新規顧客と接点を持つための最強のメディアは「友人」

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ではどうやったら情報感度の高い人に伝えることができるのでしょうか?
1つ確実にあるのは、友人知人を介することです。
普通に情報発信しても、「砂の1粒」なのでまず見てもらえません。

「この過酷な情報環境においても、友人のオススメは目に入ってくるんですよね。
なぜなら価値観が近いからです。つまり友人は最強のメディアと言えます。」(佐藤氏)

ファンが自分の友人に自社商品をオススメしたくなるような環境を作る

友人が最強のメディアとするならば、ファンが自分の友人に商品をオススメしてくれるのが理想的な伝達手段と言えます。

「ファンの母数は少なくてもいいんです。
例えば100人のファンイベントを開催するとします。
Twitterのフォロワーは世界平均で300人らしいので、100人がツイートすると3万人にリーチできる計算になります。」(佐藤氏)

リーチした3万人のうち、例えば数%のフォロワーがリツイートするだけでもさらに情報は広範囲に拡散されます。
少人数でも、ファンによる熱量の高い発信が行われれば多くの人にリーチできる可能性は高いでしょう。

「ちなみに、リピーターはファンとは限りません。
繰り返し買っているだけの浮動層の人は意外とたくさんいます。
他にいい商品が出たらすぐに移っちゃうような人ですね。」(佐藤氏)

ファンは繰り返し購入するだけでなく、周りに商品を勧める行動を起こします。
しかもネットだけでなくリアルの場でも商品をオススメしてくれる存在です。
ファンはファン以外をファンにしてくれる存在」と言えるでしょう。

新規顧客開拓のためのキャンペーンはやらなくていいわけではない

「最初に、新規顧客開拓は難しいとお話しました。
新規顧客開拓の手段として代表的なのはキャンペーンですが、僕はキャンペーン自体は全く否定していません。
ただ、現状主流になっているキャンペーンのやり方のままではもったいないと思います。」(佐藤氏)

キャンペーンは一過性の施策になりがちで、SNS上でどれだけ拡散されるかが重視されがちです。
拡散はされても記憶に残らないものがほとんどで、数日経てば忘れられてしまうケースがほとんでしょう。

「認知の重要性が減ったわけではないので、短期キャンペーン自体は必要。ただ、今のままだともったいないんですよね」(佐藤氏)

シーズンごとに短期キャンペーンを実施している場合、各キャンペーンがぶつ切りになって繋がっていない場合がほとんどです。
せっかく新規ユーザーにリーチしても、その後のアプローチを怠ってユーザーが離れていっても仕方がない状態を作り出しています。

「デートに例えるとわかりやすいですね。
デートして口説いてきたのに、そのあと全く連絡してこない。次のデートに誘っても来ない。
と思ったら次のシーズンにまた何事もなかったかのようにデートしようと言ってくる。そんな馬鹿な奴いないですよね。
それを企業はユーザーに対してやっちゃっているということです。」(佐藤氏)

キャンペーンを行うにせよ、「共感・愛着・信頼」を積み上げていかないと実施する意味がありません。
積み上げていくためには、中長期のファンベースで短期のキャンペーンをつなげる必要があります。