チームメンバーの強み・弱みの理解がマネジメントのカギ!定番の自己分析フレームワーク6選
新任マネージャーの中には、現場で働いていた時は成果が出せていたにも関わらず、マネジメントをする立場としては思うように成果が出せないと感じている方もいるのではないでしょうか。
マネジメント業務は、チームをまとめ、組織全体として成果を生み出すことがゴールです。そのため、現場の個人としての立ち回りと業務の視点が異なります。
いかにメンバーの強みを理解し、円滑にチームワークを形成できるかを考えることが大切です。
そこで、メンバーの強みを理解するためにオススメなのが*「自己分析フレームワーク」*です。
メンバー各々の自己分析から「どういった業務に向いているのか」を理解することで、成果に繋がるマネジメントを実行しやすくなります。
今回は、代表的な自己分析フレームワークを紹介します。手法はそれぞれ異なりますので、自身のチームで実施できそうなフレームワークを活用してみてはいかがでしょうか。
代表的な自己分析フレームワーク6選
1.ストレングスファインダー
「ストレングスファインダー」とは、アメリカの世論調査・コンサルティング企業 ギャラップ社が開発した自己分析手法です。計34種類に分類した「資質」から自己が持つ資質4つを見つけ出すという自己分析を行います。177問の設問に答えることで、回答者の「強み」がわかるという仕組みです。
34種の資質は下記のように分類されます。「実行力の資質」「影響力の資質」など、それぞれの資質に応じてチームの人材配置が行えることからマネージャーであれば覚えておきたい自己分析方法です。
< 実行力の資質 >
アレンジ、回復志向、規律性、公平性、慎重さ、信念、責任感、達成欲、目標志向
< 影響力の資質 >
活発性、競争性、コミュニケーション、最上志向、自我、自己確信、社交性、指令性
< 人間関係構築力の資質 >
運命思考、共感性、個別化、親密性、成長促進、調和性、適応性、包含、ポジティブ
< 戦略的思考力の資質 >
学習欲、原点思考、収集、戦略性、着想、内省、分析思考、未来志向
ストレングスファインダーの設問は「Gallup Strengths Center」で受けることができます。
アクセスコードの購入もしくは、ギャラップ社のマーカス バッキンガム氏とドナルド・O・クリフトン氏の共著『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす』に付属するアクセスコードを利用します。
参考:
心理学を取り入れることで人材配置に悩まない!ストレングスファインダーでメンバーの特性を理解しよう|ferret [フェレット]
2.ジョハリの窓
「ジョハリの窓」とは、サンフランシスコ州立大学の心理学者であるジョセフ・ルフト氏とハリー・インガム氏の共同研究で発表された心理学を元にした自己分析フレームワークです。
誰もが知っている自分の特徴、自分だけが知っている自分の特徴、自分は気づいていないが他人が知っている特徴、誰も知らない自分の特徴を、下記のフレームワークに書き出すことで自己分析を行います。
手順は以下の通りに行います。
1.チームで集まる
2.「自己開示」を行うために全員で自己紹介を行う
3.自分の「19種の性格の要素」を白紙に書き出す
4.特定のチームメンバーに対して該当する「19種の性格の要素」を白紙に書き出す
5.チームで回しながら上記の作業を繰り返す
6.自分で書き出した性格、相手に出してもらった性格をジョハリの窓に書き込む。この作業をチームメンバー全員行う
7.全員で回し読みをする
19種の性格の要素は、下記の記事を参照してみてください。
参考:
自己分析をするなら知ってて当たり前!今さら聞けない「ジョハリの窓」の行い方とポイントを解説|ferret [フェレット]
3.Will Can Must
「Will Can Must」は、「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」「Must(やるべきこと)」をもとに自己理解を深める自己分析フレームワークです。リクルートホールディングスが人材育成のために実施しています。
チームメンバーが主体性を持って業務に取り組むためのフレームワークとして活用できるでしょう。
「Will」の項目には、2~3年先のキャリアイメージを書き出し、「Can」には業務に活かしたい、自分自身の強みや改善したい課題を書き出します。「Must」には、業務における具体的な定量目標やプロセスを書き出します。
チームメンバーが記載した「Will」「Can」「Must」シートを元にマネージャー層で議論し、人材育成や配置を行うというものです。
参考:
従業員を育む仕組み | リクルートホールディングス - Recruit Holdings
