思いやりのこもった最高の贈り物が、人々のつながりを生む

2017クリスマス動画_003.jpg

次にご紹介するのは、米国の百貨店Macy’s(メイシーズ)による3連作です。そのテーマは「Perfect Gift」。それぞれのシチュエーションにおいて、完璧なギフトを贈ることで通じ合う人々を描いています。華やかなファンタジーや非日常の世界を描くクリスマス動画が多い中、リアリティのある身近な場面設定の中で人々の思いやりや喜びを丁寧に映し出し、共感を得やすい動画となっています。

1本目では、船上の仕事でなかなか帰ってこられないお父さんを恋しく思うお母さんのために、お父さん愛用の香水を買いに行く女の子の優しさが溢れています。

2本目では、店員の女の子が気になっている息子のために、敢えてXXLサイズの服をプレゼントし、サイズ交換のためにお店に行くことを提案する母親の粋な計らいが描かれています。

そして3本目の主人公は、家族そっちのけでクリスマスの飾り付けに勤しむお父さん。ある夜、お母さんを外に呼び出して点灯し、「(感謝の)言葉が見付からなかったから」というメッセージとともに指輪を贈り、夫婦の想いが通じ合うというストーリーです。

お母さんのために男性用の香水を買ったり、わざと大きなサイズの服をプレゼントしたり、お父さんが1人で飾り付けをしたりと、ちょっとした“謎”を仕掛けることで視聴者の興味を引いた後に、誰もが納得できる種明かしで、ほっこりした気分にさせてくれるストーリー展開です。

動画の最後では、香水の品揃えの豊富さや、ジュエリーの取り扱い実績等を伝え、ストーリーと同社の価値をきちんとつなげています。
  

全ては子どものため!命を掛けた●●争奪戦が今始まる!

2017クリスマス動画_006.jpg

クリスマスの買い物客でごった返すデパートやショッピングモールでは、駐車場の空きスペースを探すのも一苦労。そんな“クリスマスあるある”と、車のドライビング性能の高さを上手く組み合わせて表現したのが米Audiです。

本作では、ほぼ同じタイミングで駐車場に入った2人の父親ドライバーが、子どものために少しでも良いプレゼントをゲットすべく、駐車スペースをめぐる熾烈な争いを繰り広げます!

日本では批判の対象になってもおかしくないストーリー設計ですが、クリスマスシーズンの一種の“狂乱”を風刺的にコミカルに描くことで視聴者の共感を引いており、エンターテイメントとして上質な作品に仕上がっている点もさすがAudiです。