザーの足跡を確認できます。
  

アクセス解析との違い

ホームページの "ユーザー訪問数" や "滞在時間" を計測できるツールとしては、これまでアクセス解析ツールが一般的でした。どのくらい滞在したのか、どんな経路で閲覧したのか、ユーザーの細かな動きを数字で把握できるアクセス解析ツールは、現在も高い需要があります。

しかし、アクセス解析ツールでは、ページ内でユーザーがどんな動きをしたのかを把握できずユーザー心理を掴むことは困難です。これに対してヒートマップは、ページごとにユーザーの細かい動きが掴めるため、何が気になってそのページに滞在してくれたのかなどを理解することができます。

アクセス解析ツールがホームページ全体の状況を教えてくれる一方で、ヒートマップは細かな視点からユーザーのニーズを教えてくれるのです。
  

ヒートマップでわからないこと

ヒートマップは、ユーザーの行動が詳細にわかる便利なツールですが、もちろん全てが計測できるわけではありません。

例えば、ヒートマップで注目されている部分が可視化されても、(そこが)なぜ人気があるのかについては推測することしかできません。ユーザーが本当に満足しているのかは、ユーザー本人に訊ねてみないと真意はわかりません。

ヒートマップを導入しても、結果からユーザーの的確なニーズを掴めなければ改善にはつながりません。アクセス解析ツールA/Bテストなどのツールを複数組み合わせて使用することをオススメします。
  

ヒートマップで知っておきたい用語

クリックトラッキング

クリックトラッキングでは、Webページのどの部分がクリックされているかがわかります。中には誤ってクリックされてしまいがちな部分もわかるため、ホームページの改善に役立ちます。
  

マウストラッキング

マウストラッキングでは、ユーザーがどのようにマウスを動かしたかがわかります。マウスの動きだけではなく、動かす速度もわかるため、注目されがちな部分と読み飛ばされがちな部分をそれぞれ把握できます。マウストラッキングは録画機能を駆使してマウスの動きを撮るため、コストがかかることが多く、無料で使えるものはほとんどありません。

マウストラッキングの導入を検討している人は、低コストで導入できるツールを探してみましょう。
  

アイトラッキング

アイトラッキングでは、ユーザーの目の動きやその速さがわかります。動きを録画するため、Webページの閲覧状況を確認できる機能です。ユーザー自身も意識していない目の動きをヒートマップで可視化し、潜在的な需要を解析できます。
  

オススメのヒートマップツール8選(有料版)

1. Clicktale

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Clicktale

イスラエルで開発され、現在では世界で約100,000社が導入している解析ツールです。ユーザーの行動を可視化するために、リアルタイムモニターやフォームの解析、コンバージョン・ファネルなどの機能が実装されています。

メイン機能であるヒートマップ機能では、マウスの動きを集計してマウスヒートマップとして表示してくれます。訪問ユーザーがどこに注目しているのかが可視化されるため、それをヒントにホームページの改善につなげることができます。また、訪問ユーザーがクリックしたあらゆる場所も可視化されますので、コンバージョンに至るまでの導線を見直す手助けにもなるでしょう。

日本語でのサポート体制も整っていますので、導入時はもちろんツールの活用法なども相談できます。
  

2. VWO

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https://vwo.com/

ヒートマップが実装されているA/Bテストツールです。HTML/CSSの知識やデザイナーがいなくてもA/Bテストを実施できます。そのほか、A/Bテスト以外にも、ヒートマップで仮説の設定が可能で、ホームページ内のどこがよくクリックされているのかを把握し、訪問ユーザーの行動を可視化することが可能です。

また、訪問ユーザー別のマウスの動きをデータとして取得することができるため、コンバージョンに至るまでの導線の最適化にも活用できるでしょう。

スマートフォンのホームページにも対応しており、フォームを分析してどこの項目で離脱が起きたのかというデータを抽出、そのデータをもとにフォームの最適化、多岐にわたるセグメント機能によって細かな分析が可能です。


