
初代iPhone誕生から10周年!広がり続けるスマートフォン、アプリ市場
- 金子 洋平
- 2017年12月27日
- ニュース
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株式会社ヤプリ
エバンジェリスト
1979年生まれ。大学卒業後、GMOインターネットにてマーケティング、新規事業立ち上げを経験後、起業。「ファッションメディア」、「ファッションEC」の会社を11年経営し、2016年よりアプリ運営プラットフォーム「Yappli」の株式会社ヤプリに参画。
・Yappli:https://yapp.li/
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2017年は初代iPhone誕生から10周年。「モバイルシフト」という言葉が使われて始めてからだいぶ時間が経ちました。この10年でスマートフォンは爆発的に普及し、コンシューマービジネスを行う上で欠かせないチャネルになりました。
「LINE」や「メルカリ」などスマートフォン上の アプリ のみでビジネスを行う企業が大企業になる時代です。
そこで今回は、広がり続けるスマートフォン、
アプリ
市場についてお話していきます。今後、よりスマートフォンを意識したビジネス展開を検討されている方にオススメの内容です。ぜひ一読してください。
広がり続けるスマートフォン、 アプリ 市場
画像引用元:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111110.html
スマートフォンの普及率はもちろん、年代別に見てもここ数年は40代、50代の年齢層でも利用が当たり前になり、若年層ターゲットのみの市場ではなくなってきています。
スマートフォンが普及すれば、その上に成り立つ アプリ の市場も当然成長をしています。
画像引用元:App Annie
アプリ 市場データを提供するApp Annieの市場予測では、2020年の アプリ 総ダウンロード数は2016年の2倍ほどになるという予想になっています。今でも十分普及しているスマートフォンがさらに当たり前になり、その上で動く アプリ の数、ダウンロード数自体も増えていくのです。
アプリ でのビジネスを考えるとき、先行しているLINEやメルカリ、そして海外の「UBER」などの先進企業の成功を見ている関係で、どうしてもダウンロード数を取らなければ意味がないと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、
アプリ
の目的、用途、ターゲットを明確にしておけばけしてダウンロード数だけでは測れない効果があるのです。
自社 アプリ の活用方法
ここからは実際に自社
アプリ
を開発し、運用している企業をご紹介します。その中でも、「
オムニチャネル
」「
EC
アプリ
」「
オウンドメディア
」「採用」というように4つの目的別に各社を事例形式で解説していきます。
1. オムニチャネル アプリ
企業のマーケターでなくても、無印良品の「MUJI Passport」やユニクロの アプリ は、実際に店頭でレジスタッフから声を掛けられて使われている方も多いはずです。
画像引用元:Right-on ライトオン公式アプリ|iTunes
全国でカジュアルファッションを展開する「ライトオン」も オムニチャネル 型の アプリ を展開しています。
アプリ 内では会員証となるバーコード表示機能を備えていて、店頭での買い物の際、提示すればポイントを貯めたり、使ったりすることが可能です。実際に アプリ 導入後、インタビューをさせて頂いて「新規の会員登録数」の伸び率が50%ほど上がったという効果が得られているようです。特に アプリ は店頭での訴求で効果を発揮するケースが多く、そのお店やブランドに愛着を持っているロイヤルカスタマーが アプリ をインストールし、繰り返し使う傾向があります。
また、店頭で獲得した顧客が
アプリ
経由で自社
EC
で購入するようになったという事例もあります。
2. EC アプリ
Amazon、楽天、ZOZOTOWNと EC 先進企業では当たり前のように アプリ をリリースしています。Amazon アプリ をインストールしていれば、iPhoneの標準 ブラウザ であるSafariで Google 検索の結果をクリックすると アプリ に切り替わります。楽天は、常に アプリ 経由で買い物をした際ポイントがアップする施策を常にしています。これは、 ブラウザ から購入する ユーザー より アプリ 経由で購入する ユーザー の方がロイヤリティやリピート率が高いからだと考えれます。
画像引用元:神戸レタス - レディースファッション通販|iTunes
女性に人気のファッション
EC
サイト「神戸レタス」ではプッシュ通知を活用し、最新の
キャンペーン
訴求などに活用しています。プッシュ通知は、
メルマガ
に比べ、スマートフォンのホーム画面に直接表示されるため、
開封率
の高さや即時性に優れています。
3. オウンドメディア
SNSの普及に伴い、企業から顧客に対し直接 コンテンツ を制作し配信する必要性が増してきました。その一環で、 オウンドメディア などの コンテンツ マーケティング に力を入れている企業も多いでしょう。昨今は、 EC サイトでも直接販売するための コンテンツ と共に、ファン化の一環で コンテンツ 制作をする企業も増えてきました。
オウンドメディア 担当者であれば、せっかく時間をかけて制作した コンテンツ をたくさんの方に読んで頂きたいと考えるはずです。
画像引用元:キナリノ - 心地よい暮らしをつくるライフスタイル情報アプリ |iTunes
1番最初に知るきっかけが SEO だったとしても、 オウンドメディア の記事が気に入って頂ければ アプリ に誘導するのも1つの手段です。 EC サイトでありながら、読み物の コンテンツ も充実している「キナリノ」では アプリ でしか読めない記事もある、記事が毎日更新されるというメリットで アプリ を訴求しています。
毎日、Webサイトにアクセスするのは面倒ですし、サイト名を忘れてしまうかも知れません。
アプリ
をインストールして頂ければ、アイコンをタップするだけで情報へアクセスすることが可能になります。
4. 採用
Yahoo! Japanグループの株式会社GYAOでは新卒採用に アプリ を展開しています。採用 ページ にPCで行くと、まず アプリ のダウンロードを促されPCからはエントリーもできません。
画像引用元:GYAO RECRUIT
GYAOでは、普段からスマートフォンを活用し、
アプリ
をダウンロードして会社の理解度を上げ、熱意があり一定以上のリテラシーのある学生に応募して欲しいという人事の希望を反映する
アプリ
になっています。内容としては、先輩社員のインタビューや、もちろん
アプリ
からエントリーすることも可能です。
まとめ
今回は有名 アプリ サービスではなく、各企業が独自にリリースする「自社 アプリ 」を全体的に説明をさせて頂きました。
販売促進をする オムニチャネル 型のものや EC サイトの売上、リピート率を向上させるための アプリ はもちろん、それ以外を目的とした アプリ もここ数年数多くリリースされています。
モバイルファースト時代において、顧客の手元にいつでもあるスマートフォンをどう攻略していくかは、各企業の
マーケティング
担当者にとって大きな課題かと思います。その選択肢の1つとして「自社
アプリ
」を考えてみてはいかがでしょうか。