4.SWOT分析
「SWOT分析」とは、経営戦略やマーケティング戦略に活用されることの多いフレームワークです。個人の自己分析フレームワークとしても活用することができます。
「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4つに対して、下記に該当する自己の要素を書き出します。
Strength(強み):自身が思う強み、他者と比べたとき優位な強み
Weakness(弱み):自分自身の弱み、他者と比べた時劣る弱み
Opportunity(機会):どういった機会に自分の強みを活かせるのか外的要因
Threat(脅威):自身の強みを損ねる環境変化や外的要因
書き出した上で、「Strength × Opportunity」「Weakness × Opportunity」のように、要素を組み合わせ行動(や戦略)を分析します。
例えば、「強みと機会が組み合せることで業務に活かせることはなにか」など、分析することでチームメンバーの役割を理解することができます。
参考:
SWOT分析とは〜考えを整理する考え方を理解しよう|ferret
5.エニアグラム診断
エニアグラムとは、個人が持つ資質を9個に分類します。「完璧主義者」「援助者」「達成者」「芸術家」「観察者」「忠実家」「楽天家」「挑戦家」「調停者」に分類されます。
それぞれの資質を設問に答えることで導き出します。それぞれの資質と、相性の良い資質が上記の図のように表すことができます。これらの資質に優劣はなく、それぞれが自分の資質に合った強みを互いに活かすことができるため、チームの人材配置に活用できるでしょう。
NPO法人 日本エニアグラム学会にて「簡易タイプ診断 | 日本エニアグラム学会」を受けることができます。
6.モチベーショングラフ
「モチベーショングラフ」とは、生まれてから現在に至るまでの期間に対して、どれくらい充実していたかをグラフで記載する自己分析フレームワークです。
下記の図のように、縦軸が充実度、横軸が期間として主観でグラフを作成します。
どういう経験をすると充実度が高まり、なにを経験したとき充実度が下がったのかを分析することができます。
また、充実度のグラフに加え、「その時具体的になにを行っていたのか」を記載することで、経験からみた「その人の資質」を導き出すことができます。チームメンバーへ仕事を任せる際の参考になるでしょう。
参考:
“自己分析“は就活でどうして必要なの? 方法は? - リクナビ
まとめ
自己分析フレームワークは、実施する自身の強みや他者との違いを理解するために活用できます。
「ストレングスファインダー」のように、自身を客観視することで強みを見出す手法から、「ジョハリの窓」のように他人からみた自分のしらない強みを分析する手法まで様々です。ただし、自己分析フレームワークはあくまで「絶対的な自己」がわかるものではなく、傾向を判断するものなので過信は禁物です。
とはいえ、メンバーはもちろん、自分自身のマネージャーとしての役割を理解し、効果的な人材配置を行う上で役立ちます。マネジメント業務に課題を抱えているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
- フレームワーク
- フレームワークとは、アプリケーションソフトを開発する際によく必要をされる汎用的な機能をまとめて提供し、アプリケーションの土台として機能するソフトウェアのことです。 元々は枠組み、下部構想、構造、組織という意味の英単語です。アプリケーションのひな形であり、これを開発に利用することで、大幅な効率の向上が見込めます。
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- コンサルティング
- ビジネスはより高度化し専門的になっています。そこで、事業者のみならず専門家を呼び、彼らからアドバイスを受けながら、日々の活動を確認したり、長期の戦略を考えたりします。その諸々のアドバイスをする行為自体をコンサルティングといい、それを行う人をコンサルタントと言います。特別な資格は必要ありませんが、実績が問われる業種です。
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- SWOT分析とは、ある目標を達成する際に企業が自社の内部環境と外部環境を整理するためのフレームワークのひとつです。
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- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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