  

3. Appsee

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Appsee

Appseeは、アプリの利用状況を可視化する分析ツールです。

アプリ画面全てにおける、ユーザーのタッチジェスチャーが記録されます。記録されたデータはヒートマップとして可視化されるため、ユーザーがよくタップしている箇所や関心を持っているエリアなどがわかり、ユーザー行動を理解する手助けとなります。

コンバージョンに至るまでの導線でも、ユーザーからあまりタップされていない要素の分析やアプリ内のどこでユーザーが時間を使っているのかなど、アプリの利用分析が可能です。アプリユーザビリティ向上を検討する際、活用してみてはいかがでしょうか。
  

4. USERDIVE

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USERDIVE

ホームページに訪問したユーザーのマウスの動きや滞在時間などをヒートマップで確認できるUX解析ツールです。数値データだけでは掴めない、マウスの動きやクリック、スクロールなどのデータをヒートマップとして可視化することができます。

USERDIVEの特徴的な機能は、ユーザーの行動を動画で再現する動画分析機能が実装されている点です。ホームページ内の訪問ユーザー行動をありのままに可視化し、各訪問ユーザーがどのような動きをしているのか定性的な判断もできます。

詳細な分析を行うために、19のフィルター機能が搭載されていますので、ホームページ全体の流れはもちろん、より細かな分析が可能です。アプリの利用状況を分析する「USERDIVE for Apps」も提供されていますので、アプリを運営している担当者の方にオススメです。
  

5. Mouseflow

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Mouseflow

Mouseflowは、セッションリプレイ機能とヒートマップ機能が利用できるツールです。セッションリプレイ機能では、特定のユーザーに絞り込んでスクロールやクリックの動きを分析できます。そのため、購入まで至ったユーザー広告から流入してきたユーザーなど、それぞれの特徴ごとの分析が可能です。

ヒートマップ機能では、クリックやスクロール、マウスの移動などを計測する「クリック・ムーブメントヒートマップ」と、ユーザーに良く見られたページを計測する「スクロール・アテンションヒートマップ」があります。分析したい項目に応じて詳細に分析できるので、顧客の心理を深く考察できます。
  

6. BOOSTEC

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BOOSTEC

BOOSTECは、ヒートマップA/Bテスト・メール分析など、様々な機能を揃えたECグロースハックシステムです。特徴としては、EC(ネットショップ)に特化した機能であることです。BOOSTECでは、コンバージョンの数だけではなく、コンバージョン後の来訪まで分割して分析でき、ネットショップが抱える課題、常連の方や数回しか購入いただけていない方の行動等を可視化することが可能です。

例えば、運営するネットショップのカートと直接連携することで、コンバージョンの件数だけではなく、"どの商品" が "いつ売れた" のかまで分析できます。
  

7. MockingFish

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MockingFish

MockingFishは、ヒートマップ機能やA/Bテストを通じて、Webページを最適化できるツールです。ほかにも、多変量テストやスプリットテスト機能も利用できます。

全ての使いやすいエディタも用意されており、コーディングの知識がなくてもページを変更できるので、Mockingfishの分析をもとにした改善もスムーズに行えます。ユーザー解析だけではなく、効果的なリンクやボタンなど、Webページの改善のための機能も揃っているため、ワンストップでPDCAを回していきたい方にオススメです。
  

8. UXCam

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UXCam

UXCamは、スマートフォンアプリ向けの分析ツールです。ヒートマップだけではなく、ユーザーの全ての行動を把握した上での分析・改善が可能です。

月に10,000セッションまで無料で利用でき、有料版では最適化のためのコンサルティングや専用アカウントマネージャーなども利用可能になります。まずは無料版で試してみるのをオススメします。
  

オススメのヒートマップツール3選(無料版)

