インターネット広告やSNSの管理画面で見かける「インプレッション(imp)」という単語の意味、正しく理解できていますか?今回はインプレッションの意味と、混同しやすい「PV」「エンゲージメント」「リーチ」との違いを解説します。

インプレッションは広告や投稿の表示回数を表し、担当者にとっては覚えておきたい用語の1つです。まずは基本の意味を押さえて、正しく使い分けられるようになりましょう。

目次

  1. インプレッション(imp)とは
    1. インプレッション(imp)に関連した指標:CTR
  2. インプレッション(imp)とPVの違い
  3. インプレッション(imp)とリーチの違い
  4. インプレッション(imp)とエンゲージメントの違い
  5. インプレッション(imp)だけで判断してはいけない
  6. インプレッション(imp)は表示回数

インプレッション(imp)とは

インプレッション(impression)とは、「印象」や「刻印」といった意味の英単語です。リスティング広告やDMP広告などのインターネット広告において広告が表示された回数を指します。「imp(インプ)」または「imps」と略して表記されることもあります。こちらも合わせて覚えておきましょう。

TwitterやFacebookなどでは、広告以外だけでなく通常の投稿が表示された回数もインプレッションとして表現されています。

例えば、Facebookでは同じ投稿であっても別の人がシェアしたことで、再度ニュースフィードに表示されることがあるでしょう。そういった場合、表示された回数に応じてインプレッションは計測されます。

参考:ツイートアクティビティ管理画面|Twitterビジネス

ツイートアクティビティ管理画面|Twitterヘルプセンター

インプレッション(imp)に関連した指標:CTR(Click Through Rate)

広告や投稿など発信した情報からコンバージョンを得るには、ユーザーに見てもらうことが前提となります。その意味ではインプレッションも重要な指標の1つと言えるでしょう。しかし、インプレッションが多いほど高い成果を生むとは限りません。

例えば100回広告を表示させるために、10万円をかけていた場合、1インプレッションあたり1,000円かかっていることとなります。それなのに100回のうち誰も広告をクリックせず、成果が0だったらどうでしょうか。このように成果を測るには表示回数だけでなく、表示されたコンテンツが成果に結びついているかどうかを計測する必要があるでしょう。

この時覚えておきたいのがCTR(Click Through Rate:クリックスルーレート)」という指標です。CTRは「クリック率」とも言い、以下の数式で求められます。

CTR=コンテンツのクリック数÷インプレッション×100

広告が消費者の心を掴み、興味を持たれているかどうかを測るためには、CTRが指標の1つとなります。広告や投稿の質を評価する際には、インプレッションだけでなくCTR などの他の指標も合わせて見るようにしましょう。

インプレッション(imp)とPVの違い

インターネット広告において「インプレッション」と「PV」を混同している人もいるかもしれません。

PVユーザーが見たページを表します。広告が掲載されているページが見られた回数は、広告が表示された回数(インプレッション)と必ずしも同じ数値になるとは限りません。

例えば1ページに3つの広告が掲載されているページを1回見た場合、PVは1です。しかし、広告は3回表示されているので、インプレッション数は3となるでしょう。

インプレッションもPVも「見られた数」ということで混同してしまいがちなので注意しましょう。

参考:インプレッションの意味とPV・リーチ数との違い

インプレッション(imp)とリーチの違い

インプレッションとリーチも間違われやすいワードです。リーチとは、広告または投稿が表示されたユーザー数を表します。

「表示回数とユーザーは同じ数じゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。具体的に駅に掲示されたポスターを考えてみると、その違いがわかるでしょう。

あなたがA駅のホームで「◯◯株式会社」のポスターを見たあと、用事を終えてまたA駅のホームに戻ってきたとします。この時、広告が見られた数は2回ですが、見た人はあなた1人でしょう。このように、リーチとインプレッションは必ずしも同じ数字になるわけではありません。

例えば、1ページに3つの広告が掲載されているページを同じユーザーが2回に渡って見た場合、PV2・インプレッション6・リーチ1となります。

参考:インプレッションとリーチの違いは何ですか。|Facebookヘルプセンター

インプレッション(imp)とエンゲージメントの違い

TwitterやFacebookなどのSNSを運営する上で意識したいのが「インプレッション」と「エンゲージメント」の違いです。

エンゲージメントとは投稿に対してユーザーが起こしたアクションの総数を指しています。このアクションの内容はSNSによって下記のように異なります。

Facebook…いいね!、シェア、コメントなど
Twitter…リツイート、いいね、URL・ハッシュタグ・ユーザー名などのクリックなど

ファンの数に対して1投稿あたり得たエンゲージメントの割合を「エンゲージメント率」といい、Facebookではこのエンゲージメント率が投稿の表示回数(インプレッション)に影響すると言われています。

「インプレッション」と「エンゲージメント」はともに、SNS運営の中では基本的な指標です。それぞれの意味を掴んで、投稿内容の正しい評価が行えるようにしましょう。

参考:投稿のエンゲージメント|Facebookヘルプセンター

気になるマーケ用語 【エンゲージメント】【エッジランク】

インプレッション(imp)だけで判断してはいけない

ここまでの解説で、インプレッションが広告やSNS投稿の表示回数ということはわかったでしょう。それでは広告やSNS投稿のインプレッションは、高ければ高いほど良いのでしょうか?答えは「No」です。

例えば広告の場合、インプレッションの高さは認知拡大の基準にはなりますが、そこからクリックされていなければ、必ずしも効果がある広告とは言い切れません。特にインプレッション課金型の広告を出稿している場合、無駄に予算だけが消化されることもありえます。SNS投稿であっても、多くの人に見られているだけでシェアやコメントがつかなければ、訴求したいことがフォロワーに届いているのか判断できないこともあるでしょう。

このように、インプレッションの数値が高いからといって、手放しに喜んでいてはいけません。インプレッションがひとつの重要な指標であることに間違いありませんが、他の指標と見比べながら成果を判断していく必要があるでしょう。

インプレッション(imp)は表示回数

インプレッションとはインターネット広告においては「広告の表示回数」、TwitterやFacebookでは「投稿の表示回数」を示します。1ページごとの閲覧数を表すPVや閲覧したユーザー数を示すリーチとは、見ている数値が異なるので注意しましょう。

また、Twitterではツイートへの反応を合計した数値であるエンゲージメントと、ツイートの表示回数を表示したインプレッションは異なります。インプレッションは広告やSNSを運営する上では、基本的な指標の1つです。広告や投稿に対して正しい評価が行えるよう、用語の違いをおさえておきましょう。

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