1. User Heat

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User Heat

無料で使用できるヒートマップ解析ツールです。訪問ユーザーがホームページ内のどこをクリックしたのかや、どこを閲覧しているのかといった基本機能が利用できます。

導入も簡単で、解析したいサイトのURLを入力し、発行された解析用のタグを埋め込むだけで使用できます。「熟読エリア分析」「クリックエリア分析」「終了エリア分析」等の観点でヒートマップを利用できます。

無料で30万PV / 月まで分析することができ、30万PVを超えた場合は計測が止まるシステムになっています。
  

2. Ptengine

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Ptengine

メールアドレスと簡単な情報を登録するだけで利用できます。スマートフォン・PC・タブレットに対応しており、25,000PVまで無料です。

サイト内で今見られているページや訪れているユーザー情報を、リアルタイムで見ることができるが特徴です。また、分析レポートもURLで簡単にシェアできるため、チームのメンバーと連携して改善を行う際に便利でしょう。WordPressプラグインも用意されています。
  

3. SiTest

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SiTest

人工知能が搭載された解析ツールです。人工知能がA/Bテストを行ってホームページを自動最適化してくれるほか、比較分析機能によって施策前後のヒートマップを照らし合わせ、ネックがどこにあるのかを判断します。ページ上でユーザーがどのように動いたかを録画・再生できる「マウスムーブ」という機能も用意されており、無料で利用することができます。

無料で計測できるPV数は、3,000PVとほかと比較すると少なめですが、ページ数は無制限のため多くのページを解析したい場合は特にオススメです。

ヒートマップツールと併用したいツール

アクセス解析ツール

アクセス解析ツールを使用することで、Webページの訪問者数滞在時間セッションクリック数といった多くの指標を解析できます。

ページごとの閲覧状況を細かく分析できるヒートマップとは対照的に、ホームページ全体の数字が打ち出せるため、ヒートマップと一緒に使うと、マクロ・ミクロ両方の視点からサイトの状況がわかります

アクセス解析ツールの数は非常に多く、機能も提供会社によってまちまちですが、アクセス解析ツール初心者からはGoogleが提供する無料の「Googleアナリティクス」が最も一般的です。

参考:
Googleアナリティクスとは|ferret
  

ユーザーテスト

ヒートマップのデメリットは、ユーザーの本音や心理までわからない点にあります。なぜこのページへのアクセス数が少ないのか、ページ上の情報に本当に満足しているのかどうかなど、数々の疑問はユーザーに聞いてみない限り、正解には辿り着けません。

ユーザーのリアルな声を知りたい時は、ヒートマップツールと一緒にユーザーテストの導入をオススメします。実際のユーザーにアンケートをとるユーザーテストは、これまでコストと手間がかかると敬遠されていました。しかし、近年ではWeb上で行えるリモートテストの開発が盛んで、需要も高まっています。

参考:
サービス成功の鍵を握る!テストマーケティングの基本的な手法を解説|ferret
  

A/Bテスト

Webページのデザイン案で、複数のパターンの中から1つを選ぶ作業というのは、なかなか骨が折れるものです。皆さんもこうした経験あるのではないでしょうか。

この場合、一度、2つのデザイン案まで絞って、最終的に残った2案を採用してテストを行います。そして、結果として、ユーザーの反応がよかったデザイン案を本採用するテストのことをA/Bテストといいます。

Webマーケティングを行う時にホームページインターネット広告ランディングページなど幅広い分野で使われている、信頼性の高いテストです。

参考:
A/Bテストを行う時に知っておきたい基礎知識・事例厳選4選|ferret  

まとめ

訪問ユーザーの行動を可視化するヒートマップツールを使用することで、ホームページの改善点を発見しやすくなります。また、数値上では気が付かなかったコンバージョンへの障害が見付けやすく、訪問ユーザーのニーズを把握する上でも有効です。

Googleアナリティクスなどのアクセス解析と併せてヒートマップツールを使用し、定量的・定性的に分析してみてはいかがでしょうか。